nachtmusik

♪andante...im tempo...rondo...adagio♫

奈良を舞台としたドラマ

2010-10-20 | DVD Movie
ここ数十年の日本のTVドラマは3ヶ月サイクルで番組がめまぐるしく替わっていくこともあり
昔ほど印象に残るTVドラマに出会えなくなってしまっているように思います。
そんな中で今でも長期ドラマ制作を維持しているのは「NHK大河ドラマ」と民放では「渡る世間は鬼ばかり」
くらいでしょうか...

今年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」 が大ヒットしている一因として考えられるのは物語をじっくり時間を
かけて丹念に描いているのでドラマを観ている人たちが知らず知らずのうちに主人公の世界に引き込まれやがて
共感する場面も生まれ、気がついたら夢中になっているからではないでしょうか...
私は昔からNHK大河ドラマが大好きなのでよく観ていますが、大河ドラマファンが多いのはこのような制作姿勢が
少なからず関係しているように思います。
海外ドラマの場合も長期シリーズものが大ヒットしているようですし(例:24-TWENTY FOUR-)

それに比べここ数十年の日本のTVドラマ(主に民放)は単発のみの制作ばかりでシリーズ化しないので物語の展開が
不自然なほど速く、且つ脚本に深みがないので今のドラマが終了して次のドラマが始まってしまうと前のドラマは
忘れ去られがちです(後年名作と呼ばれた作品もありましたが...)

思い返せば古くは「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」「ムー一族」といった国民的ホームドラマ、
「おれは男だ」「柔道一直線」といった青春スポコンドラマ、
「太陽にほえろ」「Gメン75」「特捜刑事最前線」といった刑事ドラマなど、
ちょっと思い出すだけでもこのくらいの名作群は挙ってきます。
近年では「北の国から」「Dr.コトー」といった辺境の地で暮らす人々をテーマにしたホームドラマと
学校ものの定番「金八先生」といったドラマが数少ないながらも印象に残っています。

まぁ時代が変わったと言ってしまえばそれまでですが、それにしても短期間毎に大量生産してしまう今の
ドラマ制作態勢には疑問を感じてしまいます。もちろんこれはあくまでも私個人の見解ですが。

でもそんな中でもここ数年来放送されたドラマの中でひとつだけ印象に残っているドラマがあります。
それは2008年1月~3月に放送された『鹿男あをによし』です。


昨今の日本のTVドラマの舞台はほとんどが東京だと思うのですが、このドラマの舞台はなんと古都奈良です。
大河ドラマでもないかぎり奈良が舞台となった現代ドラマは過去にも記憶がありません。
そんな事もあってか放送開始前から気になり初回放送から最終回まで欠かさず観ました。

TV画面一杯に映し出される原風景は今なお悠久の歴史を留める古都奈良です。
1話1時間でありながらも舞台が奈良というだけで、時間の流れがゆったりとしていて観ている間も観終わった
あともなんだか優しい空気に包まれた感覚が残ります。
先日、レンタルDVDで2年半年振りに観ましたが、今回もやっぱり優しい空気に包まれました。
これがなんだか不思議な感覚なのですがとても心地よいのです。

肝心のドラマの内容はと言うとコミカルなドタバタ劇の中にも日本の歴史上重要な「三角縁神獣鏡」に関わる
エピソードが伏線として散りばめられており、歴史好きの私が観ても飽きさせない内容でした。

またいつかこういった優しい空気に包まれるドラマに出会いたいものです~


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