☆GREEN HEART☆

漫画と本と国府津があれば生きていけるかもしれない「ことは」のブログ。
はじめましての方は「自己紹介」をどうぞ!

来楽零『哀しみキメラⅢ』を読・・!

2007-01-28 | ■ら・わ行の作家
ー俺は勇者になるー

来楽零さんの『哀しみキメラⅢ』とは
【新たな町で始まった生活。
その町の子どもたちの間では、奇妙な都市伝説がささやかれていた。
「願いがあるならば、階段を上れ」
願いをかなえようとした子どもたちは、次々と姿を消す。
都市伝説と子どもの消失、おそらく<モノ>が関係していると判断した
純、綾佳、水藤は、事件に関わることを決意する。
しかしそれは新たな旅立ちをも意味していた。
徐々に表れる体の変化。回復への兆しか、それともー】

哀しみキメラ』『哀しみキメラⅡ』感想。
やっぱりどうやら哀しみキメラは、私のお気に入りのようです。好きです。
三作目となる今作は、Ⅱどうように子どもたちと事件を追いつつ、
純、綾佳、水藤の変化・葛藤等を追っていく・・という形でした。
怨霊?祓い+友情?+良心と生存本能のジレンマ?のお話。+子どもたちの戦い。
前作同様、こうっずどんっとくる言葉がたくさんあって、好きです。


俺は勇者になる。
誰にも負けない、どんなものにも立ち向かう勇者に。

ついに訪れた体の変化。
それは人間への一歩か、それとも堕ちる為の変化なのか。
新たな町でであった少年たち。
彼らの手に握られていた、一枚の紙切れ。
「願いがあるならば、階段を上れ」

夢を抱き、多くの願いが飛び交う中、
切実で最低限の願いが隠される

少年が願う勇者の真実ー

「戦うことを選んだとき、
  それがただのわがままにならないように。」(「」内、本書P160L6より引用)


ということで、ネタバレいきます。以下ネタバレ要注意。反転。


水藤が・・・
前回、黒くなっていって、たのしーと書きましたが、
それどころじゃなくなってしまった・・・病んでる・・・病みすぎてる・・

純の変化も気になります。要するに人間へ近づいてきてる・・・?
じゃあ、綾佳は・・・
人間に近づく純、堕ちようとする水藤、最後は戦いになるのかな・・・・・・

綾佳がもし願いを純のように言わされそうになったら、
それは十文字のことになるのかなあ・・
水藤の願いは・・なんだろう。
もう願いをいう段階を彼は超えちゃってるような気もします。
願いを願うでもなく、捨てるでもなく、忘れている。
忘れようとしている、のではなく、忘れている。そんな気がします。

それにしても、今回は主要3人以外の少年たちの話が・・・!
どこで泣いたかというと、本当はお姉さんの話とかが、泣き所なんでしょうが、
私は、最後の方で、勇輝が取り付かれて必死に戦ってる時に、
穂高が心の中で話したことで泣きました。
バカな事やってるって笑わせるようにしておいて、
本当は、本当に、勇輝は戦っていたんだってところらへん・・・あああ・・・
あ、あと、勇輝の勇者の意味にも泣きました・・・
戦うって言う選択ができる、戦うことがただのわがままにならない・・とからへん・・ううう・・・

あとは、勇輝の素直なところがものっそい可愛かったです!キラキラしたり、すげえ!ってよろこんだり。しょんぼりしたり。かっかわいい・・



結構重め?の内容のわりに、いつもすっきりっと終わるのが好きです。
そして次でどうやら最終巻とのことです。もっと読みたい・・

来楽零さん『哀しみキメラⅡ』を読。

2006-09-20 | ■ら・わ行の作家
哀しみは、「中」から溶け出し。
やがてそれは、果てしない戦いとなる。

来楽零さん『哀しみキメラⅡ』とは

とか書いておきながら・・・。

哀しみキメラの続編也!」
この一言で、どうでしょう(笑)

「Ⅱ」の感想と紹介を書くというのは、とても難しいような・・。
たとえこの本のネタバレを書かなくても、
必然的に「Ⅰ」のネタバレにつながってしまうのでは・・。

評価だけかくと、私は好きです。
ただ、哀しみキメラの方がおもしろかった・・と思います!
時々はなたれる登場人物の一言一言が、かっこよかったり、じ~んときます。
ストーリーの展開や内容的に、多少つっこみたいところはありますが・・。
続編も読みます!な感じ。

たまにかく、雑感入り混じりの言葉だけは書きます。
ネタバレにはなってないと思いますが、(本書から一文書き抜きあり)
とにかく読みたくない人はもうここから回避!回避!




