No,3
イワン・クラムスコイ、「イワン・シーシキンの肖像」、19世紀ロシア、写実主義。
やさしくもよい男性の肖像。大地の父性を感じる風貌がいい。モデルのシーシキンも画家だった。美しい風景画を描いている。
だがこの紳士の男らしさの裏には、女性がいる。彼の世話をし、愛を注いでいる女性、おそらくは夫人であろう。この男は、女性に深く愛されている。
表には決して出てこないが、男を男にするために、細やかに愛を注いでくれる女性がいない限り、人間の男は、ここまで男になることはできない。
まあ要するに、こういうのが女に愛される男だということだ。