![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/37/d8652cfd80503c532fd3fcc561a5a5c5.jpg)
■メイン写真
上誓多林の八柱神社の裏山にひっそりと鎮座する役行者像
■今回のコース
須山バス停→上誓多林・八柱神社→芳山→二尊石仏→梵字石→中ノ川石仏群→護摩石→
→牛塚十三重石塔→青山住宅バス停
奈良の春日山原生林・高円山一帯の山域のすぐ東側に、古い修験道の痕跡が残っている。
奈良市中心部から、おそらく一番近い(生駒山よりずっと近い)修験の足跡ではないか。
これまで「奈良東山トレイル」として、情報としては知っていながら、
行きそびれていた。
しかし歩いてみると、トレイルルートとして「整備」されているとは到底言えないような
ワイルドがあり、地味ながら、歴史ハイクとしても、じつに興味深い行程だった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/71/3fda2372c69da85d393cc0bb403f342d.jpg)
須山バス停からほんの少し東に入り、薄い踏み跡を探して地形図の破線るルートに入る。
福祉施設の東側の尾根をたどるイメージだ。
読図ができない人は、ここで早くも迷うことだろう。最初の小ピークには古い標石がある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/02/58d93d63a63bc294abf1459b1140656f.jpg)
やがて右手に金網がでてくる。すぐ横はディアーパークゴルフクラブの敷地だ。
ロストボールがいっぱい落ちている。ちょっと根を詰めて集めたらすぐ100個くらい
拾えそうだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/f7/a9ba43e6ad82074bf92831ffaa006007.jpg)
しばらくは平凡な感じが続く。獣除けゲートを開けて、その先の
小川を渡ると、上誓多林の農村風景が目に飛び込んでくる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/7a/fa276045c1013481ebbd5722afe97415.jpg)
石切峠から300mほど東にある公衆トイレ。休憩ポイントだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/d0/57d80f4857939d13d288e60630fb8461.jpg)
その向かいにある八柱神社にお参り。この裏手の尾根にエイッとひと登りする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/d4/59080cc1acc0c4c5d013be934abef1b8.jpg)
神社にカモフラージュされたのであろうか、本来は神社の奥宮でもあってしかるべき
小ピークに鎮座しているのは役行者像。台座に刻まれた文字はよく読めなかったが
江戸時代くらいの作であろうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/c8/6c683b2a58f39924df5b59bb22961cf9.jpg)
倒木だらけの尾根筋を探検モードでしばらく西進すると、石切から芳山へ通じる
登山道と合流する。合流ポイントには、大きな石標が倒れている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/7c/f0d606799f02258264b2d3ec628df002.jpg)
芳山の山頂は眺めはないが、なんとなく神秘的で謎めいた雰囲気。
ちなみに暑いシーズンはここへのルートはヒルが出るので注意。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/8a/3aee663e80a6868d7fb0487891766fac.jpg)
二尊石仏に寄り道。この石仏を三面石仏と呼ぶこともあるが、3面になった岩に
割られている仏像は2面だけ。奈良時代後期の作といわれる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/4d/74d856672c665e0d86b54f903374a358.jpg)
フェンス沿いの道を北進し、林道に出る。4つ辻を北へ。
すぐに茶畑に出る。この日、初めて展望が広がり、ちょっと開放的な気分になる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/a1/1dc39e8cd14de26a5f2a1282a48d0a9b.jpg)
歩きやすい幅広の山道は、おそらくかつて荷車がすれ違える幅(6尺)を確保して
いたのだろう。快適に歩を進めると、梵字石に着く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/4c/47ca2474fc6d90f13c8facbf8dcbfce5.jpg)
ほどなく国道369号線に出る。100mほど先で再び山に入り、崩れかけた斜面を
エイッと登ると、しっかりした道が出てくる。三叉路を左に行くとすぐに、
小ピークに役行者像が現れる。ここの行者さんは首が落とされている。
