部活日誌

部活動(ひとり文楽部)の記録など

9月公演・第2部

2011-09-11 | 文楽
【ひらかな盛衰記】

 大津宿屋の段
 笹引の段
 松右衛門内より逆櫓の段


【紅葉狩】


以上が2部の演目です。



まず、【ひらかな盛衰記】

・大津宿屋
・笹引

のふたつをみたことで、今回私の中のお筆(腰元)の魅力が5割増しくらいになりましたね。

松右衛門内で、駒若君と取り違えによって犠牲になった槌松の祖父・権四郎と母・およしに

「まあまあ、そこらへん、かわいそうとは思うけど
 いくら嘆いたところで槌松が帰ってくるわけでなし。
 さっぱりと諦めて、この家でやっかいになってる若君、ちゃっちゃと返してくんない?」

・・・あ、いや、いくらなんでもそこまでひどくはないけども、まあ、概ねそんなようなことを言ってくるお筆には、権四郎でなくても

「おなご、黙れ!恥を知れ、恥を!」とムカっ腹が立つところ。

しかし、上記二つ、とくに笹引でのお筆の奮闘・絶望・嘆きっぷりを見ることによって、私のキモチは

「しょうがないよ、だってお筆だって精一杯で・・・」

と同情票1票、にコロッと寝返りましたもん。

まあ、その5割増しになったお筆の魅力のうちの8割は和生さんの力かもしれません。
和生さんのお筆、強くて美しくて哀しくて、目が離せませんでした。

しかしながら。
笹引きの最後、山吹御前の亡骸を笹に括り付けて引いて行こうとするところ。
ものすごく哀しいシーンなのに、最後にツメ人形の敵がお筆に切られ、山吹御前のご遺体の上に・・・というくだり。
ちょ、ちょっと! ぷーっ。
今、私の目から涙がこぼれそうだったのに、すぅっと引っ込んだよ。
そこ、笑わせてもいいとこなの!?
と若干思わないでもないのでありました。

そして、いよいよ「逆櫓」へと進みます。

三味線の燕三さんから気迫がもわ~っと立ち上ってます。

「権四郎、頭が高い!」
あたりから、玉女さんの大きな樋口に目が釘付け。
だけど、私は燕三さんをどうしても見てしまって、
せっかくの木登りでもまたよそ見して。
と、どうも私は「三味線を見る」という弱点があって困る。
それ以前から 咲さんの権四郎にちょっと感情移入できなくて、ぼんやりと考えながら見てるってこともある。

も一回見に行きますんで、その時こそはちゃんと舞台に集中したい。しなければ。しろ。


そして、

【紅葉狩】


これ、最初の登場シーンからちょっと私はツボに入りまして。
腰元に手を引かれて更科姫が登場するところはバレエの群舞の登場みたい。ふふふ。
ふふふふふ。
とニヤニヤしている内、

「…ん? なんで4人? 腰元二人と姫の 3人のおなごのはずでは?」

と思ってよく見たら、ひとりはなんと、清十郎さんでした。

あんまり衣装がキラキラなもんで、つい・・・


そして山神の部分でもこれまたよそ見をしてしまう、ダメなオレ。
いや、紅葉狩は半分はよそ見していたといって過言ではありませんでしょう。


もう一回行った暁には、必ずや舞台に集中を・・・