☆GREEN HEART☆

漫画と本と国府津があれば生きていけるかもしれない「ことは」のブログ。
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恩田陸さん『puzzle』読破。

2006-03-14 | 恩田陸
いまさらですが、初読みでした。短すぎて、読む気がしなくて;

恩田陸さん『puzzle』とは
無人島と化した廃墟・・。そこでほぼ同時刻に3人の人間が死んだ。
体育館で餓死死体。映画館で感電死体。「屋上」で墜落死体。
身元を表すものは一切ない。唯一の手がかりとして残った、「コピーされた紙」は「さまよえるオランダ人」「地形図の作り方」「映画の製作発表記事」・・・。関連性のない「紙」は、さらなる謎を生み出した。死亡時刻が限りなく近い3死体の関連性は?はたして事故か?殺人か?

廃墟のモデルは、「軍艦島」・・??
おもしろいけど、何しろ短い。しかし、関根家がでてくるのでファンにはたまらない一冊です。短いながらも、感じとしては一部(サイド)と二部(サイド)にわかれています。一部で、事件の謎のピースを与えられて、それを第二部で解く。という流れです。
第二部の展開は意外でした。第一部サイドのまま謎解きが開始されるのかと思ったので。第二部だけをよむと、主人公が関根春だとは言いがたい(笑)

今まで読んだ恩田作品の中では、意外な一冊となりました。なんというか、わりと解決されてる気がする・・・。謎が。
今までの恩田作品は、読むとしばらく世界に入り込んでぼ~っとしちゃうのですが・・・。これは、読後本の世界に浸ってる時間が短かった。
廃墟のイメージと、「なぜ廃墟にいたのか」という理由は完璧でした。
ただ、3死体の死亡原因(?)を説明しなくてもよかったような・・??

なぜか『MAZE』と混ざる。自分が同時に手に入れたせいか、題名が英字のせいか、閉ざされた土地の雰囲気のせいか・・。とにかく、『MAZE』と混ざる。
&「毬」が作品に登場して驚きました。先日同作者『赤い毬』読んだばかりだったので・・;

廃墟の雰囲気に酔うもよし。推理小説的に読むもよし。初めにある記事だけ読んで、意味不明で挫折するもよし(笑)
薄いですが、初めて読む恩田作品にはオススメしません。でも、恩田作品の中では、結末が意外とはっきりしてるものだと思います。その点では読みやすいかも?