おおかた、廃仏毀釈・修験禁止令の"被害者"なのだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/b8/c8e4f70d079f4f1563a87d2fc853555b.jpg)
ソーラー発電所の上部から少し眺めを楽しんで、再び国道369号線に出る。
今度は国道を渡る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/1b/0b4a359d302727eed625ff21eab56ac5.jpg)
すぐのところに中ノ川石仏群。バラエティあふれる顔ぶれは圧巻である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/fc/e3adbfb684a6af3c40da5fa5604ba57e.jpg)
「中の川」のバス停のところには、中ノ川の辻の地蔵石仏がある。室町時代の作だとか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/1d/275413ac88d399ec866e9e4c6be15367.jpg)
バス道を渡り、坂道を下ると、吉川妙管道場(白龍山)がある。
修験の痕跡をたどってきたが、ここには生きた修験の道場がある。
ここの役行者像は、やや優しいフォルムをしている。
三社神社の左側の道から獣除けゲートを開けて進み、立派な五輪塔がたたずむ中ノ川の
共同墓地の脇を抜け、分岐に出る。
左にとると、石橋が落ちた小川がある。ここと小川を簡単に渡渉できる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/11/d60bfaafb811048d182f8b495d8132ce.jpg)
少しきつい上り坂になるが、登り切ったあたりに分岐がある。護摩石への道だ。
石の上で護摩を焚くとは考えられない。護摩石の正体は宝塔の基台ではないかとの
手製の説明板が立つ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/2f/c281f1975fd9fdb8773cc938f6bb74d2.jpg)
さきほどの分岐に戻り、数分進むと、ちょっと広くなった空き地のような場所に出る。
ここが牛塚だ。
「鎌倉時代、南都復興のための資材を運んだ牛を供養するために建てられた」とも、
「東大寺の大仏建立の際、工事の安全を願って丑寅北東の方向(鬼門)に建てた塔」
ともいわれる十三重石塔がある。上の数段の石が失われている。
塔の直下には、首のない石仏が、石の祠に収められている。
ここからは一路、西へ。歩きやすい幅広の道だ。ならやま浄苑に出て、緑ヶ丘浄水場の
前を通って青山住宅バス停へ。ちょうどバスがやってきたところだった。
上誓多林の八柱神社の裏山にひっそりと鎮座する役行者像
■今回のコース
須山バス停→上誓多林・八柱神社→芳山→二尊石仏→梵字石→中ノ川石仏群→護摩石→
→牛塚十三重石塔→青山住宅バス停
奈良の春日山原生林・高円山一帯の山域のすぐ東側に、古い修験道の痕跡が残っている。
奈良市中心部から、おそらく一番近い(生駒山よりずっと近い)修験の足跡ではないか。
これまで「奈良東山トレイル」として、情報としては知っていながら、
行きそびれていた。
しかし歩いてみると、トレイルルートとして「整備」されているとは到底言えないような
ワイルドがあり、地味ながら、歴史ハイクとしても、じつに興味深い行程だった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/71/3fda2372c69da85d393cc0bb403f342d.jpg)
須山バス停からほんの少し東に入り、薄い踏み跡を探して地形図の破線るルートに入る。
福祉施設の東側の尾根をたどるイメージだ。
読図ができない人は、ここで早くも迷うことだろう。最初の小ピークには古い標石がある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/02/58d93d63a63bc294abf1459b1140656f.jpg)
やがて右手に金網がでてくる。すぐ横はディアーパークゴルフクラブの敷地だ。
ロストボールがいっぱい落ちている。ちょっと根を詰めて集めたらすぐ100個くらい
拾えそうだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/f7/a9ba43e6ad82074bf92831ffaa006007.jpg)
しばらくは平凡な感じが続く。獣除けゲートを開けて、その先の
小川を渡ると、上誓多林の農村風景が目に飛び込んでくる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/7a/fa276045c1013481ebbd5722afe97415.jpg)
石切峠から300mほど東にある公衆トイレ。休憩ポイントだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/d0/57d80f4857939d13d288e60630fb8461.jpg)
その向かいにある八柱神社にお参り。この裏手の尾根にエイッとひと登りする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/d4/59080cc1acc0c4c5d013be934abef1b8.jpg)
