残像モノクローム

遠い記憶の彼方にある故郷。
そして今、こころに渦巻く断片の想いを。
と、思い始めたのですが・・・。

10月の読書

2015年11月02日 10時56分43秒 | Weblog



● オイアウエ漂流記 荻原 浩/著 新潮社

塚本賢司、28歳。接待出張の飛行機が遭難し、なんと流れ着いたのはポリネシアの孤島!
だけど、誰もが精一杯のサバイバルは、いつしか愛しい日常に-。
ちょっぴり苦い笑いと愛の漂流記。『週刊新潮』連載を加筆修正。
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★★★★☆

仕事の最中に突然、孤島に漂流。
そしてドタバタのサバイバル生活に突入。
脳天気な登場人物たちにもそれぞれの思いや事情も・・・。

楽しい(?)漂流サバイバル物語です。














● いつか、あなたも 久坂部 羊/著 実業之日本社

終末医療、看取り、安楽死、死後処置…。
在宅医療専門クリニック看護師の“わたし”と新米医師、院長らが、
患者本人と家族、病とその終焉に向き合う。
カルテに書かれない6つの物語。『ジェイ・ノベル』掲載を単行本化。
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★★★★★

なかなかに深い読み物でした。

終末医療にまつわる人間模様は、つくづく考えさせられます。

「神様のカルテ」とは全く事件が違う趣のある一冊です。

















● あの家に暮らす四人の女 三浦 しをん/著 中央公論新社

謎の老人の活躍としくじり。ストーカー男の闖入。
いつしか重なりあう、生者と死者の声-古びた洋館に住む女四人の日常は、今日も豊かでかしましい。
ざんねんな女たちの、現代版「細雪」。『婦人公論』連載を単行本化。
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★★★☆☆

三浦しおんの新作、かなり期待していたのですが
ちょっと・・・。

でもすごく面白いです。

四人の女のそれぞれの性格、言動、行動。プラス高倉健にあこがれる老人。

そして突然に現れる八咫烏、父の霊。


さすがですね。

でも最後まで気に掛かったのは、
胡散臭いあのカッパの干物は
果たして本物だったのでしょうか・・・。








● 四度目の氷河期 荻原 浩/著 新潮社

ぼくは今日から、トクベツな子どもになることにした-。
何をやっても、みんなと同じに出来ないワタルは、ある日死んだ父親に関する重大な秘密を発見する。
その瞬間から、少年の孤独なサバイバルゲームは始まった…。
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★★★★☆


みんなと違う・・・、そう気がついた小学生は自分は特別な子なのだと。
氷河期に絶滅した人類の祖先クロマニョン人が父親なのだと。

そこから始まるある意味孤独な生活、父への憧れと想い。

成長して行く過程で出会った最愛の人、
そして父へ想いとの決別。

ラストシーンがすばらしい。

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