茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

『水はなんにも知らないよ』

2010年04月27日 | Weblog
先日のお茶会では
体に少しでもいい
というお水で
お釜をかけようと思ったのですが、
いろいろ検索している内に
何がよいのかわからなくなってきて
今回は環境省の名水百選にたよりました。

そこで、
積ん読状態だった本書をひもときました。
『水は答えを知っている』という
2001年に出版された江本勝氏の本が
「バカバカしい内容なのに、
 その後何十万部も売れていて
 今でも教育の現場で使う教師が多いことに
 ただ笑ってみていられなくなってきた」という
左巻教授の著書です。

「ありがとうと声をかけた水は良い結晶び、
 ばかやろうといわれた水は不完全な結晶となる、
 人の体は7割が水だから、
 優しい言葉をかけると健康になる」
というような教育が
『水は答えを知っている』をもとに
日本のあちこちで行われている幼稚さを嘆いています。

うわ~、こまった。
私こそまさにこの幼稚な教師・・・
「お茶を点てる時は何を考えるの?」という質問には
「茶畑を思い浮かべ、軟らかな土、恵みの雨、働く人に感謝して
 そしておいしいお茶になあれって気持ちをこめるのよ。
 そうするとおいしいお茶になるからね」
なーんて子供達に言ってるわけです。
「あー疲れた、しびきれた~なんて言いながら
 お茶を点てるとにがくなるわよ」って。
左巻教授に「あーあ」ってため息つかれそう。

ん~、
そうしたら、茶道って、なんなのでしょう。
もう少し読み進めてみましょう。


左巻健男 著
同志社女子大学現代社会学部教授
2007年2月初版
共同印刷(株)