Adagietto

アダージェット 
大人だって毎日いろんなことを発見し、経験するのだ。
心にのこる 毎日を♪

○ 男木島アートめぐり ~男木島/瀬戸内国際芸術祭2010~

2010年09月29日 | 旅 ~Voyage~
   
   

   公民館の横に置かれていた。まるで作品のように見えるつみき。
   「みんなのつきみき」って書いてあるけど、ちゃんと名前も書いてある。
   もしかして、これも燃えてしまったのかな。


   

   もこもこ。もこもこもこ。なんでかな、これもアートに見える、島の塀。


   

   これこそはアート。素材は島の廃材なんだとか。
   色もすごくおしゃれで、景色とも自然に調和している。


   
   58 男木島 路地壁画プロジェクト wallalley 眞壁陸二 Rikuji Makabe(Japan)

   なんだか自分でも作ってみたくなります。
   やってみたいという欲望が湧いてくる。なんかいいな~これ。
   島のあちこち何カ所かにあるんだけど、とても素敵です。


   
   54 Kyoko Taniyama 谷山恭子 雨の路地

   なぜかみんな笑っている、とまどっている、考えている。
   あっちからもこっちからも、笑い声が聞こえてくる。
   なんか私も笑ってしまった。
   そしてなぜか頭の中にボサノヴァが響いてくる。

   

   たらいやバケツを吊り下げて水を放つこの作品は、晴れの日も雨が降る
   光景を実現するためのもの。

   

   かつて男木島では水不足になると、山野上の井戸まで水を汲みに行く必要が
   あったとか。そのエピソードに由来して、島の生活と大切な水との関係を考えるもの
   であるらしい。現代アートって大きいなぁ。いろいろ。


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   瀬戸内国際芸術祭2010

 
   

○ 『大岩島』 ~男木島/瀬戸内国際芸術祭2010~

2010年09月29日 | 旅 ~Voyage~


   
   44 大岩オスカール Oscar Oiwa(Brazil/USA) 大岩島 Oiwa Island

   作品のある旧公民館に入った瞬間、「広い~」って感じました。
   圧倒的に白の割合が占めるモノトーンの空間がすごく広大に見えて、よく見ると
   鏡まであるものだから、驚くような広がりに感じた。


   

   残念ながら私がここへ来た数日後に焼失してしまったこの作品は、
   大岩オスカールさんが、モノクロ映画『二十四の瞳』や『裸の島』を通して瀬戸内の
   島の厳しい生活と自然の美しさを知り、その記憶に基づいて海や島のイメージを絵画化
   した大きなスケールの作品。
   一枚の紙に油性ペンで描かれている。


   

   これだけ大きな作品を油性ペンで・・・・すごい。
   それもまた自然と同じように厳しく偉大なことだ。


    
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○ 『男木島の魂』 ~男木島/瀬戸内国際芸術祭2010~

2010年09月29日 | 旅 ~Voyage~



   
   43 Jaume Plensa(Spain) 男木島の魂 Ogijima's Soul


   男木島に到着しました。船を降りて迎えてくれる建物もまた作品とは嬉しい。
   たくさんの人を呑み込んで行くいく半透明の建物は、「男木島の魂」という作品。
   ジャウメ・プレンサというスペイン人のアーティストの作品。
   中はインフォメーションセンターになっています。
   こんなインフォメーションセンターみたいなの、どこの街にもあればおもしろいなぁ。
   ご当地スタンプみたいなの、集めたい・・・・


   

   漢字、アルファベット、アラビア文字、ヘブライ文字やらギリシャ文字みたいなのまで
   天井をぎっしりと文字が覆いつくしています。
   晴れていれば地面におちる影が、とてもきれいなんだとか。今日は残念。


   

   先日火災で焼けてしまった作品のある旧公民館や鉄工所。
   悲しい事件です。亡くなられた鉄工所のおじいさんに心よりご冥福をお祈りいたします。


   

   上から見ると、こんな感じです。


   
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   瀬戸内国際芸術祭2010





   

○ 歩いて港まで ~女木島/瀬戸内国際芸術祭2010~

2010年09月28日 | 旅 ~Voyage~



   

   これだけ朝からアート三昧していたら、人が住んでいない廃屋でさえも
   アートに見えてくるってことが人情というものである。
   そもそも「アート」って概念は、なんなのでしょう。


   

   塀の隙間から立派に生えているアロエのような植物も、すごすぎる。


   

   港に行ったら、高松港からまたたくさんの人を乗せた「めおん号」が
   女木島の港に入ってくるところだった。
   これからこれに乗って男木島へ行きます。約20分くらいの船旅です。


   

   女木島の玄関、「鬼の館」がどんどん遠ざかります。
   船って情緒があるな~。去って行く風景が長い間眺められる。
   昔神戸にも船で行っていたけど、あのころは神戸の港から離れて行くのが、
   なんともじ~んとくる寂しさで、ちょっと感動的だったなー。


   

   さっきお昼ごはんを食べた神社の隣の民宿もだんだん小さくなっていく。


   

   港からだいぶ進んだところで、穴発見!