うまることのない空間。
その上に成り立つもの。
過去。未来。
なによりも、今にすべてを捧ぐ。

新たな傷。
許しを望まない心。
傷を治せば、それはいつか癒えるだろうか。
癒えることを望まなければ、癒えることはない。
それでもそこにある、受け止める小さな命。
伝わる心。

「・・・・・大事な、非常食」(本書P243l3)


ここから、ネタバレ。前作『哀しみキメラ』含むネタバレ注意!




十文字・・・・!
大好きだっただけに、
十文字がいないのが、悲しくてしょうがない。。

思い出話もちょこっとだけだし・・。
しかも何ナノあの微妙な受け答えは。
きー

あぁ、十文字・・戻ってきてほしい。。生きててほしかった。
いつか、今回のお母さんのように、敵に操られる形で、
十文字も3人の前に現れるのかな。悲しいな。

水藤さんが、どんどん黒っぽくなっていくのが、楽しいです。
今後最も注目されるところではないでしょうか(笑)
いや、本当は優しさが隠された黒さなのですが・・。
即行純ちゃんを蹴り飛ばしちゃうあたり(笑)いいですね。
水藤さんはあまり好みではなかったけど、
黒い水藤さんは歓迎です!(おい)

ところで。
今回最もつっこむべきところがあると思うのですが。
「純ちゃん、蛇がそんなに怖いの・・?綾佳の後ろに隠れんなよっ!」
(P46の絵!)
いや、本当は違うんだけどさ、絵を初めに見たときは、
「おい純ちゃん!なに綾佳たてにして、へびから隠れてんだよ!」
ってな構図にしか見えなかったよ・・(笑)。

あとはマサトくんが、懐いていくのがものっそいかわいかったですv
綾佳のお母さんっぷりも。
七倉さんの登場がうれしかった。
純が会いに行くっていうのも。。。
やっぱり、純だよな、なんて。

ただ、最後に女の子二人を戦わせたのは・・。
ちょっと悲惨?で見たくなかったな~なんて。
守くんの方が、私より断然大人だなぁ(笑)


続くようです。うれしいです。期待します。
どちらかといえば、展開どうのよりもキャラとか全体の設定が気に入ってる模様。
というか、作者の感じも好きな感じ。(感じ感じいいすぎ)

来楽零さん『哀しみキメラ』読!

2006-08-01 | ■ら・わ行の作家
やばい!HPが3しかない!
いったん帰ろう。ってキメラのつばさがなーい!!

来楽零さん『哀しみキメラ』とは
その日偶然出会った4人の学生。
「一時エレベーターに乗り合わせた」だけの関係で終わるはずだった4人。
エレベーターに閉じ込められ、怪事件にあった4人。
矢代純、十文字誠、水藤深矢、早瀬綾佳。
4人の体に異変が起こり、それをやっと認めたとき。
4人の前に「モノ祓い師」である「七倉和巳」が現れる。
怪事件と4人の体の異変の原因を、彼が告げた時、
信じられない生活の幕が開けたのだった。


酷評と絶賛が入り混じってたので、心配しつつ。
面白かったです。楽しめました。
確かに突っ込みどころはあったけれど、
「ダメ」というより、物足りない感がちょっとありました。
怨霊?祓い+友情?+良心と生存本能のジレンマ???(ハテナ多いな・・)
のお話。

エレベーターでの怪事件。
変化していく「からだ」。
収まることのない飢え。
その飢えを満たす方法ーー
本能と良心のせめぎ合い。
ぎりぎりの戦い。
「ーー俺はまだ人間でいたいんだ」


