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散歩道・52~堰場富士

 世界遺産入りを目指す “富士山”。 先日、ユネスコの諮問機関である国際記念物遺跡会議(イコモス)から、資産名称を変更するようにとの要請を受けたと、文化庁が発表した。要請では構成する25ヶ所のうち “三保松原” の除外も求められ、文化庁は困惑している。もうひとつの推薦候補である “武家の古都・鎌倉” には要請が無かったとのことだが、果たしてどういう評価をされているのだろうか。2つの候補は、今年6月にカンボジアで開かれる世界遺産会議で、イコモス勧告に基づいて、登録の可否が審議される。以前も触れたが、世界遺産になろうがなるまいが、富士山の素晴らしさは変わらない。世界遺産登録がゴールではなく、大切な遺産を守り、後世に引き継いでいくことこそが大切。この活動を通じて、富士山の環境が更に良くなっていけば何よりだ。
 今日、2月23日は静岡県と山梨県の両県が条例で定めた “富士山の日”。 私は東京都民だが、同じように富士山に思いを寄せたい。写真は大栗川堰場橋付近からの眺め。南大沢から4キロほど東にあるため、稜線が少しだけ長く見える。
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コウヨウザン

 スギ科コウヨウザン属の「コウヨウザン(広葉杉)」。中国原産の常緑針葉樹で樹高は30メートルを超えるほどになる。名前の音感からは、中国の山か力士の四股名をイメージしそうだが、杉を “サン” と音読みしている。尖った葉の一枚は3~4センチで、枝との間に関節は無く、葉が古くなったり枝先の球果が熟すと、枝ごと枯れて落ちる。樹の下には枯れた葉と球果が枝に付いたままたくさん落ちている。開花時期は4月頃なので、忘れずに雌雄の花を観察しよう。
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メグスリノキ

 毎年、今頃になると、くしゃみが始まり、目のかゆみも起きて、つらい季節になる。花粉症とはもう25年以上の付き合いになるが、ここ数年は症状も少しずつ和らいできて、薬はたくさん飲まず、時々の点鼻薬で済むようになっていた。ところが今年は、初めてノドの痛みが出て往生している。この痛みは、初めは風邪だと思っていたが、いつまで経っても症状は変わらず、これはどうやら花粉症の一種らしい。半月前に咳が止まらなかったことがあったが、これもどうやら花粉症。 “花” や “芽” や “野” が楽しい季節だが、 “鼻” や “目” や “のど” がつらい季節でもある。
 写真は春の日に輝く「メグスリノキ(目薬の木)」の翼果。ムクロジ科(←カエデ科)カエデ属の落葉高木で、その名の通り樹皮を煎じた汁が目薬になる。司馬遼太郎の歴史小説 『播磨灘物語』 では、主人公の黒田官兵衛の祖父、黒田重隆がこのメグスリノキから目薬を作って名を上げるくだりがある。今年のNHK大河ドラマ 『八重の桜』 が大好評だが、来年の大河ドラマは 『軍師官兵衛』。 この黒田官兵衛の生涯が描かれる。
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アカメガシワ・2~冬芽

 尾根幹線沿いの雑木林で枝を伸ばしている「アカメガシワ(赤目槲)」の冬芽。このあと、赤色の細かい星状毛が密生した若葉が展開する。
 寿司屋で、魚の種類がたくさん書かれた湯飲みを見ることがあるが、春夏秋冬の漢字にそれぞれさかな偏を付けると、順に “さわら” “わかし(ブリの幼魚)” “かじか” “このしろ” となる。同じく春夏秋冬に、今度はそれぞれ木偏を付けてみると、順に “つばき” “えのき” “ひさぎ” “ひいらぎ” となる。この見慣れない “ひさぎ” は “比佐岐” や “久木” とも書き、このアカメガシワの古名のこと。キササゲ(ノウゼンカズラ科)の古名という説もある。
 
『おはなはん』
(JASRAC許諾期間終了のため歌詞省略)
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キササゲ

 強い北風に綿毛が次々に飛ばされている「キササゲ(木大角豆)」。ノウゼンカズラ科キササゲ属の落葉高木で、この鞘の形が、マメ科のササゲの鞘に似ていることから名付けられている。キササゲの種子は、和紙を破ったような薄さの長さ1センチほどの長楕円形で左右に毛が密生しており、全体の長さは2センチ程度。その種子が、長さ20センチ以上のサヤの中にびっしり重なって詰まっている。写真の左後方で飛びそうになっている種子でその形がわかる。
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