知らない世界へ帰りたい(日本探求)

自分の祖先はどんなことを考えていたのか・・・日本人の来し方、行く末を読み解く試み(本棚10)。

ETV特集「日本の文化財を守れ~アトキンソン社長の大改革~」

2017年05月09日 07時59分13秒 | 日本の美
ETV特集「日本の文化財を守れ~アトキンソン社長の大改革~
(2017年4月29日:NHK)

小西美術工藝社という老舗の職人集団があります。その始まりは、江戸時代の日光東照宮創建時代。
神社仏閣の補修を専門とし、有名な観光名所も数多く手がけています。
そして現在の社長は、イギリス人のアトキンソン氏。

何年か前にも、彼とその会社を紹介する番組を見ました。
確か住吉大社のウルシが1年で劣化してしまい、その原因を追及したら、品質のよい日本製ではなく、やや落ちるけど安い外国製を使用したからと判明。
そんなトラブルを乗り越え、傾いた経営を再建したのがアトキンソン氏。

日本は文化財の補修・保存に国費(=税金)が投入されており「修学旅行生のためにコストをかけて保存している」という感覚があると彼は云います。
しかし、超高齢化社会が進む中、文化財保存に予算をまわす雰囲気は萎みがち。
彼は発想の転換を促します。

「文化財保存にコストがかかる、ではなく、文化財保存に投資すると考えるべきだ」

外国人観光者を見る目も客観的です。
「彼らは暇でお金がある。見学して疲弊する観光地ではなく、もっとゆっくり滞在を楽しめる場所にしなければダメだ。」
「日本の拝観料は平均600円、諸外国では1800円。拝観料を低く抑えることで社会的貢献をしていると思い込むのは間違った考えだ。修繕費も捻出できず、結局は文化財を破壊していることになることを自覚すべきだ。」

<詳細>
 今、日本各地の歴史的建造物が、老朽化しながらも予算や職人の不足により修繕が進まない事態が進んでいる。その中で救世主として期待されているのが、デービッド・アトキンソン氏。外資系金融会社の幹部だったが、7年前、老舗の文化財修復会社の社長に就任。職人たちと衝突しながらも、斬新な発想と実行力で、日光東照宮や春日大社など名だたる文化財の修復を進めてきた。日本の文化財の可能性を信じるアトキンソン氏の改革とは。
 番組内容外資系金融会社の幹部だったイギリス人が老朽化の危機にひんする日本の文化財を救おうとしている。職人たちとの対立を越え、日光東照宮や春日大社をよみがえらせた改革とは
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