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エビネ・3~奥高尾

 標高599メートルの高尾山頂から尾根道を進むと、標高554メートルのもみじ台、標高578メートルの一丁平と続き標高670メートルの小仏城山に着く。高尾山頂からはわずか70メートルほどの標高差だが、尾根道らしいアップダウンが続き日差しが強いと汗が噴き出してくる。
 そんな急坂の道端に咲いている「エビネ(海老根)」。基本種よりもややピンク掛かった色合いだったのでカメラを取り出し一息ついた。園芸品種ではもっと濃い色のものもあるが、野にあるもので見つけるのは楽しい。エビネはラン科エビネ属の多年草。
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クマガイソウ・2~蕊

 ラン科アツモリソウ属の「クマガイソウ(熊谷草)」。先日その開花を見たところだが、再び訪れると花はすっかり終わっていた。花の基部にある蕊などの様子を改めて確認しておこう。写真は花を後ろから見たもので、背萼片をめくっている状態。左右の枯れた2枚が側花弁で奥の枯れたものが花の正面になる唇弁になる。この唇弁の中央には昆虫が入る穴が開いていた。中央部分最下部の紅色の部分が仮雄蕊でちょうど昆虫が乗っている部分が雄蕊の葯になる。写真中央の舌のような部分が柱頭だろう。見えている昆虫はマルハナバチではないが、マルハナバチは写真後方の唇弁の穴から侵入し雄蕊の葯で花粉を付けて柱頭の上部から脱出する。これを複数の花で繰り返すことで受粉が行われる。ちなみにクマガイソウの結実率はかなり低いようだ。これは奥高尾のもの。
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ホラシノブ・2~若葉

 奈良ばい谷戸の道端で見られる「ホラシノブ(洞忍)」。ホングウシダ科ホラシノブ属のシダ植物で崖地を好みここでも崖から何枚も生えている。冬緑性だが寒い冬には右側のように綺麗に紅葉し春になると左のように新緑の葉が伸びてきて古い葉と交代する。
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サイカチ・1~若葉

 マメ科サイカチ属の「サイカチ(皂莢)」。山野や河原に生育する落葉高木で樹高は20メートルにもなる。その種子が生薬の“皀角子(さいかくし)”になり利尿や去痰に薬効がある。写真は若葉の様子で枝には去年の果実の殻が見える。以前、軽井沢で見たサイカチの若木には強烈なトゲがあったが、老木になると無くなるようだ。初夏に開花し秋に長さ20~30センチの長い豆果が出来る。これは高尾山“いろはの森コース”のもの。
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