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nachtmusik

♪andante...im tempo...rondo...adagio♫

Wilhelm Furtwangler

2006-10-18 | Classical♪
《ヴィルヘルム・フルトヴェングラー》(ドイツ 1886-1954)万人が認める20世紀を代表
する大指揮者です。大指揮者と指揮者...同じ指揮者でも”大”が付く人たちは音楽界だけの世
界に留まっておらず、本人の意志の有無に関わらず歴史的背景とも深く関わっています。
その話は別の機会にするとしまして、録音機が発明されて最初のクラシック作品の録音から
およそ100年近くになりますが、その中でもフルトヴェングラーが指揮をした録音盤は今な
お全世界のクラシック音楽愛好家達に聴き継がれています。

フルトヴェングラーが遺した録音は1926年~1954年までで、すべてがモノラル録音です。
そしてそのほとんどがライヴ録音です。現在の録音水準から見ると劣悪な音と言えなくはな
いですが、それでもフルトヴェングラーが遺した録音は、その後のクラシック音楽界に絶大
な影響を及ぼしました。あの時代の録音であってもフルトヴェングラーが指揮する演奏が如
何に尋常でない演奏であったかが聴きとれるからです。

特にベートーヴェンは劇的であり、その中でも屈指の名演と言われるのが1947年5月25日の
ベルリンで振った”第5番「運命」”(戦後初の復帰演奏会)と1951年7月29日のバイロイトで
振った”第9番「合唱」”(戦後、再開されたバイロイト音楽祭初日)です。

この2つの演奏会が屈指の名演となった背景にはベートーヴェンの音楽が素晴らしいのは今さら
言うまでもありませんが、長く続いた戦争で深く傷つき、未来への希望を見出せなくなってい
た当時の人々の心を音楽によって勇気づけたからかもしれません。
そしてフルトヴェングラー本人もまたその1人だったからこそ、この屈指の名演が生まれたの
だと思います。

Franz Schubert

2006-10-14 | Classical♪
”芸術の秋”~クラシック音楽家シリーズ第6弾!

今夜は19世紀初頭のオーストリア・ウィーンで活躍した《フランツ・シューベルト》
(オーストリア 1797-1828)です。

シューベルトは僅か31年という短かい生涯にも関わらず数多くの名曲を遺しました。
特に『歌曲王』と呼ばれるだけあって作品数650あまりの歌曲を遺し、その中には小学校の
音楽の授業で習ったこともある「野ばら」も含まれています。

シューベルトはベートーヴェンを深く敬愛していて、作曲の際にも手本としていました。
特にピアノ・ソナタ、弦楽四重奏、交響曲にその影響が見られます。
その敬愛していたベートーヴェンの葬儀の際には棺を担ぎ、その死を悲しみました。
そしてその翌年1828年11月19日シューベルトも亡くなってしまいます。
後年、彼の死を悼む人々によって墓碑が建てられ、そこには『音楽は、ここに豊麗なる
重宝と、それよりも遥かに貴い希望を葬る。フランツ・シューベルト、ここに眠る』と
あります。シューベルトは今もウィーンの墓地に眠りながら大好きだった『歌曲』を口ず
さんでいることでしょう...そしてその隣の墓地には彼が神の如く敬ったベートーヴェンが
眠っています。

追記:シューベルトの音楽もベートーヴェンと同じくとても深く、聴き手側の年齢の変化
   によって以前聴いた作品も違った印象を受ける場合が少なくありません。
   今の私が好きなシューベルト作品は歌曲集『美しき水車小屋の娘』、ピアノ曲
  『さすらい人幻想曲 D.760』、『交響曲第9番~ザ・グレイト D.944(シューベルトの
   死後、シューマンが楽譜を発見)』です。

Ludwig Van Beethoven

2006-10-10 | Classical♪
”芸術の秋”~クラシック音楽家シリーズ第5弾!

