羽根生ひて
とふ如
うれる
柳樽
千里も
とほく
はしる
絵草紙
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○八島五岳老人戯墨
○にきはしきちまたの
○画本柳樽 五編
○あふさきるさにうれもとまらす
○書林 三史堂壽梓
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家内喜多留(やなぎたる)五編序
光陰如レ矢早く。除夕(じょせき=除夜)毎年貧なり。懸乞(かけごひ:掛け取り)声高去ハ。
入来又一人。と去年の暮に賦(つくり)し狂詩、大晦日(おおつごもり)の
夜の明がた懸乞居催促やうやうに帰去れバ初烏
と諸倶(もろとも)に婢女(げぢょ)がもてくる雑煮の膳、まづお目出(めでたく)
打祝ふ元日のあさ上下(かみしも)ごわごわと門口から書肆
三史堂入来り、年頭の御祝詞そこそこ、サテ柳樽
五編はどうじや、当今(たったいま)懸とりの居催促帰たハカリ、
事ハ替れど同じさいそく、余り難(つらい)じやないカイナ、
三史堂曰、コレハ拙者誤りなり、然(しから)バ催促を引くり
返し息災(達者)の御年玉と、佐渡から出たる黄金湯の
紙包、此方もまけぬ黄金水、屠蘇重器の年酒
にて互に顔ハ初日の出、散々(もろもろ)眼の酔まぎれ、出
たらめの序文かくの如し