岩崎宏美
「霧のめぐり逢い」(1976)
いきなりイントロ、閃き、炸裂です。
震えるストリングスと傾斜するストリングスの絶妙なアンサンブル。
崖っぷちを演出するリズムセクション。
この当時の岩崎宏美のシングル曲に於ける、筒美京平先生のアレンジ、
特にイントロの閃きは、天才としか言いようがありませんね。
「センチメンタル」(1975)、「想い出の樹の下で」(1977)の
イントロもスゲェですし、この曲もスゲェです。
どの曲も、冒頭の、たったの2拍で聴く人間のココロを鷲掴みです。
そして、この「霧のめぐり逢い」ですが、イントロだけではなく、
全体が素晴らしい出来ですね。
サウンドは、ソウル・ディスコ系歌謡曲。
16でクールに刻むギター、ドラム、シェイカー(マラカス?)。
これがこの曲の地のスピード。
支えるのは、グラインドするベースと、そこに絶妙に絡むクラヴィ。
タイト、クール&ファンキー!
滅茶苦茶カッコええです。
前半はクールです。細かい刻みをキープするギターやドラム達と、
大きくグルーヴするベース、クラヴィ達とのコンビネーションが生むグルーヴ。
等質な時間を刻む事で生まれるクールなグルーヴ。
コードも大きく基本を2小節で一つのユニットとして組み立てます。
これがサビに入ると動きます。
コードは、一気に4分割で2拍ごとの変化。
そしてドラムとベースも変化を打ち込んで来ます。
ドラムは細かく裏にベードラを打ち込む。
これで細かい時間の流れのスピードに変化が生まれますね。
ベースは低域に細かい音符を瞬間的に投げ込む。
これはエネルギーの流れのスピードに変化を生みますね。
ん~、スリリングだ!
んで、ギターソロがまた、スゲェっす。
掴みのフレーズが一発で、持って来るし、音色作りがスゲェです。
コンプレッサーとフェイザーだと思うんスが、ココでこのサウンドデザインは、
このフレーズにはコレ以外有り得ない、という程に絶妙です。
ん~、長くなりましたね。
この素晴らしいサウンドに負けない岩崎宏美サンのボーカルについても
書きたいのですが、ちょっと長くなり過ぎますね。
また、今度書きます。
ぢゃ。
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コメントありがとうございます!
仰る通り、宏美さんのボーカルも凄いですね。
17歳にして、「ピッチ完璧」「リズム完璧」くらいは当然って感じなんでしょうね。
そんで、ビブラートに関し、デプスの使い分け、レートの使い分けがスバラシイ。
ベロシティやデュレイションは、センスやコントロールが天才的。
こんな完璧な歌唱力を持った歌手は、本当に他に居ないですよね。
演奏のすばらしさと相俟って、実に最高の一曲だと思います!