今夜は17世紀後半から18世紀初頭のドイツ~オーストリアで活躍した《ルートヴィヒ・
ヴァン・ベートーヴェン》(ドイツ 1770-1827)です。
ベートーヴェンもモーツァルトと同じく『楽聖』と呼ばれる偉大な音楽家の1人です。

私がベートーヴェンを聴くきっかけとなったのはCDからではなく、友人が持参した1枚の
レーザーディスク(映像)からでした。そのレーザーディスクの内容はピアニスト〈ウラ
ディミール・アシュケナージ〉氏が母国ロシアを亡命後、何十年振りかで母国に帰国して
行ったコンサート(イギリスのロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラとの共演)
を収録したものでした。

その演奏会のオープニングの作品は不協和音が鳴り響く難解な作品でテンポや音の強弱が目
まぐるしく変化する現代音楽(作曲者の名前は記憶にありません)でした。
この作品を理解するのは最初からでは難しかったですが、ポップミュージックにはない深い
何かを感じたのは確かでした。そうしてその作品が終了すると今度はステージに大きなグラ
ンドピアノが据えられ、先程の作品とはまったく違った威厳に満ちた音楽が流れ出したので
す。それがあの『ベートーヴェン~ピアノ協奏曲第3番』でした。
もう冒頭から金縛りにあったような衝撃に襲われました。あの独特のハ短調の響きから始ま
り、牧歌的な木管楽器のアンサンブル、そして100小節が過ぎたところでピアノ独奏が入る
のです。アシュケナージ氏はピアノを弾きながら指揮までしていました。所謂、弾き振りで
す。静と動~緊迫~躍動~そして魂の解放...もうとにかく衝撃を受けました。
これがベートーヴェンの凄さなんだと一瞬にして目が醒めた思いでした。

私にとって『ピアノ協奏曲第3番』は初めて全楽章を聴いた(観た)ベートーヴェン作品で
した。そして続けて観たレーザーディスクはレナード・バーンスタイン指揮~ウィーンフィ
ルによる『交響曲第3番エロイカ』でした。もうこれにも衝撃&圧倒されました!
作品が凄いことは今さら言うまでもないのですが、何よりもこの作品に傾ける指揮者の情熱
・気迫が凄かったのです。バーンスタイン氏の指揮は全身全霊を注いだものでした。

あらためて 振り返りますとベートーヴェン作品を代表する2作品から入れたことは最高の
スタートでした。その後、数多くの名盤と出会いました。指揮者ではヴィルヘルム・フルト
ヴェングラー、ブルーノ・ワルター、オットー・クレンペラー、ヘルベルト・フォン・カラ
ヤン、ルドルフ・ケンペ...演奏家ではヴィルヘルム・バックハウス(ピアノ)、ヴィルヘル
ム・ケンプ(ピアノ)、ルドルフ・ゼルキン(ピアノ)、ユーディ・メニューイン(ヴァイ
オリン)、ピエール・フルニエ(チェロ)...

今では購入したクラシック音楽CD総数も1500枚を超えました。
まだまだこれからも増え続けることでしょう~ 

追記:ベートーヴェンのウィーン・デビュー200周年を記念して1995年に渋谷の
   BUNKAMURAで開催された展示会は大変素晴らしいものでした。 

*劇作家:フランツ・グリルパルツァー(オーストリア 1791-1872)によるベートーヴェ
     ンへの弔辞文抜粋~『音楽の巨匠、音楽芸術の輝かしい代弁者、ヘンデル、バッ
     ハの偉業を継いで、尚その奥の未到の境地を拓き、ハイドンとモーツァルトの不
     滅の栄誉を受け、ここに永遠の眠りについた。恐竜の海に荒れ廻るように、彼は
     その芸術の境地を彷徨った。鳩の愛らしい鳴き声から、轟く雷鳴まで、巧みな技
     をもってした無類の作品から、自然の威力にも迫るような烈しい創作にいたるま
     で誠に縦横無尽であった。彼のあとに従う者、続行の余地なく、ただ新しい大志
     があるのみ、芸術の尽きたところに彼はその偉業を終えた』  

