雨の日にはJAZZを聴きながら

FC2 に引越しました。http://jazzlab.blog67.fc2.com/

Jesse Van Ruller 『 Views 』

2006年02月14日 22時17分36秒 | JAZZ

 

我が家のトイレには妻の愛読書の倉田真由美著「だめんず・うぉ~か~」「突撃くらたま24時」や,僕のジャズ関連の文庫本が沢山積まれていて,夫婦そろってトイレが一番の読書スペースになっているんですが,今日トイレで例のごとく寺島靖国氏の「サニーサイド ジャズカフェの逆襲」をぱらぱらめくっていたら,意外な記事が載っていました。なんと最近はライブドア問題で何かと話題のフジテレビ会長,日枝久氏と寺島氏とは,都立杉並高校の同級生で,しかも日枝会長もジャズ・ファンであるというのです。高校時代に日枝会長よりもジャズに関しては詳しかった寺島氏は,日枝会長に向かって,「日枝,君はもうちょっとジャズを勉強してからおいで」と言ったそうです。現在,日枝会長室にはステレオ一式が置いてあり,そこでは,毎日ジャズが大音量で鳴っているんですって。ちょっと日枝会長に対する見方が変わりませんか。意外にイイおじさんかもしれないな~。

さて,ジャズのお話ですが,今日はCriss Crossの新作から,ジェシ・ヴァン・ルーラーの『 Views 』を紹介したいと思います。今回のメンバーは2002年の『 Circles 』と同じく,シーマス・ブレイク(ts),サム・ヤヘル(or),ビル・スチュアート(ds)のカルテット編成です。彼は多彩な編成でアルバムを制作していますが,彼自身が最も力を入れているのがギター・トリオのようです。でも僕はむしろサックスやトランペットとの競演物の方が好きで,ギター・ソロを永遠聴き続けるのは,ちょと辛い。そんなわけで,愛聴盤は『 Circles 』あたりになるわけですが,これが非常にかっこよかったんですね。ジョシュア・レッドマンの「エラスティック・バンド」でファンキーなオルガンを弾いているサム・ヤヘルが参加しているので,単純な4ビートだけでなく,それこそ「エラスティック・バンド」みたいな8ビート,決め物が数曲入っているかと思えば,オルガンをバックに静かでクールなギター・ソロの聴けるM-3<Here Comes The Sun>なんか,すっごく都会的な感じで,気に入っていたのですが,さて今回の新作の出来はいかがでしょうか。

今回は全曲,ルーラーのオリジナル曲ですが,基本的に『 Circles 』とイイ意味で変わっていません。ハモンドをバックにして繰り広げられるギター・バラードなども健在で,この手が好きな人にはたまりません。ほんとギターとハモンドは相性がいいです。古いところではグラント・グリーンとラリー・ヤング,パット・マルティーノとドン・パターソン,最近では,ピーター・バーンスタインとラリー・ゴールディングス,ポール・ボーレンバックとジョーイ・デフランセスコなど。どれも麻薬的な魅力があります。

ルーラーのアルバムに出来,不出来などないでしょうから,こうなるともう<好き>か<嫌い>かの問題です。僕はこの編成が無条件で好きだし,なんといってもサム・ヤヘルのハモンド・ファンなので,このアルバムも当然丸ですが,人によっては,「もっとルーラーのギターが聴きたいよ~」と,ちょっと欲求不満になるかもね。
 


P.S. Criss Crossの新作を見たら,またデヴィッド・ヘイゼルタインの新譜が出てました。え~,この前ヴィーナスから「クレオパトラの夢」が出たばかりだし,それにSharp nineからだって「Modern Standards」出してたじゃない。ちょっとペース速すぎです。買えません。結局,上記のルーラーの新譜とジム・ロトンディーの新譜「Iron Man」だけ買って帰りました。