Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

佐藤 康光 棋王が勝ち、防衛に成功&二冠を堅持!/『第33期 棋王戦 第5局』

2008-03-29 12:54:11 | 将棋
2月13日から開幕した、今年度最後のタイトル戦となる『第33期 棋王戦』。

ここまで、佐藤 康光 棋王と挑戦者の羽生 善治 二冠の両対局者2勝2敗となっており、タイトルの行方は、五番勝負の最終第5局で決することになります。

その最終第5局が、昨日、東京都渋谷区・千駄ヶ谷の将棋会館で行われましたね。

今年度最後の大勝負でしたが、結局、先手番の佐藤 康光 棋王が、119手までで挑戦者・羽生 善治 二冠を敗って、シリーズの対戦成績を3勝2敗として棋王位の防衛に成功

昨日は酒宴があったので先程、棋譜を確認したのですが、本局をごく短く振り返ってみます。

戦型は、今シリーズ初めて登場する、相矢倉でしたね。
相矢倉戦では、先手が攻め側、後手が受けに回る展開になりやすいイメージがありますが、本局もそのような進行になりました。
振り駒の結果、先手番となった佐藤棋王が、その後穴熊に組み替え、金2枚も囲いに参加する玉型が非常に堅くなり、これを後手番の羽生二冠がどう攻略するか…がポイントだったように感じます。

ですが、途中の1筋の攻防で、後手の羽生二冠が△1五銀引(76手目)とした手が良くなかったようで、この局面を境にして、先手には攻めが続き、後手の攻めが切れる展開になり、そのまま先手がペースを握って勝ちきった将棋のような気がします。
後手の勝負手である、先手穴熊陣を玉頭から崩しにかかる88手目の△9三香打でも、足りなかったようです。



図は投了図ですが、以下△同金には、▲3一金,△同玉,▲2二桂成の筋で詰みがあります。

これで、今シリーズは全て先手が勝ったという展開で閉幕しました

この棋王戦は、これで先手が13連勝…。
偶然とはいえ、先手を持つことがポイントになりつつあるというのは、驚きですね

今シリーズの前半3局は、両対局者のどちらが勝ってもおかしくない大熱戦でしたが、第4局で佐藤棋王が、挑戦者の羽生二冠の粘りはあったにせよ、ほぼ完封して、そのまま最終第5局でもその流れで押し切ったように、全体を通して感じますね。

佐藤棋王(二冠)は、今年度終盤で本来の調子を取り戻し、A級順位戦でも何とか残留を決め、NHK杯戦でも、これまで2人しか達成していない2連覇も決めました。
今年度最後のタイトル戦でも防衛を決め、「終わり良ければ全て良し」となりましたね。おめでとうございます

4月からの新年度は、今シリーズにフルセットの末敗れて復位はならなかった羽生二冠が、森内 俊之 名人に挑戦する『第66期 名人戦』から、タイトル戦の火蓋が切られます。
羽生二冠にとっては、「十九世名人」の永世称号獲得への挑戦にもなります。是非頑張って、素晴らしいシリーズを展開して欲しいと願っています。

あっという間の1年間ですが、これからの1年間の将棋界のタイトルの行方も、本当に楽しみです。

もうすぐ終わる2007年度…。

今年度に、素晴らしい将棋を見せてくださったプロ棋士の皆さんの労をねぎらうとともに、感謝の意を表したいですね

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする