畑中章宏著、理論社(2009年発行)
これまた、わかりやすい題名の本です。
内容は「神像を見よう」をテーマに大阪弁の親子が掛け合い漫才のように全国各地を訪問し、それにちょっと解説が加わるという構成で、一気に読めてしまいます。
「仏像」なら馴染みがありますが、「神像」って云われてもイメージが沸きませんよね。
でも、探せばあるものです。
しかし、その形は実に様々。
武将の形、衣冠束帯の形、僧侶に似た形、動物の形・・・はっきり言って節操がない。
それもそのはず、もともと日本の神様に形はありません。
「八百万の神」と云うが如く、自然が神様なのですから。
宮崎アニメの「もののけ姫」に出てきた「だいだらぼっち」のように、形はとらえどころがないけど、とにかく大きくて恐いもの、というイメージの方が近いと思います。
それが仏教伝来と共に、仏様は形があるのに神様には形がないのは何かヘン・・・いっそのこと造ってしまおう、となったかどうかはわかりませんが、その頃から神像も造られるようになりました。
大きさは仏像より小振りで、30~50cm程度のものが多く、大きくても1~2m止まり。
素材は「木」。
なぜって、神様は自然の樹木に宿るという信仰があるから。
仏像には決まり事があります。
例えば、弥勒菩薩は未来について考え込んでいるので、思慮深い表情をしているとのこと。
他の仏像にも一定のルールがあるそうです。
でも神像には決まり事がありません。
なので、形は何でもあり。
というより、神様がその像の形を借りた、あるいは宿ったと考える方が自然かな。
日本の神様は心が広く、仏教が伝来したとき敵対・排除することなく、それを取り入れてしまいました(神仏習合)。
「権現様」という言葉がありますが、これは「仏様が神様の姿を借りて現れたもの」。
わかったようなわからないような・・・そういえば、私が幼少期に住んでいた土地の神社の隣(同じ敷地内)にお寺もあったなあ。
神様と仏様を無理矢理分けるようになったのは明治時代の「神仏分離」政策であり、けっこう最近なのですね。
稲荷信仰=キツネ、というイメージがありますが、キツネは神様の使者であり、神そのものではありません。稲荷神の本名(?)は仏教系では茶枳尼天(ダキニテン)と云うそうです。
同じようなパターンに、春日大社とシカ(奈良公園に無意味ににいるわけではありません!)、熊野三山の八咫烏(ヤタガラス)などがあります。
ヤタガラスは先日始まったワールドカップ・サッカー、日本代表のシンボルマークになってますね。
いや、ほんの豆知識です(笑)。
これまた、わかりやすい題名の本です。
内容は「神像を見よう」をテーマに大阪弁の親子が掛け合い漫才のように全国各地を訪問し、それにちょっと解説が加わるという構成で、一気に読めてしまいます。
「仏像」なら馴染みがありますが、「神像」って云われてもイメージが沸きませんよね。
でも、探せばあるものです。
しかし、その形は実に様々。
武将の形、衣冠束帯の形、僧侶に似た形、動物の形・・・はっきり言って節操がない。
それもそのはず、もともと日本の神様に形はありません。
「八百万の神」と云うが如く、自然が神様なのですから。
宮崎アニメの「もののけ姫」に出てきた「だいだらぼっち」のように、形はとらえどころがないけど、とにかく大きくて恐いもの、というイメージの方が近いと思います。
それが仏教伝来と共に、仏様は形があるのに神様には形がないのは何かヘン・・・いっそのこと造ってしまおう、となったかどうかはわかりませんが、その頃から神像も造られるようになりました。
大きさは仏像より小振りで、30~50cm程度のものが多く、大きくても1~2m止まり。
素材は「木」。
なぜって、神様は自然の樹木に宿るという信仰があるから。
仏像には決まり事があります。
例えば、弥勒菩薩は未来について考え込んでいるので、思慮深い表情をしているとのこと。
他の仏像にも一定のルールがあるそうです。
でも神像には決まり事がありません。
なので、形は何でもあり。
というより、神様がその像の形を借りた、あるいは宿ったと考える方が自然かな。
日本の神様は心が広く、仏教が伝来したとき敵対・排除することなく、それを取り入れてしまいました(神仏習合)。
「権現様」という言葉がありますが、これは「仏様が神様の姿を借りて現れたもの」。
わかったようなわからないような・・・そういえば、私が幼少期に住んでいた土地の神社の隣(同じ敷地内)にお寺もあったなあ。
神様と仏様を無理矢理分けるようになったのは明治時代の「神仏分離」政策であり、けっこう最近なのですね。
稲荷信仰=キツネ、というイメージがありますが、キツネは神様の使者であり、神そのものではありません。稲荷神の本名(?)は仏教系では茶枳尼天(ダキニテン)と云うそうです。
同じようなパターンに、春日大社とシカ(奈良公園に無意味ににいるわけではありません!)、熊野三山の八咫烏(ヤタガラス)などがあります。
ヤタガラスは先日始まったワールドカップ・サッカー、日本代表のシンボルマークになってますね。
いや、ほんの豆知識です(笑)。