雨の日にはJAZZを聴きながら

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Dave Peck 『 Good Road 』

2005年12月07日 21時54分35秒 | JAZZ
半年ほど前に,中古店で「無名のピアノ・トリオ」でしかも「安い」という2条件を満たしたことだけで何気に買ったデイブ・ペックの『 3 in 1 』というアルバムが,凄くよかったので,それ以来,他のアルバムを一生懸命とは言わないまでも,あれば買おうと探していたことろに,新作が発売されました。

『 Good Road 』と題したアルバム・ジャケットは3人が山道を歩く姿をとらえた薄黄緑のモノトーンで,センスもなかなかです。デイブ・ぺックはあまり馴染みのないピアニストですが,それもそのはずで,今でもワシントン州シアトルで地道な活動を続けているいわば地方ミュージシャンなんです。だからこのアルバムも彼自身で立ち上げた自主レーベル,<let’s Play Stella Records>からの発売になっています。彼のオフィシャル・ホームページを見ますと,本作を含めて9枚のアルバムを出しているようです。古いものではバド・シャンクとの競演が目立ちます。自主レーベルLPSになってからは5枚のアルバムが発売になっています。

彼のスタイルは,ありきたりですが,エバンス~キース直系の耽美的メロディーを得意とするタイプです。でも決して技巧に走ることなく,一音一音を大切に心を込めて奏でるロマンチストです。歌心と深い叙情性に貫かれた美麗メロディーは,なんとも香ばしく味わい深く,派手さはないけど,確実に心に沁み入ることでしょう。

選曲は,オリジナルの1曲を除いて,すべてスタンダードです。<Yesterdays>,<Just In Time>,<The Star Crossed Lovers>,<She Was Too Good To Me>(←これ,最高)etc. オリジナルを変に弄り回すことなく,淡々と弾いていきます。ドラムのジョー・ラ・バーバラも成熟味を増して好演です。

玄人好みのまさに名盤だと思います。こういう何気ない名盤がひっそり隠れいているからJazz専門店めぐりが止められないんですよね。
【愛聴度★★★★☆】

Dave Peck 『 Good Road 』2005 Let's Paly Stella Records LPS2005-01
Dave Peck (p)
Jeff Johnson (b)
Joe La Barbera (ds)