私がまだチビだった頃、チビはチビなりにいろいろと思考を巡らしていた。
結構幼い頃の記憶が残っていたりするのです。
3歳の頃、保育園からしょっちゅう脱走をしていた。
先生の様子を注意深く観察して犯行に及んでいた記憶がある。
お昼寝前で先生がバタバタしているときとか、他の子に注意が向いているとき。
「悪いことしてるな~」と思いながらも何度も脱走した。
しかし結局家の10メートル手前でつかまるのだった・・・・・。
同じく3歳の頃、私は保育園にいつも本を持っていってロッカーに入れていた。
絵本とかじゃなくて、自分では到底読むことのできない活字の本。
確か「小公女セーラ」みたいな名前の本だった。
結局私という人間は、3歳の頃から「自分の知りえない小さな世界=本」を
持ち歩くことが大好きであったらしい。
読めもしない「小公女セーラ」の本を忘れた日には、ものすごく不機嫌だった。
4歳の頃、幼稚園の建物の横で、土を掘り返してみようと思い立った。
いわゆる「お宝」が出てくるかもしれないという淡い期待を抱いてだ。
土から出てきたのは、誰がいつそこに埋めたのかわからないおもちゃの小判。
私はしばらくそれを本物だと思って、大金持ちになった気分でいた。
そう・・・・誰にも内緒で

本物だと思っていた数日間は、本当に幸せでした。
4歳って、まだ頭の中がファンタジーなんですね

自分が4歳くらいの生徒にピアノを教えるときも、ファンタジーを大切に
しています。
つづく
