Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2022年3月6日(日) 比叡山空中ケーブルの駅舎跡を探索。寒風吹きすさぶ一日!!

2022年03月08日 | 山登りの記録
■メイン写真
太平洋戦争中に休止され廃墟化した比叡山空中ケーブルの高祖谷駅。


■今回のコース
八瀬比叡山口駅→(松尾坂)→斧堂跡→西山峠→比叡山空中ケーブル高祖谷駅跡→
ケーブルひえい駅→ガーデンミュージアム比叡前→大比叡(山頂)→延暦寺東塔→阿弥陀堂→
根本中堂→坂本ケーブル延暦寺駅⇒(ケーブル)⇒ケーブル坂本駅→比叡山坂本駅


京都の愛宕山には戦前、観光用のケーブルカーが走っていたが、比叡山にもかつて、
現在のものとは別の空中ケーブル(ロープウェイ)が架けられていた。
この廃墟が今も残っており、今回、探索山行を実施した。
比叡山の山頂付近はカチカチのアイスバーンになっており、慎重に、慎重に通過した。



スタートは叡山電車の八瀬比叡山口駅。
開業当初の名称は八瀬駅。のち八瀬遊園駅、遊園地が閉園になって、現在の駅名に。



京都精華学園の野球部グラウンドの脇から、古くからある松尾坂に取りつく。
まずはドコモ電波塔への管理道の階段を行く。



浄刹結界跡の標石。比叡山界隈に幾つか見られる標石は、延暦寺の結界を示すものだ。



はらはらと小雪が舞ってきた。この日は寒の戻りで寒かった。
斧堂跡は石仏が残る。斧堂跡は、比叡山への各方面からの参道にあった和労堂(要するに
休憩所)のひとつだ。



トラバースぎみに徐々に標高を稼ぎ、西山峠に到着。四つ辻になっている。
まずは右(北)へ少し入ると、通称西山のピーク、西塔南尾谷墓地(卵塔群)がある。
刻まれた文字には大僧正とか僧都とか、僧の中でも身分が高かった人の墓石が並ぶ。



西山峠に戻り、南へ続く急登を行く。雪が照葉樹の上に積もり、なんとも美しい。
寒いけど。

冷たい横風を受けながらの急登は思ったよりつらい。
雪よ、これ以上降らないでと祈りながら、右側が開けた場所を過ぎる。
ここは天気が良ければ京都市内が見下ろせる展望スポットだが、この日は真っ白。



すぐ先が、この日のメイン、比叡山空中ケーブル高祖谷駅跡だ。
ほとんど柱だけになった建物がチケット売場 兼 待合所だった。
わずかに残ったコンクリート壁もぐらぐら揺れている。



その奥にあるのが、レンガ造りも美しい、索道の機械室跡だ。
年月を感じる、絡みつく植物の根。オレンジ色の地衣類。これぞ近代遺跡の魅力だ。



ちなみに比叡山空中ケーブルは、昭和3年に高祖谷と延暦寺の600mを結び開業。
昭和19年に、太平洋戦争のあおりで営業休止となり、施設は撤去された。
戦後、別のルートでケーブルカーとロープウェイが開通し、今に至る。

風を避けて昼食を摂ってから、一般ルートに戻る。
一般ルートはハイカーの踏みつけで路面が固められ、そのまま凍結するため
カチカチのアイスバーンとなっていた。依然、強い風が吹いている。



スキー場跡のほうが雪が極端に少ないというのが皮肉だ。
そんな中、短パン姿で太ももをむき出しにしたトレランのご一行が下山してきた。
見るだけで寒い。あの靴では、爪先も凍えていることだろう。



ガーデンミュージアム比叡の前に到着。
琵琶湖が一望できる展望スポットだが、樹々が育ち、年々、眺めが遮られてきている。



ツルツル滑る道を注意深く歩き、大比叡(比叡山最高点)へ。
長居しても、強風で身体が冷えるだけ。記念写真だけ撮って、そそくさと退散した。



延暦寺へ下る道がガチガチで、この日最大の難所となった。



寺に着くと、融雪剤でも撒かれているのか、お坊さんたちの熱意が渦巻いているのか、
雪はいきなり姿を消した。写真は大講堂。



釣鐘は、50円を支払うと1回撞ける。何人かが、この日の記念にとゴーン!



根本中堂は2016年~2026年の間、本格的な修復工事が行われている。
建屋は、巨大な覆いに完全に隠れている。



しかし、修復中の内部は無料公開されていて、決められたゾーンからのみ写真撮影も
許可されている。むき出しの屋根を間近で見ることができるのは、これはこれで
期間限定の貴重な体験だといえる。



アイスバーンで時間をとってしまったので、坂本ケーブルで滋賀県側に下山する。
坂本ケーブルは、日本一長いケーブルカー(全長2,025m)だ。



最後に坂本の野面積みの参道を歩き、京阪坂本駅、JR比叡山坂本駅と段階的に解散。
時間が許せば鶴喜(喜の字は略字体で七が3つの字)そばに寄って、美味しい蕎麦を
食すのもよかったかも。

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