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Leica M8.2/ summicron 35mm ƒ/2.0 first 修学院離宮
36鄭簡道餉酒 曽幾(1084〜1166)
烟雨昬昬二月梅 烟(けぶる)雨 昬昬(こんこん)たり二月の梅
全家避冦寄城隈 全家 冦(こう)を避けて城隈(じょうわい)に寄る
欲尋碧落侍郎去 碧落侍郎を尋ね去らんと欲して
遽沐青州従事来 遽(にわか)青州従事に沐(もく)し来る
令我妻拏争洗盞 我が妻拏(だ)をして争うて盞(さかずき)を洗は令(しめ)て
想公伯仲正伝杯 公の伯仲正に杯を伝ふるを想ひ
安能鬱鬱久居此 安(いずくん)ぞ能く鬱鬱として久しく此(ここ)に居(お)らんや
旦傍茶山松逕回 且(まさ)に茶山松逕(けい)に傍(そ)うて回(まわ)らんと
全家避冦寄城隈 全家 冦(こう)を避けて城隈(じょうわい)に寄る
欲尋碧落侍郎去 碧落侍郎を尋ね去らんと欲して
遽沐青州従事来 遽(にわか)青州従事に沐(もく)し来る
令我妻拏争洗盞 我が妻拏(だ)をして争うて盞(さかずき)を洗は令(しめ)て
想公伯仲正伝杯 公の伯仲正に杯を伝ふるを想ひ
安能鬱鬱久居此 安(いずくん)ぞ能く鬱鬱として久しく此(ここ)に居(お)らんや
旦傍茶山松逕回 且(まさ)に茶山松逕(けい)に傍(そ)うて回(まわ)らんと
餉:おく(る)、昬昬たり:ぼんやりしている、くらい、沐:あらう、めぐみを受ける、拏:とらえる、逕:みち
曽幾■北宋末から南宋初期にかけての詩人
鄭簡道に贈る酒
煙る雨に あたりはぼんやりとし 二月の梅が見える
すべての家が敵をさけ 都市の隅に寄っている
碧落侍郎を尋ね 去ろうとし
急に青州従事に会ったところ はなむけに酒をもらったので
酒宴を開いて妻たちに杯を洗わせた
鄭簡道公もまた 兄たちと酒宴を催して杯をまわしているさまを想像する
自分もいつまでも心を傷めてこの地にいようか
茶山に引っ込んで松の小路にそって悠々と散歩しよう
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