*文豪:ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(ドイツ 1749-1832)によるベートー
    ヴェンについて~『彼にものを教えようとするのは傲慢である。何故なら我々が暗
    闇の中に埋ずくまって、何処から夜が明けるのかわからない時、一閃の稲光の如く
    光を掲げて、この天才が前に現れた』

Krystian Zimerman

2006-10-08 | Classical♪
先頃、3年振りの来日公演を果たしました《クリスティアン・ツィマーマン》(ポーランド
1956-)は1975年の第9回ショパン国際コンクールで史上最年少となる18歳で優勝を成し
遂げた世界を代表するピアニストです。

そんな偉大なピアニストと幸運にも私はふとしたきっかけで関わることができました。
それは前回来日時の2003年にツィマーマン氏が偶然にも私が勤める某ショップに立ち寄っ
たのです。そこでたまたま私が接客することになりました。
最初はまったくツィマーマン氏だとは気付かず接客をしていました。
それで購入商品をお決めになられたので免税のためパスポートを提示されました。
そこには英字で書かれたどこかで”見覚えのあるアルファベット”が記されていたのです。
もしやと思い私は御本人に向かって恐れ多くもピアノを弾く”しぐさ”をしたところニコッと
微笑まれたのです。いやぁ~ビックリしました~!?
まさかこんな所でお会いできるとは...

私が知っているツィマーマン氏は当時30才前後でクラシックコンサートの映像で観たもの
でした。あれから15年近く経っていたのでまったく気付かなかったのです。
でも、もし最初から気付いていたら接客どころではなかったと思いますが...(苦笑)
なにはともあれ無事商品を購入され笑顔で店をあとにされました。

それから1週間程後、驚くことにツィマーマン氏から手紙が届きました。
手紙の内容は来日公演中の「ピアノ・リサイタル」への招待とバックステージへのパスでし
た。そして喜び勇んで東京芸術劇場へ行かせていただきました。

当夜のリサイタルで演奏されたプログラムの中には私の大好きな『ベートーヴェン〈ピアノ
ソナタ第31番〉』と『ブラームス〈Op.118 No.2〉』も含まれていましたのでとても感動
しました。あの日の出来事はこれからも決して忘れることはないでしょう。
人間生きているうちにはこんな事も起こりうるんだなぁとしみじみ感じた次第です。

追記:写真左のピアニストがツィマーマン氏、写真右の指揮者がレナード・バーンスタイン
   氏(1989年ウィーンでの演奏会にて)

Bruckner:Symphony's

2006-10-06 | Classical♪
クラシック音楽をある段階まで聴いてきますと所謂『名盤』というものが無性に気になり出
します。『名盤』のほとんどは古い録音のものが多く、ステレオ録音があれば幸いといった
感じです。そんな中、ブルックナーの交響曲はベートーヴェンの交響曲と並んでその代表格
です。

ブルックナー作品における指揮者の大家と言えば〈ヴィルヘルム・フルトヴェングラー〉
(ドイツ 1886-1954)、〈ハンス・クナッパーツブッシュ〉(ドイツ 1888-1965)、
〈カール・シューリヒト〉(ドイツ 1880-1967)の3人が最初に挙げられます。

ブルックナーの交響曲は指揮者の力量が問われる事で知られており、ウィーン・フィルや
ベルリン・フィルの演奏会に際しては人気の高い”第5番・第7番・第8番・第9番”は無名の
指揮者では振らせてもらえません。

私が今まで聴いたことのあるブルックナーの名盤はフルトヴェングラーが振る”第4番・第5
番・第7番・第8番・第9番”(すべてライヴでのモノラル録音)とクナッパーツブッシュが
振る”第5番”(スタジオでのステレオ録音)だけでした。

そんな訳でクナッパーツブッシュが振る”第8番”とシューリヒトが振る”第9番”をオーダーし
ました。この”第8番”と”第9番”も何年にどこのオーケストラを振ったものかによって名盤が
そうでないかが分かれてくるのでややこしいです(苦笑)

ちなみに今回オーダーした”第8番”は1963年ミュンヘンフィルとのステレオ録音、
”第9番”は1961年ウィーンフィルとのステレオ録音です。両者ともスタジオ録音盤です。
次は両者のライヴ盤を聴こうかと思っています。
特にクナッパーツブッシュはライヴだと燃えるので楽しみです。

Wolfgang Amadeus Mozart

2006-10-03 | Classical♪
”芸術の秋”~クラシック音楽家シリーズ第4弾!

