Adagietto

アダージェット 
大人だって毎日いろんなことを発見し、経験するのだ。
心にのこる 毎日を♪

○ 暗闇の聖堂(カランルクキリッセ) ~ギョレメ・カッパドキア~

2010年01月15日 | 東地中海への旅(ギリシャ・トルコ etc..)


   

   ここは前回も真剣に見たからなんだか懐かしい。
   光がほとんど入らないため、暗闇の聖堂と呼ばれていますが、そのおかげで
   フレスコ画の保存状態が抜群です。


   

   キリストの降誕の場面。
   天井に描かれている東方三博士が降誕シーンを上から覗き込んでいるように描かれてるのが
   なんだかすごくおもしろいんです。博士たちを導いてきた星からの光も、
   飼い葉桶(キリスト)までクモの糸のようにのばしてみました~みたいな感じがgood!
   ヨセフさんも通常この場面では一人で物思いに耽っている感じで描かれますけど、
   ここでは「え?上から?」みたいな感じで、ぎょろっと博士たちを見上げています。


   

   砂と藁と混合した石灰の漆喰の上に描かれた画像は、
   地方といえども熟練していて、首都様式に近くなっています。
   でもカッパドキアの画は、どことなくあったかい感じなんですよね。


   

   スペインのロマネスク絵画も好きだけど、やっぱりカッパドキアの
   フレスコ画も好きだな~。ほのぼのとしてる。
   土地は厳しいと思うだけど。寒いし。


   

   こちらは大塚美術館にも複製のある「最後の晩餐」です。
   背景の深い藍色は高価な藍銅鉱(アズライト)が多く使われているそうです。
   通常は孔雀石と混ざっているために精製がかなり難しいんだとか。
   ラピスラズリに比べて安いっていうイメージしかなかったなぁ。
   ほかの聖堂より高価な顔料を多用して、品位を高めているといったところでしょうか。
   ちなみにユダさんは真ん中にいますよ。



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○ 聖バルバラ聖堂 ~ギョレメ・カッパドキア~

2010年01月14日 | 東地中海への旅(ギリシャ・トルコ etc..)

   

   この聖堂はその名の通り聖バルバラに捧げられた聖堂。
   左側の壁に描かれた女性がその人です。
   聖ゲオルギウスはやっぱりここにも登場しています。
   彼が退治した竜というのは、カッパドキアにいたそうです。
   だからこの土地で人気あるのか。
   聖テオドールもいますよ。


   

   イコノクラスムの時代に建てられたといわれているこの聖堂。
   この意味の分からないかわいい模様はなんでしょう。
   

   

   なんだか描きかけ?みたいですが、これもまたなんでしょう。
   カッパドキアのビザンティン美術専門家に教えてもらいたいです。


   

   とりあえずキリストも描かれています。
   服がマリア様みたいだけど、キリストよね?十字円光だし。


   

   トンカチみたいなのもありますよ。
   ところでこの記事の一番上の写真に写っている謎の生命体は
   孔雀(復活の象徴)なんですけど、
   あの孔雀とこのトンカチみたいな模様のスタンプ欲しい。
   トルコ人もそういう商売してほしいわ。


   
   
   とてもかわいくて愛くるしい聖堂です。



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○ 蛇の聖堂(ユンラルキリッセ) ~ギョレメ・カッパドキア~

2010年01月14日 | 東地中海への旅(ギリシャ・トルコ etc..)



   

   細長い筒状の蛇の聖堂には、カッパドキアで人気のある聖人が描かれています。
   写真の右端のスカートの女性は、ローマ帝国の首都をビザンティウム(イスタンブール)に
   移したコンスタンティヌスの母ヘレナ。この人がキリスト教を信仰していたから息子に影響し、
   歴史が動いていったのかも。ヘレナの横にはコンスタンティヌスがいるんですけど・・・
   気がついたら写真に撮っていませんでした。二人は聖十字架を持っています。



   

   入り口と窓。なんか素朴で素敵。


   

   左のあやしい人は聖オノフリウス。両性具有者として描かれています。
   もともとオノフリウスさんはとても美し~い女性だったそうですけど、
   世の男性たちの欲望から身を守るために神にお祈りしたら、神様は彼女の願いを
   聞き入れ、この姿にして彼女を救ったそうな。変わった人ですね。
   今で言う性同一性障害でもあったのかしら。
   その横は聖トマスと聖バジル。


   

   蛇の聖堂と言うぐらいですから、蛇が主人公・・・っていうか敵。
   聖テオドールと聖ジョージが蛇(ドラゴン?)退治をしています。


   
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○ 林檎の聖堂(エルマルキリッセ) ~ギョレメ・カッパドキア~

2010年01月13日 | 東地中海への旅(ギリシャ・トルコ etc..)