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   瀬戸内国際芸術祭2010


   

○ 納屋のなかの輝き 『均衡』 ~女木島/瀬戸内国際芸術祭2010~

2010年09月28日 | 旅 ~Voyage~



   
   39 行武治美 Harumi Yukutake(Japan) 均衡 Equipoise


   女木島の人々が暮らす民家が建ち並ぶ道をとぼとぼ歩いて、
   たどりついた作品は、改修した納屋の内部に、1万個以上のミラーガラスを
   張り巡らせている、本当にキラキラした輝きを放つ作品。


   

   納屋に入った瞬間、その光に圧倒される。
   ミラーに映る景色、自分、太陽の光。
   なんか映っている物がすべて現実の物なのに、あまりに現実とかけ離れてて、
   その映り方を目で追っていてら、軽く目眩をおぼえる。
   

   

   こんな感覚を幻想的というなら、この体験もひとつのファンタジーなのかな。


   

   ひとつの作品をいろんな角度から体験する。
   彫刻や現代アートを鑑賞する喜びのひとつです。


   

   この作品に出会った時の光は、天候によって左右されるから、
   この納屋に入った時の印象は、人それぞれちがうんだろうな。
   20時30分まで作品が鑑賞できるらしいけど、夜はいったいどんな感じなのかな・・・



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   瀬戸内国際芸術祭2010


   


   

○ 女木島でお昼ごはん。 ~女木島/瀬戸内国際芸術祭2010~

2010年09月28日 | 旅 ~Voyage~


   

   今日は午後から男木島に行く予定だけど、その前にお昼ごはんを食べてからって
   ことになり、島の中をうろうろ。作品がある場所のお店なんてのは、すでに満員で
   とても入れそうにないから、海岸まで歩いて行った。

   海岸のところにはたくさんの民宿が並んでいて、「海の家」として店ごとに雰囲気が
   違っていておもしろい。しかも安い。

   まだまだ30度を普通に超えているから9月後半に海岸にいたって、やっぱり
   気分はまだまだ夏のまま。曇っているけど、海の家みたいなとこでビールを飲みながら
   お昼を食べられるなんて、サイコー。


   

   ビールを飲んで、まわりの人たちを見ると、みーんななぜか陽気な音楽とは裏腹に
   なにやら真剣トークが進んでいる。
   私の席の前に座っているお兄ちゃんたちは、空間の形成の歴史みたいなのを話し合って
   おります。卒業制作のテーマについても話し合っていて、なんとなく聞いてしまう。
   芸術祭もすごいけど、来ている人もおもしろい。


   

   ガラスのない窓の向こうに、女木島と高松をの間を結ぶ「めおん号」が
   ゆ~ったりとすすんで行きます。

   気持ちのいいお昼でした。


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   瀬戸内国際芸術祭2010



○ 福武ハウス2010 ~女木島/瀬戸内国際芸術祭2010~

2010年09月28日 | 旅 ~Voyage~


   

   鬼ヶ島大洞窟からバスでまた下ってきたところで、運転手さんが途中でバスを
   止めて、作品がたくさんある地域で降ろしてくれた。

   降りてすぐのとこには、2005年から休校になっている女木小学校を会場にした
   福武ハウス2010。いったいどんな世界があるのやら・・・・


   
   Bill Viola(USA) Transfiguration/Helena


   2階の音楽室は入ると真っ暗で、スクリーンに得体のしれないものが。
   最初はぼんやりしてて、近寄ってくるうちに人だと分かって・・・・・
   いやいやいやいや、この人が正面を向くと顔が恐くて「殺される~」って
   思います。かなり逃げ腰体制で作品鑑賞。
   
   このビル・ヴィオラの<トランスフィギュレーション>シリーズは2作品展示
   されているけど、いずれも生と死、再生をテーマにしているそう。

   観ているこっちが死にそうだ。


   
   辻直之 Naoyuki Tsuji(Japan) 風の精


   こちらは「風」が主人公の木炭画によるアニメーション。
   なんだか懐かしいような、知らない世界に触れたよような、昔観たことがあるような
   錯覚を覚えるような、変な感じのするアニメーションでした。

   
   福武ハウスは写真撮影ができないので、いろいろな作品を紹介することはできないけど、
   日本でも有名な森村泰昌の「動く電気服2010」や、小学校に残されていた物やガラス
   なんかを再構成して中庭に展示するという杉本博司の「ロストパラダイス」など、
   不思議でおもしろい作品がたくさんあります。


   
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   瀬戸内国際芸術祭2010
   
   

○ 瀬戸内海を眺める ~女木島/瀬戸内国際芸術祭~

2010年09月25日 | 旅 ~Voyage~


   

