セキヤノアキチョウジ・１～名前

　今シーズンの大学駅伝は、先週の出雲駅伝で火蓋が切って落とされた。そして今日は恒例の箱根駅伝予選会。毎年、立川の昭和記念公園で開催され駅伝ファンとしては応援に行きたかったところだが、朝から生憎の雨で止むなくテレビ観戦。私の母校はシード権があり予選会には出場しないが、母校に限らずどこのチームもみな応援したい。わずか9枚の　“箱根への切符”　を目指して400人以上の学生が力走する姿は、見ていて清々しい。
　写真はシソ科ヤマハッカ属の「セキヤノアキチョウジ（関屋秋丁子）」。いつもは蓮生寺公園の藪で見つけていたが、年々、笹などに追いやられて、今年はついに姿を見せなくなってしまった。こんなことなら、去年、最後の一株を持ち帰ってでも保護したほうが良かったと思うのだが、絶滅危惧種でなくとも野草を持ち帰るというのは抵抗があり実行できなかった。写真は東京薬科大・自然観察路のもの。ちなみに　“関屋”　とは、箱根の番所の意味で、その近くで多く見られたと言う。

アズマレイジンソウ・１～保護

　キンポウゲ科トリカブト属の「アズマレイジンソウ（東伶人草）」。本州近畿地方以北に生育するが、一方レイジンソウのほうは、近畿地方以西や四国、九州に生育する。　“レイジン”　は、容姿の美しい女性を表わす　“麗人”　ではなく、雅楽を演奏する人の意味の　“伶人”。　その伶人がかぶる冠の形を見立てて名付けられたようだ。この花は長池公園かたくり観察路にあるものだが、ロープが張られているので、これ以上近づけない。情報によると、本種は多摩ニュータウン西端の八王子市宇津貫町の　“八王子みなみ野シティ”　開発で、住処を奪われた野草のひとつとのこと。長池公園の絶滅危惧種保全活動の一環で、この株を保護しているようだ。