神社にカモフラージュされたのであろうか、本来は神社の奥宮でもあってしかるべき
小ピークに鎮座しているのは役行者像。台座に刻まれた文字はよく読めなかったが
江戸時代くらいの作であろうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/c8/6c683b2a58f39924df5b59bb22961cf9.jpg)
倒木だらけの尾根筋を探検モードでしばらく西進すると、石切から芳山へ通じる
登山道と合流する。合流ポイントには、大きな石標が倒れている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/7c/f0d606799f02258264b2d3ec628df002.jpg)
芳山の山頂は眺めはないが、なんとなく神秘的で謎めいた雰囲気。
ちなみに暑いシーズンはここへのルートはヒルが出るので注意。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/8a/3aee663e80a6868d7fb0487891766fac.jpg)
二尊石仏に寄り道。この石仏を三面石仏と呼ぶこともあるが、3面になった岩に
割られている仏像は2面だけ。奈良時代後期の作といわれる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/4d/74d856672c665e0d86b54f903374a358.jpg)
フェンス沿いの道を北進し、林道に出る。4つ辻を北へ。
すぐに茶畑に出る。この日、初めて展望が広がり、ちょっと開放的な気分になる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/a1/1dc39e8cd14de26a5f2a1282a48d0a9b.jpg)
歩きやすい幅広の山道は、おそらくかつて荷車がすれ違える幅(6尺)を確保して
いたのだろう。快適に歩を進めると、梵字石に着く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/4c/47ca2474fc6d90f13c8facbf8dcbfce5.jpg)
ほどなく国道369号線に出る。100mほど先で再び山に入り、崩れかけた斜面を
エイッと登ると、しっかりした道が出てくる。三叉路を左に行くとすぐに、
小ピークに役行者像が現れる。ここの行者さんは首が落とされている。
おおかた、廃仏毀釈・修験禁止令の"被害者"なのだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/b8/c8e4f70d079f4f1563a87d2fc853555b.jpg)
ソーラー発電所の上部から少し眺めを楽しんで、再び国道369号線に出る。
今度は国道を渡る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/1b/0b4a359d302727eed625ff21eab56ac5.jpg)
すぐのところに中ノ川石仏群。バラエティあふれる顔ぶれは圧巻である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/fc/e3adbfb684a6af3c40da5fa5604ba57e.jpg)
「中の川」のバス停のところには、中ノ川の辻の地蔵石仏がある。室町時代の作だとか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/1d/275413ac88d399ec866e9e4c6be15367.jpg)
バス道を渡り、坂道を下ると、吉川妙管道場(白龍山)がある。
修験の痕跡をたどってきたが、ここには生きた修験の道場がある。
ここの役行者像は、やや優しいフォルムをしている。
三社神社の左側の道から獣除けゲートを開けて進み、立派な五輪塔がたたずむ中ノ川の
共同墓地の脇を抜け、分岐に出る。
左にとると、石橋が落ちた小川がある。ここと小川を簡単に渡渉できる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/11/d60bfaafb811048d182f8b495d8132ce.jpg)
少しきつい上り坂になるが、登り切ったあたりに分岐がある。護摩石への道だ。
石の上で護摩を焚くとは考えられない。護摩石の正体は宝塔の基台ではないかとの
手製の説明板が立つ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/2f/c281f1975fd9fdb8773cc938f6bb74d2.jpg)
さきほどの分岐に戻り、数分進むと、ちょっと広くなった空き地のような場所に出る。
ここが牛塚だ。
「鎌倉時代、南都復興のための資材を運んだ牛を供養するために建てられた」とも、
「東大寺の大仏建立の際、工事の安全を願って丑寅北東の方向(鬼門)に建てた塔」
ともいわれる十三重石塔がある。上の数段の石が失われている。
塔の直下には、首のない石仏が、石の祠に収められている。
ここからは一路、西へ。歩きやすい幅広の道だ。ならやま浄苑に出て、緑ヶ丘浄水場の
前を通って青山住宅バス停へ。ちょうどバスがやってきたところだった。