
スリルいっぱいの惣河谷遡行を終え、我々は車道に出た。一旦、車道に出てしまうと士気が萎えるが、バスもないので、もうひと山、越えるしかない。
十万峠から、西へ少し入るところまでは車道歩きを覚悟していたが、なんと、車道を渡ったちょうどその場所に、「大峰山へ」と手製の標識があるではないか。一見、急な露岩なのだが、見ると、確かに踏み跡がついている。昭文社の地図をよく見ると、薄~く、灰色の破線が読めた。よし、続いているハズだ。上から二人のオヤジが下りてきたので、それは確信に変わる。車道歩きは面白くないので、迷わず、この道に取り付く。
読みはズバリ。わずか20分で、本来、紹介されているルートに合流した。鉄塔下を経て、あっけなく大峰山の頂に立つ。リョウブ林の中に三角点が寂しく埋まっていて、展望もないピークだ。休憩ついでに腰を下ろし、ルーキーH川クンにレスキュー時にシュリンゲでハーネスを作る方法を教える。
サクラの園に向かって下山するが、さっきまで緊張の連続だったので、平和極まりない尾根道で、眠気を催す。やがてコバノミツバツツジの赤紫が目に付くようになる。サクラは最近、ソメイヨシノが植栽されたようだが、まだ痩せっぽちでショボい。
なおも下り、公園のつづら折に出る。エドヒガンや、ヤマザクラの背の高い古木が増えてくるが、残念。。。ほとんど咲いていない。たまに咲いている枝を見つけては、視界を自分で限定して鑑賞するしかない。
最初からこのコースだけだったら、拍子抜けだった。廃線跡はハイキングの家族連れやカップルで賑わい、もはや山の世界ではなかった。ちょうど、穂高連峰から降りてきて、上高地の河童橋で観光客と入り混じる瞬間のようだ。それでも、古びたトンネルを歩けば、異次元空間に入ったようで愉快だった。
武田尾の売店街に入ると、ソメイヨシノが綺麗に咲いている。”宇宙人”I村さんが姿を消したかと思うと、缶ビールとおつまみの袋を抱えて立っていた。ふだん、のそのそ歩くのに、こんな時は異常に素早い。これから温泉に入るというのに、サクラの魔力に敢えなく敗退してしまったらしい。
駅を通り過ぎ、温泉宿に向かう。古い温泉宿は、どこまで奥地に来たのかと見まがうほど年季が入っている。昭和の風情だ。女風呂のガラスが割れているところなど、考えられないが、これが昭和だ。ゆっくり温まり、汗を流した。
十万峠から、西へ少し入るところまでは車道歩きを覚悟していたが、なんと、車道を渡ったちょうどその場所に、「大峰山へ」と手製の標識があるではないか。一見、急な露岩なのだが、見ると、確かに踏み跡がついている。昭文社の地図をよく見ると、薄~く、灰色の破線が読めた。よし、続いているハズだ。上から二人のオヤジが下りてきたので、それは確信に変わる。車道歩きは面白くないので、迷わず、この道に取り付く。
読みはズバリ。わずか20分で、本来、紹介されているルートに合流した。鉄塔下を経て、あっけなく大峰山の頂に立つ。リョウブ林の中に三角点が寂しく埋まっていて、展望もないピークだ。休憩ついでに腰を下ろし、ルーキーH川クンにレスキュー時にシュリンゲでハーネスを作る方法を教える。
サクラの園に向かって下山するが、さっきまで緊張の連続だったので、平和極まりない尾根道で、眠気を催す。やがてコバノミツバツツジの赤紫が目に付くようになる。サクラは最近、ソメイヨシノが植栽されたようだが、まだ痩せっぽちでショボい。
なおも下り、公園のつづら折に出る。エドヒガンや、ヤマザクラの背の高い古木が増えてくるが、残念。。。ほとんど咲いていない。たまに咲いている枝を見つけては、視界を自分で限定して鑑賞するしかない。
最初からこのコースだけだったら、拍子抜けだった。廃線跡はハイキングの家族連れやカップルで賑わい、もはや山の世界ではなかった。ちょうど、穂高連峰から降りてきて、上高地の河童橋で観光客と入り混じる瞬間のようだ。それでも、古びたトンネルを歩けば、異次元空間に入ったようで愉快だった。
武田尾の売店街に入ると、ソメイヨシノが綺麗に咲いている。”宇宙人”I村さんが姿を消したかと思うと、缶ビールとおつまみの袋を抱えて立っていた。ふだん、のそのそ歩くのに、こんな時は異常に素早い。これから温泉に入るというのに、サクラの魔力に敢えなく敗退してしまったらしい。
駅を通り過ぎ、温泉宿に向かう。古い温泉宿は、どこまで奥地に来たのかと見まがうほど年季が入っている。昭和の風情だ。女風呂のガラスが割れているところなど、考えられないが、これが昭和だ。ゆっくり温まり、汗を流した。