意外と知られていないことだが、天地創造時からエデンの園でアダムたちが罪を犯すまでは、ライオンも狼も肉食ではなかったようだ。
その根拠〜創世記1章には次のように書かれてある。
【地のすべての獣、空のすべての鳥、地をはうすべてのもので、いのちの息のあるもののために、食物として、すべての緑の草を与える。」そのようになった。】(創世記1章30節)
つまり【すべての獣】に緑の草が与えられたのであって、例外は無かったことになる。またこのことはおそらく、次のような描写の通りであったと推察される。
【狼は子羊とともに宿り、ひょうは子やぎとともに伏し、子牛、若獅子、肥えた家畜が共にいて、小さい子どもがこれを追っていく。雌牛と熊とは共に草をはみ、その子らは共に伏し、獅子も牛のようにわらを食う。乳飲み子はコブラの穴の上で戯れ、乳離れした子はまむしの子に手を伸べる。】(イザヤ11章6-7)

なんという麗しい情景であろうか! これは後に来る新しい世界のことであろうが、失われた世界も同様な感じであったと見る。
私たちは過去には戻れないが、しけし新しいエルサレムが天から降りてくるその時には、かつてのエデンの園よりはるかに素晴らしい世界が始まることを知っている。

【御座に着いておられる方が言われた。「見よ。わたしは、すべてを新しくする。】(黙示録21章5 節)
【また私は、新しい天と新しい地とを見た。以前の天と、以前の地は過ぎ去り、もはや海もない。】(黙示録21:1)、この新天新地には、
【もはや死もなく、悲しみ、叫び、苦しみもない。なぜなら、以前のものが、もはや過ぎ去ったからである。】(21:4)
と、次に来る世界とはのろいの無い(黙示22:3)世界だと言われている。これは肉食獣が居なかった天地創造の時の回復以上の世界となる。神の栄光が太陽や月に取って代わって輝く世界。なんと待ち遠しいことか。ハレルヤ❗
※補足
ちなみに、動物が初めて殺されたのは、おそらくアダムたちが罪を犯した時である。なぜなら、次のような短い記事があるので。
【神である主は、アダムとその妻のために、皮の衣を作り、彼らに着せてくださった。】(創世記3章21)

旧約聖書では罪のあがないとして、動物の血を流すが、その始まりも人の罪を覆うためのものだったと言える。その意味でも血は罪のしるしであり、十字架のキリストの血によって、完全に覆われたものなのである。
ケパ