知らない世界へ帰りたい(日本探求)

自分の祖先はどんなことを考えていたのか・・・日本人の来し方、行く末を読み解く試み(本棚10)。

“おみくじ”の意味を再確認してみました。

2022年01月06日 11時41分52秒 | 原発
吉凶を占うおみくじ。
お正月に初詣をしておみくじを引き、喜んだり落ち込んだりした人が多いことでしょう。

実は近所にある「元三大師」の本家本元の比叡山の高僧であった慈恵大師良源さんが発明したとも聞いています。

しかし私はあるときからおみくじを引かなくなりました。
だいたい、
「今はコツコツ努力をするとき」
「いずれ明るい未来が来るでしょう」
という同じよう内容であることに気づいたので、その都度、
「ハイハイ、わかりましたよ」
と反応することに意義を感じなくなったのです。

また、神社への参拝は感謝を伝えるためであり、
願い事を頼む場所ではないことに気づいたことも一因です。

それでもおみくじは気になります。

・一般的な吉凶は、
「大吉・中吉・吉・小吉・半吉・末吉・末小吉・凶・大凶」
派生して、伏見稲荷では32種に細分化されている(例えば「凶後大吉」「吉凶相半」「向大吉」など)とか。

・昔々は「平」という“平穏”を意味するくじが人気だったが、人々が刺激を求めて「吉」→ 「大吉」、「凶」→ 「大凶」とインパクトのあるくじが出現するに至った。

・・・「平」は漢方医学の「中庸」の考え方に似てますね。体の状態が実証(有り余る体力)でもなく「虚証」(不足した体力)でもない、中間の「虚実中間証」=「中庸」をよしとして、そこへくすりで方向付ける治療が漢方です。

・「大吉」を喜んで有頂天になっていると運勢が落ちる。「大吉」とは“要注意”という意味も含んでいる。

・「大凶」はこれ以上悪くならない、努力すれば吉に向かうというありがたいくじ、という側面もある。

・・・なんだか“方便”という気がしないでもない言い回しですねえ(^^;)。

・「平」のくじは年々減り、一時は京都の石清水八幡宮くらいしか扱っていなかったが、近年は再び増え始めている。
例)氷川神社(埼玉県)、戸隠神社(長野県)、住吉大社(大阪府)、生國魂神社(大阪府)、下鴨神社(京都府)、伏見稲荷大社(京都府)、厳島神社(広島県)、金刀比羅宮(香川県)、青島神社(宮崎県)、太平山神社(栃木県)、日光の二荒山神社(栃木県)

・・・一番近いのは大平山神社、いつか行ってみよう。

・おみくじの起源は、日本書紀の短籍(ひねりぶみ)? それとも室町時代初頭中国から入ってきた『天竺霊籤(てんじくれいせん)』?・・・いずれにしても、天台宗の中興の祖と呼ばれた元三大師(慈恵大師良源)により「観音みくじ」として広まり、現在のおみくじの原型になったらしい。

・・・そういえば、おみくじは寺院にも神社にもありますね。日本的というか中国的というか・・・微妙な雰囲気。

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鹿が増えた理由と影響、そして対策

2022年01月06日 11時00分30秒 | 原発
私が子どもの頃は、野生の鹿に出会うことは珍しく、またディズニーのアニメ「子鹿のバンビ」の影響もあり、かわいい&憧れの動物でした。

小学生の時、知り合いのおじさんに日光へ連れて行ってもらった際、立ち寄った家で初めて野生の鹿を目にしました。
ケガをして動けなくなっているのを保護した、と記憶しています。

それから数十年、鹿の数はどんどん増えて樹木の根本付近をかじり枯れさせてしまう“害獣”扱いされるようになりました。

なぜ、鹿が増えたのでしょう?
そんな疑問を漠然と抱いてきました。

要点を抜粋しますと・・・

■ 鹿が減少した理由
1.天敵の不在:天敵であるニホンオオカミが絶滅していなくなった。
2.降雪量の減少:冬の降雪量が減り、冬の餌不足の期間が短くなった。
3.スギとヒノキの植林政策:スギとヒノキの稚樹は鹿の餌になる。
4.鹿の保護政策:かつて鹿は絶滅の危機に陥り、1950年代までは禁猟、齟齬の徐々に解禁されてきた。
5.里山の荒廃:人が手放した放棄地が生息地に変わった。
6.狩猟者の減少:狩猟免許取得者は一時期より半減している。

■ 鹿の増加による影響
1.森林の生態系破壊:草を食べ尽くすと山の保水能力が低下し災害が増加、鹿が好む特定の植物のみ減少するので多様化が低下、など。
2.農業への影響:自然界と人間界の境界が曖昧になり、農作物を食べるという被害が増えた(総被害額の1/3)。
3.林業への影響:植樹した幼樹の葉や樹皮を食べて枯れてしまう。総被外郭の7割を占める。
4.山での交通事故:山道・林道に鹿が突然飛び出してきて避けきれず、車と衝突する事故が増えている。

■ 鹿増加への対策
1.許可捕獲
2.鹿柵の設置

そして記事の最後は以下のように「鹿肉を食べましょう」で締めくくっています。

「しっかりと処理されたお肉は、臭みもなくとっても美味。シカ肉は赤身で脂肪分が少なく、鉄分豊富なヘルシー食材です。ジビエ産業の普及は、地域産業の活性化や、狩猟者の狩猟意欲の向上、そしてなにより捕獲した動物の命を無駄にしないことにつながります。」

この50年で日本人にとっての鹿の存在は、
「かわいい!」
から
「おいしそう!」
へ変わってきたのですねえ・・・ちょっと複雑な気分です(^^;)。
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