今夜は18世紀のヨーロッパで活躍した《ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト》
(オーストリア 1756-1791)後に『楽聖』と呼ばれる偉大な音楽家の1人です。

私がクラシック音楽をこんなに好きになったのもモーツァルトを聴いたからです。
モーツァルトとの出会いのきっかけは、私が本格的にクラシック音楽を聴き始めた”年”が
ちょうど「モーツァルト没後200年」の前年に当たっていて、いずこのCDショップでも
「モーツァルト・コーナー」が設けられ、自然とモーツァルトを聴く雰囲気となっていま
した。過去の名盤や決定盤、そして新たにモーツァルト没後200年を記念して録音された
新盤など、あらゆるCDがこぞって発売され出していました。
そんな事もあり私が初めて買ったクラシックCDも「モーツァルト~ベスト」でした。
私にとってこの記念すべき初めて買ったクラシックCDを出発点としてモーツァルト=
クラシック音楽への旅が始まりました。

器楽曲~室内楽~弦楽四重奏~協奏曲~管弦楽~交響曲~声楽~オペラ~宗教曲...およそ
クラシック音楽の基本となるジャンルをすべてモーツァルトから学びました。
こうしてCDを1枚ずつ買い足していく毎にクラシック音楽のもつ魅力に圧倒されていった
のです。

モーツァルトが遺した作品数は626作品もあり、僅か35年の生涯で遺した作品としては
実に膨大な数にのぼります。しかもそのどれもが”天上の音楽”としてこれからも多くの
人々に聴き続けられていくのです。

物理学者アルベルト・アインシュタイン氏(ドイツ 1879-1955)が遺した言葉です。
『死とはモーツァルトが聴けなくなることだ』

ちなみに今年は「モーツァルト生誕250年」という記念すべきYearです! 

追伸:私にとって”モーツァルト”をロックアーティストに譬えるなら”ビートルズ”と”ブライ
   アン・ウィルソン”...”バッハ”だと”エルヴィス・プレスリー”です。
   ちょっと強引過ぎたでしょうか~(苦笑)
   でもこの譬え、なんとなくわかってもらえると思うのですが...

Antonio Vivaldi

2006-09-29 | Classical♪
”芸術の秋”~クラシック音楽家シリーズ第3弾!

今夜は17世紀後半~18世紀初頭にイタリアで活躍した《アントニオ・ヴィヴァルディ》
(イタリア 1678-1741)です。ヴィヴァルディと言えば誰もが一度は聴いたことのある
『合奏協奏曲〈四季〉』がまず最初に頭に浮かんでくると思います。
私も小さかった頃、この作品だけは聴いたことがありました。
ヴィヴァルディはこの〈四季〉を40才頃に作曲したそうです。

華麗なヴァイオリン奏法が披露されるこの〈四季〉のようにヴィヴァルディ自身もヴァイ
オリンの名手でした。この〈四季〉を聴いていると中世のイタリアを旅行しているような
気持ちにさせてくれます。

ヴィヴァルディが同世代と後世の音楽家に与えた影響は大きく、”音楽の父”と称されるあ
の《ヨハン・セバスチャン・バッハ》もヴィヴァルディに傾倒していて、ヴィヴァルディ
の作品を引用し、編曲した作品を多く遺しています。

追記:私にはヴィヴァルディ作品の演奏にはイタリアの《イ・ムジチ合奏団》が自然で
   心地よいです。

Gustav Mahler

2006-09-26 | Classical♪
”芸術の秋”~クラシック音楽家シリーズ第2弾!

