conparu blog

ささやかな身の回りの日常を書き綴ります。
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選挙前夜

2021-10-30 20:59:17 | 随想

いよいよ衆議院選挙が明日に迫ってきました。今回の選挙では胸に秘めた想いがどの様な形に表われるのか、非常に興味深い眼差しで選挙の行く末を見つめています。与党政権が長く続いた一強多弱の国会で、安倍政権の傲慢とも言える強引な国会運営と身内贔屓によって、さまざまな問題を惹起してきました。後を引き継いだ菅政権も国民との意思疎通を欠いたまま、コロナ対応の不手際から短命に終わってしまったのは自明の理です。問題は選挙に対して各党が広げてきた政策予算の裏付けがハッキリしないことです。大盤振る舞いの羅列を見ると実効性には疑問がつきます。「政治を変える」に期待しているのですが、大局的に日本の立ち位置を標示して、当面する所得格差や税制の手直し、社会福祉にはどれほどの細かい配慮がなされるのか、先ず、身近なところから投票への判断材料にしたい。

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「白い濁流」

2021-10-15 17:42:57 | 随想

自尊心の強い研究者が研究成果を武器にして、企業の要職に這い上がっていく。
NHKで放映された「白い濁流」の、回を追うごとに人間のおぞましい欲望が展開されて、その成り行きに最後まで目が離せなかった。行くところまで行き着かないと、魔に取り憑かれた魂は目を覚まさないものだ。研究の成果によって究極の地位に上り詰めた途端、待っていたのは転落への兆候。研究データの中に潜む落とし穴が、自壊作用を始めたのである。

専門職域に於ける人間関係にも、実際に起こり得る「出し抜けの功名」があり、「自分さえ良ければ他者はどうなっても良い」という、自利の欲念に発して他者を利用(悪用)する行為、その姿勢、魂胆は醜い。他者を利用して己の立場を利する行為は、衆目の監視が行き届かない「閉鎖された領域」において、如何様にも取りなされて、結果だけが白昼に曝されるという事件性の暗部もあった。精神医療の入院病棟は代表的な閉鎖空間であり、医師の匙加減で患者を生かしも殺しも出来る。特に日本の精神医療は先進諸外国に比べて、患者への人権配慮に問題があり、医師都合、或いは病棟都合が優先されて、患者を拘束する事例が今でもある。研究のための研究に資する患者人材を確保するなどということはあってはならないし、巧妙な手立てで内部が組織化されるようなことも尚更あってはならないことだ。永久に閉ざされた独房のような空間に押し込められかねない、8050問題は既に現実の様相を呈している。これからの親は神経を研ぎ澄ませて、我が子と医療現場の成り行きに注視しなければなりません。国立だから大学病院だからと言って安心は出来ない。ニュージーランド人の身体拘束による心肺停止事件もありました。内容は違うけれど、相模原市のやまゆり園のような人命軽視の事件もありました。その背景にあるのは医療倫理が崩壊している現実であります。

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非、希望的観測

2021-10-10 19:57:01 | 随想

第100代首相に選ばれた岸田さん、宣言公約は国民の意を汲んだかのように見えて、その実、自民党の力関係に配慮した旧態方針がチラと見える。国会を解散し、総選挙を慌ただしく迎える魂胆も見え見えで、今のうちが党に有利と判断したからだろう。国民もその程度にアシラわれている。岸田さんの力量が問われるのはこれからだ。

「車は直ぐに止まれない」慣性作用で徐々に、或いは一定距離をおいて急停止する。打ち上げ花火だって余韻が残るのだから、良いことずくめの宣言をしたからと云って、実行が約束されるわけでも体制が急変するわけでもない。

かくて夢と希望のビジョンは昭和と共に消えた。経済の右肩上がりと共に、誰もが恩恵を受けた時代はもう来ない。多くの若い人たちが将来に期待できない、不安定な社会の底辺にもがき心痛するさまを憂いている。政治の場で切磋琢磨の議論を展開して、党の利論ではなく、日本の行く末に照らした国会運営こそが本来の姿だ。国民が見えている政治でなければならない。

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