Mr.Dashのぶろぐ館

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2017年11月21日(火) 「曽爾古道」から、香落渓と、秘瀑・行動の滝の絶景を楽しむ

2017年11月22日 | 山登りの記録
■メイン写真
のぞき岩から見た青蓮寺湖の末端部

■今回のコース
出合茶屋→登山口→628.1m三角点→天摩嶺の大のぞき→大のぞき→のぞき岩→
行動ノ滝展望台→行動の滝(一ノ滝)→二ノ滝→奥山林道出合→B29墜落碑→敦盛地蔵→
神主坂地蔵→青蓮寺地蔵院→カンカン石→駐車地


登山ガイド仲間で地元に詳しいM氏と、曽爾古道を踏査してきた。

曽爾古道は、あまり知られていないが、香落渓(かおちだに)添いの県道81号線が
開通する以前(大正時代)、名張と曽爾を結んでいた生活道であったという。
今ではその存在を知る者も少なくなり、ルートの一部も荒れているが、
最近、地元・名張の有志の方々が整備されているという。

県道81号が先月の台風で通行止めだった(11/21の夕刻に開通)ため、
この日はクルマ2台でアプローチ。
1台を青蓮寺地蔵院近くの駐車スペースに置き、1台を出合茶屋に回送した。
落合から歩きたかったが、今回は断念した。

今井林道の竣工碑の20mほど横のコンクリート階段のところから入山する。



標識は、青蓮寺から落合へ歩くことが想定されているので、矢印を
逆をたどることになる。
はじめこそ踏み跡が少し薄いので、ルートファインディングは必須だが、
そのうち標識をたどれるので、頼りになる。



そのうち四つ辻に出た。地形図を見ると628.1m三角点がすぐそこにあるので
立ち寄ってみたら、三角点とともに、「鬼ヤ坂のP」と書かれた私製プレートがあった。
谷を隔てた西の林道が、かつて鬼ヶ坂と呼ばれていたが。。。



四つ辻に戻り、北向きにルートをとると、朽ちた作業小屋の横を通る。



次の変形四つ辻が、「天摩嶺頂上・大のぞき」への分岐だ。



ほんのわずかで、香落渓に立ちはだかる柱状節理の大岩壁、天摩嶺のてっぺん付近に
出られる。足元がスッパリ切れ落ち、絶景が広がる。
香落渓を、こんな角度から眺められる場所があるなんて、感動だ。



河鹿橋が、ほんとうに真上から見下ろせる。標高差250mほどの垂壁の上にいるのだ。

曽爾古道からは、道中、何回かこうした展望スポットに寄り道できるように
なっている。それ以外は、ところどころ傷みはあるものの、幅も広く、
急なアップダウンを巧妙に避けてつくられた、歩きやすい古道である。



お次は、「大のぞき」。



先ほどの展望スポットほどではないが、ここも、なかなかの眺め。



さらに「のぞき岩」へ行く。



今度は青蓮寺川の下流側(すでに青蓮寺湖の末端部ともいえる)が見える。



「のぞき岩」の上に立つMガイドも、この絶景を前に興奮をかくせない。



沢筋を下り、このあたり特有の岩盤のナメ床を渡渉すると、今度は寄り道スポットが
二手に分かれる。

まず、右の「行動の滝、滝見台コース」へ向かう。まずナメ沢を渡渉する。
その先は、全体としては急な下りとなるが、踏み跡が薄いうえに、急な傾斜地の
トラバースや、鋭角に折れて登り返す場所もある。最後は両側が切れ落ちたヤセ尾根だ。
いきなり中級以上のコースに変貌する印象だ。
ハイカーの事故が起きるとすれば、この一帯であろう。



行動(ぎょうどう)の滝の、一番下の滝が、樹々の向こうに垣間見える。
この滝は、3段あるうちの三ノ滝とする向きもある。
落差は50m以上はあるようだ。さっき渡渉した沢の流れが、一気に落下しているのだ。
なかなか全容を見ることができない、幻の滝である。

左の「行動の滝、見晴らし台コース」に行ってみる。



行動の滝の一ノ滝。一番上流側が「一ノ滝」だ。6~7mの優美な滝で、
かなりきれいな釜を備えている。夏に水遊びするには最適だろう。
ほとんど人も来ないので、プライベートビーチならぬプライベート滝の雰囲気だ。



先を下れば、狭い岩峰の先端に出る。
紅葉しながらも、花をいっぱいつけた季節外れなミツバツツジを見つけた。
ちなみに、このあたりは、名張市で唯一、ヒカゲツツジがみられる場所だという。



二ノ滝は急なゴルジュ状の斜瀑。落ち口をこわごわ覗いてみた。
三ノ滝の落ち口も、けっこう危険ではあるが、見ることができた。



岩峰の上から、青蓮寺湖と香落橋を見下ろす。
遥か彼方に、白い峰々が見えた。
帰宅してから精査したら、なんと滋賀県北部の金糞岳、伊吹山、霊仙山が見えていた。



古道に戻ると、すぐに奥山林道に出合う。
ちょうど青蓮寺林道、梶川林道との分岐のところに出るのだ。

あとは奥山林道を北へ。



B29の墜落碑。1945年6月5日、神戸を空襲したB29がここに墜落。
米兵2名は墜落時に死亡、残る9名は捕らえられ処刑された。
その後、ふもとの青蓮寺が、手厚く供養されているとのことだ。
この碑は、終戦60年にあたる2005年に建立された。



敦盛地蔵の脇を過ぎ、人里に出てきた。
振り返ると、ススキの野原に根太山の三角形が見えた。



青蓮寺。弘法大師が「青い蓮が咲く風景が見えた」と言ったそうだ。

青蓮寺の横は公園(青蓮寺公園)となっているが、天正9年に織田信長4万人の
軍勢による伊賀攻めに遭った青木城址でもある。
当時は青蓮寺は別の場所にあったという。



青蓮寺のから、カエデが美しい階段を下りて、クルマを停めた場所へ。

ご一緒頂いたMさんとは、道中、いろんな話をして盛り上がった。
ご当地の強みを生かし、曽爾古道も、広く世に打ち出されるに違いない。
おつきあいいただき、ありがとうございました。


※曽爾古道の一部は、マツタケ山の季節は立入禁止になるようだ。要注意。


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