今回は、低域端の周波数特性を改善することができる入力カップリングコンデンサ容量アップをやってみました。このあたりのことは、例えばネットでは、Iruchanという方の”craftな毎日~デジタルアンプLepai LP-2020の改造~その3~”を参照頂ければ、詳細が分かります。 12/31青字追加 1/1赤字訂正 1/2緑字追加
■1)低域端の周波数特性改善の内容
入力カップリングコンデンサは、現状は2μFのチップコンが付いています。これを上記サイトにあるように47μFを追加して合計50μF位にアップします。上記HPを見れば、現状の2μFの場合VrがMAXで20Hzが19db低下しています。Vrが1/10でも10db低下しています。しかし当方が現状Vrを10時(2/10位)で使っている状況でも20Hz端は殆ど下がっていませんので、ほとんど改善はしないと思います。従い優先順位は低く、やるとしても最後にやろうと思っていました。しかも低域だけの改造ですので2台の内の低音用の方のみ改造します。
また、Vr最大でないと19dbの低下が確認できませんが、以前Vrを14時以上にしたらTA2020からジーという熱暴走しかけの音がしたのと、Vr最大になる前にリミッタが働いてしまったので、Vr最大の評価はしません(できない)ので低下改善の確認はできません。
■2)測定の状況
以下のように4331Aのバッフルから10cmの超ニアー・フィールドで測定しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/38/4207eb069416703522e9facdd4bbd142.jpg)
先ずは、現状の状態で電気的にFFTを8Ωのセメント抵抗負荷で撮りました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/c0/9328c334b5f0085b68bbd27151186e4d.jpg)
改造前の入力カップリングコンデンサC30,C31です。右端にあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/79/5987bea3593b6f05f70884ea85ab9537.jpg)
改造でC30,C31に追加するのは以下のニチコンMUSE ES(BP) 47μF(緑色のコンデンサ)です。これは、以前604-8GのネットワークのHF正相版C追加の為に購入しましたが、HF逆相版NWに変更したために余っていたものです。
追加改造後は、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/41/f42b389f68bceefcad267db0379b5c66.jpg)
近景は、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/18/b27686bafc872082b062170880429301.jpg)
改造後の電特を撮りました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/63/d5403aeecd539c9420ffc7b10b24dd66.jpg)
■3)改造前後のデータ ( 大きな変化は無いと思われるので、左(L)側でのみ評価。電特はPCマイク入力のDCバイアス2Vをカットする為フローティングで測定)
これは以下。音圧のFFTはチャンデバCX2310(設定44Hz実効70Hzカット)経由で低音用のLP2020A+のみ駆動しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/ec/aae6513ef17791fe941aea3e0605005c.jpg)
①は、改造前の音圧のFFTです。赤線はピークホールドで緑線は20Hzの瞬時波形です。赤〇で囲んだ所に高調波(4次、7次、10次)が少し出ています。これはPCのVrがMAXなので電気的に既に出ています。②が変更前 8Ωセメント抵抗負荷での電気的FFTでPCのVrが66と大きいので赤〇で囲んだ所に高調波(6次、8次、11次)が大きく出ています。しかし、③でPCのVrを27まで下げると高調波も下がっています。
改造後は④以降で、④は改造後の音圧のFFTで20Hzの低域端の低下量は全く同じでほぼ0ですが、赤〇で囲んだ所の高調波が①と比べて明らかに減少しています。⑤が変更後 8Ωセメント抵抗負荷での電気的FFTで PC Vr=66と大きいが、②と比べて明らかに高調波が減少しています。(また、C追加改造後にゲインが4.9db下がりました。これは改造中にVrを不注意で触って下げた為です。)
測定系の20Hzでの高調波の実力を把握するため、⑥にループバック(PCのマイク入力と音声出力をシャント)での20HzのFFTを載せます。⑤と比較しても200Hz付近の高調波は⑤の方が低めと思います。と言うことは、47μFで200Hz付近の高調波が吸収というか平滑化されているんですかね?流石に1KHz以上ではアンプを外しているのでノイズレベルが⑥の方が20db以上低いですが。
【結論】
LP2020A+の低域20Hz端でのF特改善の為に入力カップリングコンデンサを、2μFから47μFを並列に追加し50μFに増加させた。20Hzでの低下はVr最大での評価をしていないので不明。実使用状況(Vr=10時)では20Hzでの低下は改善前後両方出ていないが、高調波が改造後に減少した。
■4)LP2020A+;改造のまとめ
纏めますと、
①ポップ音ON対策 :SPリレー用電解コン変更 220μF⇒470μF(東信工業UTWRZ、低インピーダンス品)
②ポップ音OFF対策 :C29の+とTA2020の8ピン(V5A)とを100Ωをはさんでジャンパー線で繋ぐ。100Ωを入れることにより、音に艶が出る。(みやけDENKIのブログ参照)
③C29の容量UP :100μF⇒1000μF(ニチコンKA)へ変更。バイアスパスコンC29が標準の100uFのままだと、重低音が痩せてしまう。容量UPは、電源余裕拡大及び、ノイズ低減にも効果がある様です。(100ΩとC29でRCフィルタを形成。LPFでfc=16Hz⇒1.6Hz化)。(みやけDENKIのブログ参照)
④電解コンの容量UP :2200μF⇒10000μF(ニチコンKA)へ変更。電源余裕拡大:パルス的な音のダイナミックレンジを拡大したり、重低音の強化。
⑤プリアンプのゲイン低下 :入力抵抗Rinの15KΩを、帰還抵抗Rfbの22KΩと同じ、22KΩに変更する。これにより、ゲインが、3.3db低下し、NFB量が増えて、歪が減少することを前回のように期待したが、今回は歪は変わらない。(みやけDENKIのブログ参照)