   鬼の大洞窟がある場所は、女木島の山頂付近。
   だからやっぱりそこから見える瀬戸内海の景色もまた気持ちがいい。

   19世紀の印象派と同じ時期に活躍していたイギリスのラファエル前派の画家たちは、
   遠い日本に憧れる中で、「失われた古代ギリシャの栄光は、日本の瀬戸内海に残って
   いる」なんて思っていたみたいだけど、この景色を見ていると、それもあながち間違って
   いないよな~って思えてくるとこがおかしい。

   まぁ・・・・間違いなく瀬戸内海は美しい。


   


   江戸時代にここは色々な物や人が行き交う交通の要所だった。
   いつの間にか近代化とともに大都市へその輝きをわたしてしまったけれど。

   瀬戸内海に遊びにくるたびに、すごい場所だなーって思っていたから、
   こうしてたくさんの人々の力を合わせた芸術祭が、この瀬戸内海で味わえるなんて、
   すごくじーーんとくる。



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○ 『緑の音楽』 ~女木島/瀬戸内国際芸術祭2010~

2010年09月25日 | 旅 ~Voyage~



   
   41 ロルフ・ユリアス(Germany)『緑の音楽』Green Music
   
   現代アートの芸術祭は、とりあえず案内板に導かれてその場所に足を運ぶけど、
   そこにいったいどういう作品があるのかは、自分の目で確かめるまで未知の世界。
   
   公式ガイドブックはもちろんあるけれど、そこには参考作品しか載っていなかったり
   するし、だいいち慣れ親しんだ作品でもないので、数あるアートがどこに展示されて
   いるかとか、どんな作品なのかなんてイチイチ気にはしていられない。

   だから作品とは突然、出会う。
 
   『緑の音楽』っていう作品名だと知らずに、何があるんだろうと、
   前を歩く人のあとをついていくと・・・・・・

   なにもない????

   ん??何か音がする??

   あっちからもこっちからも、緑のホール全体にいろんな自然の音が聴こえる。

   虫や水や風のような音。

   

   よくみると、いたるところに色んな形のスピーカーがあって、
   色んな方向から音が重なりあってくる。
   
   あとで知ったけど、この音たちは、女木島周辺で採取された自然の(この土地の)
   音なんだということがわかった。
   もう少し聴いていればよかったな~。

   

   ずっとこの場所で「緑の音楽」を聴いていそうな島の住人発見。


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○ 鬼ヶ島大洞窟 ~女木島/瀬戸内国際芸術祭2010~

2010年09月24日 | 旅 ~Voyage~


   

   女木島へは芸術祭がなくても、一度は行きたいと思っていた。
   なにしろ私の好きな洞窟があるのだから。
   しかも鬼ヶ島伝説の洞窟なんておもしろすぎる。


   

   外気温は33度くらいあったけど、洞窟の中はひ~んやり。
   鬼が住んでいたとされる洞窟、どんな感じでしょう。


   

   でました~桃太郎!鬼と戦ってます。ははは。

  
   
   42 Sanja Saso(Germany/Croatia)サンジャ・サソ 鬼合戦、あるいは裸の桃の勝利

   まさかこんなところにもアートがあるなんて。
   このドイツ人のサンジャさんが表現しているのは、鬼にとらえられた人たちの魂と
   献身さってことらしいですが・・・・・
   鬼や桃太郎の子ども向け人形に比べて、こちらは本気モードでちょっと鳥肌が。
   近寄ってみたら、ワイヤーで作られた彫刻のあちこちが引き裂かれたり穴が開いてたり
   して、痛々しいこと痛々しいこと。

   なんか自分が不気味な新興宗教に入信したような気分になってくるので、先へ進もう。


   

   あっ!あんな下のほうに、宝箱発見。


   

   お~道が二股に分かれている。こんなの好き好き。


   

   鬼もたくさんの献金でご満悦。


   

   ここはいつでも水が湧き出る場所らしい。
   青鬼が厳重にあたりを監視しています。水は守らなくっちゃね。


   

   また出ました!サンジャ・サソのワイヤー彫刻。
   ところで、裸の桃の勝利ってなんだろう・・・・・・・・・


   

   違う方向から撮影。さっきの横たわっていた彫刻よりは怖くない。


   

   鬼にさらわれて閉じ込められている女の子。
   ワイヤー彫刻のインスピレーションはここからかなぁ。
   鬼よりもこの捕らえられた女の子の人形のほうがずっと怖いです。


   

   おお~ローマのサンタ・マリア・イン・コスメディン教会の真実の口みたいなのが
   こんなところに!!やっぱり手を入れてみないとね。
   入れてみたら、中は発泡スチロールでちょっと気持ち悪い感触なのが笑える。


   

   またまた何体もの捕らえられた魂のような彫刻がありました。
   逆さまに吊るされていたりして、ここはちょっと不気味すぎる感じでおもしろい。


   

   いつの間にか桃太郎と鬼の戦いは終わっている。


   

   いつの間にか桃太郎と鬼は和解している。


   

   洞窟の最後のほうで小さな穴をくぐると、鬼の親分が鎮座する広い部屋が
   あるところが憎い。

   ああ楽しかった。洞窟ってやっぱりおもしろい。



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