今夜は19世紀後半~20世紀初頭にヨーロッパで活躍した《グスタフ・マーラー》
(ユダヤ 1860-1911)作曲家・指揮者

私が初めて生のオーケストラで観て聴いた音楽はマーラー『交響曲第7番《夜の歌》』~
指揮:ガリー・ベルティーニ率いるケルン放送交響楽団による来日公演でした。
場所はサントリーホール。

まず最初に驚かされたのは演奏が始まる直前指揮者がタクトを上げた瞬間...ホール全体が
恐ろしいほどに静寂となり、冒頭のテノールホルンが厳かに響き渡った瞬間からマーラー
の世界へと誘われてゆきました。

この作品の世界初演は1908年9月19日マーラー自身の指揮でプラハとありますから100年
近く前の音楽ということになります。マーラーの交響曲は全部で9作品あり(*「大地の
歌」と未完の「第10番」は含まず)私が初めてマーラーの交響曲を聴いた頃の印象は、
そのどれもが一聴しただけでは難解で理解し難く、およそモーツァルトのような流麗で
心地よい音楽とは程遠いものでした。
その理由のひとつとしてマーラーの音楽旋律・調整が「多調・無調的要素」を多く含み、
モーツァルトのように統一調整ではないからだとも言われています。
その中でも第7番は比較的聴きやすく、第1番・第4番と並んで私が最初に親しんだ作品でも
ありました。

あれから数年が経ち今ではもうすっかりマーラー好きとなりました。
交響曲全集ではレナード・バーンスタイン指揮のものしか持っていませんでしたが、先日
ガリー・ベルティーニ指揮~ケルン放送交響楽団をオーダーしました。
第9番に関しましてはヘルベルト・フォン・カラヤンとクラウディオ・アバド(共にベルリ
ンフィルとのライヴ録音)、またバーンスタインがベルリンフィルと一期一会の共演をした
1979年のライヴ盤も購入しました。

第9番はマーラー自身が死期を悟って作曲したとされており、その随所には死へ臨む心境を
窺わせる主題が現れます。最終楽章のアダージョに至っては過去現在・古今東西に存在する
アダージョの中でも稀にみる美しさで、あたかも”現世”に別れを告げるマーラーの声を聴い
ているようです。

いつか第9番の生演奏を聴きに行きたいと思っています。
もっともっとマーラーを聴き込んで我が人生の糧としていきたいです。

Anton Bruckner

2006-09-21 | Classical♪
早いもので今年も残すところ3ケ月余りとなりました。
『芸術の秋』と言われる季節となり、それにちなんで今夜から数回にわたってクラシック音
楽家の話をさせて頂きます。今夜最初の第1弾に紹介する音楽家は19世紀にオーストリアで
活躍した《アントン・ブルックナー》(オーストリア 1824-1896)です。

まずクラシック好きな人がブルックナーと言えば”交響曲”をイメージします。
交響曲と言えばハイドンから始まり~モーツァルト~ベートーヴェン~ブラームス~チャイ
コフスキー~マーラー~シベリウス~ショスタコーヴィチなどが有名です。
その中でもブルックナーの交響曲はベートーヴェン、ブラームスらと肩を並べて壮麗雄大な
作品が多いです。ブルックナーは敬虔なクリスチャンでもあり教会・修道院に籍を置き、
そこでは優秀なオルガニストとして過ごし、生涯に遺した作品の多くをパイプオルガンで
作曲したと言われています。
そのせいでしょうか、ブルックナーの交響曲を聴いているとあたかも無限の”宇宙空間”を旅
しているような錯覚を覚える瞬間があります。

ブルックナーの交響曲は全部で9作品あり(*未完、習作を除く)、その中でも人気の高い
作品は第4番・第5番・第7番・第8番・第9番です。
ちなみに私が最初に親しんだのは第4番(カール・ベーム指揮~ウィーンフィル)で今は第
8番(ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮~ウィーンフィル)が気に入っています。
第8番は演奏時間に80分ほど要する大作で最終楽章では金管楽器が圧倒的な迫力でクライマ
ックスを彩ります。まだ生演奏で聴いたことがないので機会があればぜひオーケストラを観
に行きたいと思っています。