   

   チャウシンからギョレメの野外博物館に移動してきました。
   これから林檎の聖堂に入ります。
   なぜ「りんご」の聖堂なのかは、今となっては誰も知りません。
   この聖堂の近くにかつてリンゴの木があったからとか、
   ドームに描かれた大天使ガブリエルの支えている地球がリンゴに似ているからとか。
   いろいろ言われていますけど、
   いずれにしてもかわいい名前だからまぁいいじゃないですか。


   

   このドームに描かれた人が噂の大天使ガブリエルさんかしら・・・?


   

   顔の部分は偶像崇拝を禁止するイスラム教徒の手によって削られています。
   それにしても、よくこれだけの保存状態を保っているな。
   イスラム教徒ってのは微妙に寛容なのかもしれないなぁと思ったり。


   

   キリストの磔刑。
   よくこんな岩を聖堂の形に削っていけるものだなぁ。こんなのが何百もあるなんて。
   信仰というものはすごいですよね。この林檎の聖堂はアギアソフィア大聖堂の
   基本的なプランに一致させているそうです。


   

   最後の晩餐。
   保存状態のいいカランルクキリッセ(暗闇の聖堂)のものと似ているので、
   すぐに分かるんですが、漆喰がたくさん剥がれていて、
   もともと描かれていたカッパドキア独特のベンガラ色?っぽい絵がのぞいています。


   

   こちらはキリストの洗礼。
   実は私。ビザンティン美術のキリストの洗礼図像フェチなんです。
   いやっ。洗礼図像っていうより、洗礼の図像のヨルダン川のなかにいる
   「ヨルダン川の川の精」フェチかな?
   川の精って・・・・・おっちゃんやん
   なぜビザンティン美術にこの川の精が描かれるようになったかは、
   皆様にとってど~~でもいいことでしょうから書きませんが、
   大塚美術館にもいっぱいいるのでさがしてくださいね


   

   これはキリストの逮捕でしょうか?なんか縄のつなぎ方が・・・・微妙。
   しかし愛すべきビザンティン美術たち。
   こんなにおもしろいのに、実際に見ると荘厳なんですよ。
   そこが心惹かれ続ける理由のひとつです。





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○ ギョレメカヤホテル ~カッパドキア~

2010年01月08日 | 東地中海への旅(ギリシャ・トルコ etc..)



   

   前にカッパドキアに来た時には、ネブシェヒルという街に泊まったから、
   聖堂がたくさんあるギョレメから遠かったけど、今回のカヤ(洞窟)、ホテルは
   ギョレメだから野外博物館にだって歩いていけるとてもありがた~い立地。


   

   お部屋もとっても素敵です。
   バスルームも清潔、広い、使いやすい。
   なんだかトルコではホテルを贅沢させてもらっているな~って感じです。


   

   なぜか抱き枕のようなものが。お部屋の色合いも落ち着きます。
   またここへ来ることがあれば、泊まりたいな。



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○ チャウシンの窓 ~カッパドキア~

2010年01月07日 | 東地中海への旅(ギリシャ・トルコ etc..)



   

   大鳩小屋の聖堂ですっかりビザンティン時代の余韻に浸った。
   この聖堂のとなりにはなにがあるんだろう。
   階段がもうひとつあるからのぼってみた。向かい側の階段は大鳩小屋の聖堂。


   

   特に壁画が残ってるわけじゃないけれど、窓が素敵。
   なんかこういうところって冒険してるみたいでものすごくワクワクします。


   

   こうやって切り取られた風景は、絵画のごとく。
   同じ風景にいろいろな表情を与える。


   

   こんな形に窓を開けたのはだあれ?


   

   まるってやっぱりきれいだな。
   今の建築じゃ、丸の窓ってのはよっぽどデザイン性を重視されたところ
   じゃないとないもんね。丸ってのはやっぱり人間を惑わしますね。
   永遠に終わらないような、行き着くところのないような形で。
   地球も指輪も太陽も。人類が永遠に執着し続けるものたち。

   さっギョレメの谷に行こう。


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○ あけましていめでとうございます

2010年01月05日 | 日々の断片



   

   みなさま新年あけましておめでとうございます
   ご挨拶が随分と遅れてしまいました。

   2010年の始まりはどんな感じだったのでしょうか。

   わたしは・・・・・
   ず~っとパソコンにむかって、本を読みながら論文書いていました。
   
   今年は初詣にも行かず、ひたすら慣れない論文との格闘を強いられた
   一年のスタート。今年は仕事に始まり仕事に終わる覚悟です。

   こんな風に生きたいって思うなら、
   凛とさっぱり生きていきたい・・・・・

   でも現実とは全然違うため、なにはともあれ「真っ当に」生きたい。

   目標ややりたいことは山ほどあふれてるから、
   それを1年の終わりに良かったと思えるようにひとつでも多く達成させたい。

   ブログを見てくださってる方も、
   どうぞ健康で素敵な一年をお過ごしください。