残像モノクローム

遠い記憶の彼方にある故郷。
そして今、こころに渦巻く断片の想いを。
と、思い始めたのですが・・・。

10月の読書

2012年11月02日 14時21分25秒 | Weblog



● その日のまえに 重松 清/著

神さまは意地悪だから、大切なひとを遠くへ連れ去ってしまう。
昨日までの暮らしが、明日からも続くはずだった。
それを不意に断ち切る、愛するひとの死-。生と死と、幸せの意味を見つめる連作短編集。
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いくつくかの家族の短編、共通するのは身近な誰かに死が訪れると言うこと。
その死を前にして、はじめて自分はどう生きていくのか生と対峙する。

3年前の自分はどうだったのだろう、これからどう生きたらいいんだろうって
考えさせられる一冊だ。





●ドミノ 恩田 陸/著

迫りくるタイムリミット、もつれあう28人のマトリクス。
必死の思いでかけまわる人々が入り乱れぶつかりあって倒れ始めたドミノは、
もう誰にも止められない!
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なにせ登場人物の数がスゴイ。
その登場人物全てに、ストーリー展開に関わるなにがしかの役割が。

ノンストップで次々と展開していく事件。
これはおもしろい!




●花酔ひ 村山 由佳/著

東京のアンティーク着物店に京都の葬儀社。
2組の夫婦関係が交差し、秘めた性的嗜好があらわになる。
堕ちていく男女を描く問題作。
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なんというのか・・・、
嫌いではないんですが(むしろ好きな方ですが)
女性作家によるポルノという感じ。

いつもは何かテーマのような物を感じるのですが
今回はまさに「性」がテーマなんでしょうか?





●まぐだら屋のマリア 原田 マハ/著

料理人になる夢が破れた紫紋は、小さな村の定食屋「まぐだら屋」に流れ着いた。
左手の薬指がない、マリアと呼ばれる女性に出会い、謎めいた彼女に惹かれていく紫紋だったが…。
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特別斬新なモノを感じる訳ではないのですが
いたわる気持ちを感じる良い一冊だと思います。

オススメです。