⑥低域端での周波数特性改善:入力カップリングコンデンサを2μFから50μFに増加させた。低域端ゲイン低下は未確認だが、低域の高調波は減少した。
■1)低域端の周波数特性改善の内容
入力カップリングコンデンサは、現状は2μFのチップコンが付いています。これを上記サイトにあるように47μFを追加して合計50μF位にアップします。上記HPを見れば、現状の2μFの場合VrがMAXで20Hzが19db低下しています。Vrが1/10でも10db低下しています。しかし当方が現状Vrを10時(2/10位)で使っている状況でも20Hz端は殆ど下がっていませんので、ほとんど改善はしないと思います。従い優先順位は低く、やるとしても最後にやろうと思っていました。しかも低域だけの改造ですので2台の内の低音用の方のみ改造します。
また、Vr最大でないと19dbの低下が確認できませんが、以前Vrを14時以上にしたらTA2020からジーという熱暴走しかけの音がしたのと、Vr最大になる前にリミッタが働いてしまったので、Vr最大の評価はしません(できない)ので低下改善の確認はできません。
■2)測定の状況
以下のように4331Aのバッフルから10cmの超ニアー・フィールドで測定しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/38/4207eb069416703522e9facdd4bbd142.jpg)
先ずは、現状の状態で電気的にFFTを8Ωのセメント抵抗負荷で撮りました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/c0/9328c334b5f0085b68bbd27151186e4d.jpg)
改造前の入力カップリングコンデンサC30,C31です。右端にあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/79/5987bea3593b6f05f70884ea85ab9537.jpg)
改造でC30,C31に追加するのは以下のニチコンMUSE ES(BP) 47μF(緑色のコンデンサ)です。これは、以前604-8GのネットワークのHF正相版C追加の為に購入しましたが、HF逆相版NWに変更したために余っていたものです。
追加改造後は、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/41/f42b389f68bceefcad267db0379b5c66.jpg)
近景は、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/18/b27686bafc872082b062170880429301.jpg)
改造後の電特を撮りました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/63/d5403aeecd539c9420ffc7b10b24dd66.jpg)
■3)改造前後のデータ ( 大きな変化は無いと思われるので、左(L)側でのみ評価。電特はPCマイク入力のDCバイアス2Vをカットする為フローティングで測定)
これは以下。音圧のFFTはチャンデバCX2310(設定44Hz実効70Hzカット)経由で低音用のLP2020A+のみ駆動しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/ec/aae6513ef17791fe941aea3e0605005c.jpg)
①は、改造前の音圧のFFTです。赤線はピークホールドで緑線は20Hzの瞬時波形です。赤〇で囲んだ所に高調波(4次、7次、10次)が少し出ています。これはPCのVrがMAXなので電気的に既に出ています。②が変更前 8Ωセメント抵抗負荷での電気的FFTでPCのVrが66と大きいので赤〇で囲んだ所に高調波(6次、8次、11次)が大きく出ています。しかし、③でPCのVrを27まで下げると高調波も下がっています。
改造後は④以降で、④は改造後の音圧のFFTで20Hzの低域端の低下量は全く同じでほぼ0ですが、赤〇で囲んだ所の高調波が①と比べて明らかに減少しています。⑤が変更後 8Ωセメント抵抗負荷での電気的FFTで PC Vr=66と大きいが、②と比べて明らかに高調波が減少しています。(また、C追加改造後にゲインが4.9db下がりました。これは改造中にVrを不注意で触って下げた為です。)
測定系の20Hzでの高調波の実力を把握するため、⑥にループバック(PCのマイク入力と音声出力をシャント)での20HzのFFTを載せます。⑤と比較しても200Hz付近の高調波は⑤の方が低めと思います。と言うことは、47μFで200Hz付近の高調波が吸収というか平滑化されているんですかね?流石に1KHz以上ではアンプを外しているのでノイズレベルが⑥の方が20db以上低いですが。
【結論】
LP2020A+の低域20Hz端でのF特改善の為に入力カップリングコンデンサを、2μFから47μFを並列に追加し50μFに増加させた。20Hzでの低下はVr最大での評価をしていないので不明。実使用状況(Vr=10時)では20Hzでの低下は改善前後両方出ていないが、高調波が改造後に減少した。
■4)LP2020A+;改造のまとめ
纏めますと、
①ポップ音ON対策 :SPリレー用電解コン変更 220μF⇒470μF(東信工業UTWRZ、低インピーダンス品)
②ポップ音OFF対策 :C29の+とTA2020の8ピン(V5A)とを100Ωをはさんでジャンパー線で繋ぐ。100Ωを入れることにより、音に艶が出る。(みやけDENKIのブログ参照)
③C29の容量UP :100μF⇒1000μF(ニチコンKA)へ変更。バイアスパスコンC29が標準の100uFのままだと、重低音が痩せてしまう。容量UPは、電源余裕拡大及び、ノイズ低減にも効果がある様です。(100ΩとC29でRCフィルタを形成。LPFでfc=16Hz⇒1.6Hz化)。(みやけDENKIのブログ参照)
④電解コンの容量UP :2200μF⇒10000μF(ニチコンKA)へ変更。電源余裕拡大:パルス的な音のダイナミックレンジを拡大したり、重低音の強化。
⑤プリアンプのゲイン低下 :入力抵抗Rinの15KΩを、帰還抵抗Rfbの22KΩと同じ、22KΩに変更する。これにより、ゲインが、3.3db低下し、NFB量が増えて、歪が減少することを前回のように期待したが、今回は歪は変わらない。(みやけDENKIのブログ参照)
⑥低域端での周波数特性改善:入力カップリングコンデンサを2μFから50μFに増加させた。低域端ゲイン低下は未確認だが、低域の高調波は減少した。
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