月の岩戸

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なよたけの憂い

2014-02-27 08:40:01 | こものの部屋・別館

この人生において、友情を結んだ人類がほとんどいなかったかのじょにとって、北国の友との出会いは、砂漠で泉に出会ったような出来事でした。

一目見ただけで、かのじょは、この人はわたしと同じだと思ったのです。

同じ種類の愛を持っていると。

わたしたちと、あなたがたは、違う創造であるがゆえに、違う種類の愛を持っているのです。

わたしたちには、性愛はありませんが、肉親の愛はあります。わたしたちは、お互いを、わが子のように、わが親のように、愛するのです。

それは外国の友も同じでした。

彼が遠い外国で、孤独に悩んでいた時、かのじょはまるですぐそばに彼がいるように感じていました。
そして母親がわが子を愛するように、愛していました。

かのじょにとって、ともに地上に生きるふたりの友は、肉親以上に肉親でした。だから、激しく、何度も、愛していると叫んだのです。

それは、この、地上世界で生きる天使に共通の思いです。

はるかかなたから来るわたしたちにとって、ここはあまりにも、違うところ。
呼吸をすることさえ、痛い。

その孤独感が、遠く離れた友への激しい愛となって、互いを飛び交うのです。



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