ぶーくん読書録

今まで読んできた本について、いろいろ書いてみる。
ほとんど、ネタバレ!!

八日目の蝉 角田 光代

2011年05月20日 | 小説-日本-
2011年
中公文庫
☆☆

面白いか面白くないかといえば、それは多分おもしろいのでしょう。
ただ、わたしは、ずーっと、初めから最後の1ページまでずっと不快感を感じていた。
まず、わたしにはまったく主人公たちの気持ちを理解できない、
シンクロできない、共感できない。むしろ不快感しか感じられない。
そういった部分では星は★←こんな感じです。

0章・1章・2章の3部構成となっており、
0章では
希和子が不倫相手の子供を誘拐する話
1章で、
誘拐した子を「薫」と名付けて逃亡生活を送る。
初めは、立ち退きを無視して住み続ける女性のもとで生活をするも
危険を感じ、女性だけが住んでいる新興宗教のホームへ身を寄せる。
ところが、そのホームへ立ち入り検査が入る日、またもや危険を感じて逃げる。
その時、同じホームに住む女性から、実家の住所を教えてもらい、
その女性の実家である小豆島へ逃れる。
平穏な生活をしていたが、捜査の手がこの小さな島に伸びていた。

そして、2章では
この誘拐された娘「薫」こと、真理菜は大学生になっていた。
真理菜のもとに、ホームで共に過ごしたという千草という女が訪ねてくる。
千草もまた、ホームによって人生を狂わされた一人であるが、
真理菜の事件を本に書きたいと言ってきたのだ。
それから、二人は過去について話をする。

それは、真理奈の父親がどういう人間であるのか、そして、母親がどういう人間なのか
さらには、自分を誘拐した希和子がどういう人間なのか
二人は、真理奈の生きてきた町を訪れるたびをすることになる。

まず、この父親が希和子と不倫を続けるという身勝手さと、
希和子の妊娠を知って、希和子に結婚のために堕胎をすすめ、それを承認する希和子への嫌悪感と
夫が浮気をしている相手に嫌がらせの電話や手紙を送り続けながらも
自らも浮気をしている母親
そして、
真理菜自身も不倫をしてその不倫相手の子供を妊娠するという
はっきりいて、気持ち悪い話だ。

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