残像モノクローム

遠い記憶の彼方にある故郷。
そして今、こころに渦巻く断片の想いを。
と、思い始めたのですが・・・。

6月の読書

2015年07月02日 15時16分36秒 | Weblog




● 春の夢   宮本 輝/著

亡き父の借財を抱えた大学生、井領哲之。
大阪にあるホテルでのアルバイトに勤しむ彼の部屋には、釘で柱に打ちつけられても生きている蜥蜴の「キン」がいる―。
可憐な恋人とともに、人生を真摯に生きようとする哲之の憂鬱や苦悩、
そして情熱を一年の移ろいのなかにえがく、青春文学の輝かしい収穫。

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★★★★★

この本は初めてなのですが、トカゲのキンちゃんのシーンはなぜか覚えがあります。

いったい、どこで何で知っていたんでしょうか?
いくら頭をひねっても思い出せません・・・。

このお話、なぜかしっくりときました。
良い本です。











● 母の遺産 新聞小説  水村 美苗/著 中央公論新社

若い女と同棲している夫がいて、その夫とのことを考えねばならないのに、母は死なない…。
親の介護、姉妹の確執。離婚を迷う女は一人旅へ。
著者自身の体験を交えて描く長篇小説。『読売新聞』連載を単行本化。

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★★★☆☆

始めからズズーーーーンと重く暗い雰囲気のなか物語は進みます。
そして終盤、重苦しい中にも次へ進もうとする明るさが見えてきます。

個人的には好みではありませんでしたが
人生について考えさせられる読み物かと思います。








● A戦場のマリア 明日は晴れる花道希望劇場 木村 花道/著 柏艪舎

A(アドバタイジング)という過酷な業界を鮮烈に駆け抜ける沢村陽平。
心身をすり減らした陽平はある時、空蟬のマリアと巡り会う…。
然の病魔に打ちのめされ、絶望に陥りながらも希望とユーモアを忘れぬ著者による小説。

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★★★★☆

この作者さんは自分が独立したばかりの頃に大変お世話になった会社の社長さんです。

まだ独立したばかりでお客さんが少ないときに
幼なじみのお兄さんに紹介して頂きレギュラーを一本いただき2、3年お世話になりました。

その社長さんが体を壊しリハビリ中に書かれたものだそうです。

読んでみると、これがなかなかおもしろい。

やっぱり広告会社の社長だけあり
起きない仕掛けや全体の構成プロデュースはすごいと
改めて思いました。

一日も早い体調の回復を願っています。








● 鴨川食堂 柏井 壽/著 小学館

京都・東本願寺の近くにある食堂。
そこでは、もう一度食したい食べ物の味を、少ない手がかりから再現してくれるという…。
寂しさも辛さも吹き飛ばす、6編のハートフルストーリー。『STORY BOX』掲載を加筆修正。

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★★★☆☆

単純なストーリーとパターンはありがちですが
軽快でテンポ良く読ませる文章、そして食の知識。

小説よりもテレビドラマの脚本にしたらもっとおもしろいかも、と言う感じです。

もしかしたら、すでにドラマになっていたりして・・・。

ありがと!

2015年07月02日 12時59分09秒 | Weblog

(2013.4.29撮影)

昨日、我が駄犬 ゴマ太郎 旅立ちました。

朝9時50分頃、一旦呼吸が止まりましたが
息を吹き返しました。
しかし午後1時45分頃,とうとう永い眠りにつきました。

苦しまずに逝けたようです。






家に帰るといつもすぐ横で眠っていたり
外で一服の時には後をついてくるのに
もう、いません…。

布団の足元に、ずしりと上がってくる
あの感触が足りません…。

目を覚まして おはようと良いながら撫でる
小さな黒い頭がありません…。

でも、病をおして生きようと、傍にいようと
小さい体で頑張ってくれました。

本当に我が家に来てくれてありがとう、ゴマ。