芸術の秋”の影響なのでしょうか、我がiPodの中身の大半をクラシック音楽が占めてしまい
ました(苦笑)クラシック音楽は演奏時間の長い作品が結構ありますので、数年前に購入し
たiPod(30GB)だとすぐ一杯になってしまいます。先日発売された新iPodは容量が80GB
なのでそろそろ買い替えようかなぁとも思っています。

タワレコ独自企画CD

2006-09-10 | Classical♪
お薦めオムニバス・クラシックCDの紹介です。
9/9に発売されたばかりのタワレコ独自企画~「ファンタジスタ!ベートーヴェン」です。
CD10枚組・12時間超収録で2,500円とお買い得です。

内容はベートーヴェンの人生とリンクするよう年代順に作品が収録されていてベートー
ヴェンのみならず、ベートーヴェンに影響を与えた先輩作曲家やライバル達、そして弟子
や後継者達の作品も収録されています。

ちなみに昨年は第一弾として「ファンタジスタ!モーツァルト」が発売されました。

Herbert von Karajan

2006-07-26 | Classical♪
20世紀のクラシック音楽界において”帝王”と呼ばれ、万人が認める大指揮者と言えば
《ヘルベルト・フォン・カラヤン》(オーストリア 1908-1989) ではないでしょうか。
これほどカリスマ性があり、他の追随を許さなかった指揮者が他にいただろうかと思わせ
るくらいの人でした。

カラヤンのタクトさばきには一瞬の隙もなく、絶えず聴く側の予想を上回る音楽の感動が
ありました。
目を閉じて指揮をする彼独特の指揮姿にも随分驚かされたものです。

私がカラヤンの存在を知った時は既に故人となっていましたが、彼が遺した音楽をひとつ
ひとつ辿っていくことで、彼の偉業にすこしでも触れることができると思い、今も聴き続
けています...

Leonard Bernstein

2006-07-21 | Classical♪
アメリカが生んだ偉大な指揮者《レナード・バーンスタイン》(アメリカ 1918-1990)は
あの名作ブロードウェイ・ミュージカル「ウエストサイド物語」の音楽を手掛けた作曲家と
しても有名です。バーンスタインの功績とされる活動はいくつかありますが、まず最初に挙
げるとすれば偉大な作曲家”グスタフ・マーラー”の交響曲を世界で初めて全曲録音し、
マーラー作品の素晴らしさを全世界、そして後世の人々へも伝えたことです。
特にマーラーを振る時のバーンスタインは真剣そのもので、まるでマーラー本人が乗り移っ
た感さえします。その理由の一説としてこういった系図があります。

グスタフ・マーラー(作曲家・指揮者)→ブルーノ・ワルター(マーラーの直弟子で指揮
者)→レナード・バーンスタイン(作曲家・指揮者)(※バーンスタインの指揮者デビュー
と言われる1943年11月14日は急病のブルーノ・ワルターの代役でした)。
またマーラーとバーンスタインは共にニューヨーク・フィルの常任指揮者も勤めています。
そして3人ともユダヤ系の血筋です。もちろん他の指揮者でマーラー作品の素晴らしい演奏
もありますが、私はバーンスタインが振ったマーラーは特別な気がするのです。
みなさんはどう感じられますか?

話を戻しましょう。またバーンスタインは教育者としても大変優れており、後継者育成への
努力も惜しみませんでした。有名なところでは1958年~1972年までニューヨーク・フィル
と共に行った「ヤング・ピープルズ・コンサート」です。
小さな子供たちに音楽の素晴らしさ楽しさをわかりやすくユーモアを交えながら教え接する
姿は大変微笑ましく本当に感動させられます(ビデオ発売されていますので観ることができ
ます)また亡くなる直前の1990年の夏に来日を果たし、若手演奏家育成を目的としたPMF
を発足したことは記憶に新しいです(バーンスタイン亡き後の現在も継続しています)。

もうバーンスタインが逝って16年になりますが、いまだに私にとってバーンスタインは
偉大な指揮者であり、教育者であります。
そして生涯情熱を忘れることのなかった一人の人間だったと思います。