人間は108の煩悩を具有していると言われる。この煩悩のおかげで悩み苦しみ悶えの人生を負わされ、「苦しみのみ多かりし」歌を残した詩人もいた。
牡蠣のからなる牡蠣の身の
かくも涯なき海にして
生きのいのちの味気なき
そのおもいこそ悲しけれ
以下省略 蒲原有明
ところで、中央アジアのブータンでは煩悩がかき消されるマニ教の信仰のお陰で、世界一の心的幸福度を体得しているのだそうな。街中の人が、死んだら極楽にいけると信じている。小乗仏教にしては一飛びに悟りの世界を掴んでいることに驚きを覚える。朝に夕に最高峰のヒマラヤ山脈に抱かれて、五欲の世界から縁遠い清浄な空気を召しているからか、今の日本の俗世からは、天と地と雲泥の差を感じてしまう。
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