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コムラサキ

 先日、FM放送で作家の柴田よしきさんが出演され、著書の 『小袖日記』(文春文庫) が紹介されていた。この作品は、失恋して失意のOLが平安時代にタイムスリップし、『源氏物語』 を執筆中の紫式部こと香子のために、話のネタを捜し求めて都を走り回るというSFコメディ小説。タイムスリップ物が好きな私としては、読まないわけにはいかなかったが、読み出してみるとオジサンが満員電車の中で読むにはちょっと恥ずかしい。しかし源氏物語の制作の舞台裏が面白く描かれており、また当時の風俗の細かいところまでリアリティ十分で、息抜きにはちょうど良い。生霊の謎を解明したり、 “末摘花” が絶世の美女で、アトピー体質で鼻が赤くなるというくだりは、なかなかの新解釈。改めて 『源氏物語』 を読み直してみたくなる。また、この冬には、映画の 『源氏物語 千年の謎』 が公開されるようだ。イケメン俳優好きのカミサンは興味がありそうだが、私も一緒に連れて行ってもらおう。
 写真はクマツヅラ科ムラサキシキブ属の「コムラサキ(小紫)」。落葉中高木のムラサキシキブ(紫式部)より小振りで、実の付きが多く、庭木として人気が高い。

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アカバナ・1~第1デッキ

 色がやや薄いので判断に迷ったが、これはおそらく「アカバナ(赤花)」だろう。源氏物語に出てくる “末摘花” の、赤い鼻ではない。アカバナ科アカバナ属の多年草で、湿地に生育する。花径は約1センチで柱頭はこん棒状になる。蒴果はそのこん棒をさらに細長くした棒状になるのが特徴。花弁の先に切れ込みが確認できるが、同じ仲間のアカバナユウゲショウ(赤花夕化粧)の花弁には切れ込みがない。これは長池公園第1デッキのもの。
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