あまり大きな声で「このアルバムが好き」とは言えないのですが,結構好きで聴いています。リニー・ロスネスは87年にOTBのピアニストとして脚光を浴びて以来,一貫してBlue Noteから作品を出してきました。最近では名プロデューサー,木全信(きまた まこと)氏のKEY'STONEから「ドラモンズ」名義で,いかにもお金になりそうな綺麗なアルバムをリリースしていますね。僕が好きなアルバムはほとんど90年代のBlue Noteの作品なんですが,一番はストリングスの入った『 Without Words 』。二番がニコラス・ペイトン,クリス・ポッターらとの『 Ancestors 』。そして三番がここで紹介する『 Life on Earth 』です。
このアルバムは,ちょっと変わった編成で,タブラ,バイオリン,貝,マリンバ,それに変な声まで入っていて,一般的には敬遠されがちなアルバムです。エキゾチック,オリエンタル,ワールド・ミュージック,などといった言葉が合いそうな曲が多いですが,中には映画音楽風のストリングス入りの曲もあったり,かと思うと,ごく普通のそれこそ「ドラモンズ」風のピアノ・トリオがあったりと,統一感のない内容になっています。そのあたりが酷評される所以なのかもしれません。でも,このごちゃ混ぜ感が楽しくて,つい手が伸びちゃうアルバムです。そしてなんと言っても僕のお目当てはM-3<Ballad of the Sad Young Men >です。この曲はロバータ・フラックの1969年のデビュー・アルバム『 First Take 』がオリジナルですが,原曲のとっても切ないバラードをそのままピアノに置き換えたような名演だと思います。この『 First Take 』には<First Time Ever I Saw Your Face >というこれまた切ないバラードが収められていて,なんとも言えない当時の空気感が詰まった名盤です。
というわけで,お勧めはできないアルバムですが,ジャケットは一見の価値あるでしょ。こんなに綺麗にリニーが撮られている写真,ないんじゃないの。まさに奇跡の一枚ですね。
このアルバムは,ちょっと変わった編成で,タブラ,バイオリン,貝,マリンバ,それに変な声まで入っていて,一般的には敬遠されがちなアルバムです。エキゾチック,オリエンタル,ワールド・ミュージック,などといった言葉が合いそうな曲が多いですが,中には映画音楽風のストリングス入りの曲もあったり,かと思うと,ごく普通のそれこそ「ドラモンズ」風のピアノ・トリオがあったりと,統一感のない内容になっています。そのあたりが酷評される所以なのかもしれません。でも,このごちゃ混ぜ感が楽しくて,つい手が伸びちゃうアルバムです。そしてなんと言っても僕のお目当てはM-3<Ballad of the Sad Young Men >です。この曲はロバータ・フラックの1969年のデビュー・アルバム『 First Take 』がオリジナルですが,原曲のとっても切ないバラードをそのままピアノに置き換えたような名演だと思います。この『 First Take 』には<First Time Ever I Saw Your Face >というこれまた切ないバラードが収められていて,なんとも言えない当時の空気感が詰まった名盤です。
というわけで,お勧めはできないアルバムですが,ジャケットは一見の価値あるでしょ。こんなに綺麗にリニーが撮られている写真,ないんじゃないの。まさに奇跡の一枚ですね。