十文字が好きです。
エレベーターのシーンから、すでに十文字一直線。
彼のエピソードが一番つぼでした。
友情とはまた違った、彼の想う「つながり」が好きでした。


物語としては、結構な内容を扱っている割に、
淡々と進みます。
ずっと平坦なまま。
極限状態のはずなのに、
悲壮感はなく、心理描写もあまりありません。
あくまで淡々と。


七倉サイドの話ももっと読みたかったです。
私は恋愛方面が弱いのか、結構いろんな感想で「○○は○○が好きだった」
とかいうのを、読むのですが、私「全く」わかりませんでした!
いつのまにそんなことがっ?!
とにかく、続編も読むつもりです。


私は本の感想の前に、どうでもよさそうな一言を書くのが習慣になりつつあります。
今回は「ドラクエ」。
そう。計画性のない私は、HP残り2とか3ぎりぎりで回復しようとして、
薬草がないことに気がついて。
「でもあせらな~い。キメラのつばさでいったん帰ればいいんだもん☆」
っと思ってカバンの中をがさごそ探すと、
「あっキメラのつばさ、前回使っちゃったんだった・・・」
という状況におちいるのだ。

本書とどういうかかわりがあるのか。

はっきりいって、なんのつながりもない!
まぁ!なんてくだらない!

クリスピー物語を読む(食べる?)

2006-06-01 | ■ら・わ行の作家
買っちゃいました。

『クリスピー物語』とは
チョコレートと文庫本がひとつになった?!
6人の作家による、完全書き下ろしショートストーリー集。

生まれ変わりたいと願う、すべての人たちへーーー
岐路に立つ男女、再会に交錯する思い。幼い非、一瞬手にしたあの忘れがたい感触。新居と弟をめぐる、悲しくも胸を打つ想い出。結婚に迷う男のささやかな願い。人里離れた屋敷に住む、奇妙な老人と少女。「生まれ変わりたい」との、妻の申し出に夫は。
人生を変える別れと出逢い、日常に秘められた新たな予感・・・。

収録作品
『クロスロード』鈴木光司       『魚になったミジンコ』大石圭
『押入れ』牧野修           『チョウになる日』森山東
『少女、あるいは自動人形』小林泰三  『妻の誕生』北野勇作                                          敬称略
お菓子にくっついた本。コンビニで売ってました。
「殻を脱ぐ」がテーマ。
一作、15ページくらい。
不思議系の話が多かったです。
ホラーテイスト?で、人生、恋愛、いろんな意味での出会い(と別れ)に関するお話が書かれてました。
なんとなく、心温まるお話もありました。
294円。見つけたら、買っても損はないかと思われます。たぶん。

好みの作品は、
北野勇作さんの『妻の誕生』森山東さんの『チョウになる日』

ことはの独断で面白い順位を。
①妻の誕生・・・・・・この作家さんもしかすると好きかも。。「殻、脱ぎますってことで、テーマにもぴったり(笑)
②チョウになる日・・・「男とエリカ」より、あのお店の雰囲気と店員(?)の話が好きです。続編とかあるなら読みたい
③押入れ・・・・・・・・ホラーかと思えば、意外に心温まるストーリー。
④魚になったミジンコ・・話好きですが、一人称っていうか語りかける系んの文苦            手で;でも、好きです。
⑤少女、あるいは自動人形・・・おもしろかったけど、ラストが想像できて、あまり楽しめず。
⑥クロスロード・・・・・・・おもしろかったけど、好みではないかも。

偏見は入ってないです。なにせ、どの作家さんも知らない人でしたから(問題)
だから、何も考えずに、買ったのですが。
開ける前に恐ろしいことに気がつきました。
「リングの鈴木光司、新作書き下ろし!」え・・。「リング」ってあの「リング」?
ホラーとか苦手なのですが・・・。
恐る恐る開けて、著者一覧とその説明を読むと。。。
ほぼすべての方の説明に、
「ホラーブームの火付け役」「ホラー小説大賞受賞」の文字が!!
あぁ。読めない。。
でももったいないから、頑張りましたよ。一作、怖いのがありましたよ。
今日自分の部屋では眠れないです。押入れ・・・ぎゃ。。

ちなみに。
チョコレートを脱いじゃった、キットカット。
これ買う前から好きでよく食べてました。好きです。
いつもキットカットの周りのチョコが邪魔(?!)だったので、私はこっちの方が好きですv