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オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

タイムアライメント 高音 ~再改定~

2017-03-23 19:58:13 | タイムアライメント
 今回は、タイムアライメント 高音を、1/13(データは、2016.7/1~3)に書いて、その改定を、1/22(データは、1/22)に書いたが、1/22のデータを良く見てみると、2016.7/1~3の1回目データとP-P強度を比べてみて、2回目は、1回目の1/2レベルと低いことに気付き、1波長分手前の位置での2次ピークを間違えて捕まえたと判断した。従って、今回は、1回目と同じレベル(オシロのMAX4に対して、少なくともP-Pで3以上)になる位置を、大きく振って傾向を掴んで再改定としてお話します。
 2018.8.15追記 タイムアライメントについては、最終的には、逆相且つマイクを聴取位置に変えて測定するのが正しいことが判った。これは、2018.6/15アップで説明しています。

 ■1)実験条件
 チャンデバでは、ゲインは0dbでかけていません。また、低音用のデジアンが故障してしまったので、チャンデバも不使用で当面620A+2405Hのみで実験します。アンプのヴォリュームは、Vr=9時の位置で、PCのサウンドボードのヴォリュームもVr=100%で、これは、1回目、2回目、今回3回目も同じです。620Aは垂れ流しで、2405Hは、1次の1.5μFのパスコンのみですので、5KHz~9KHzまで2つのスピーカーがオーバーラップしていますので、評価周波数は、5KHzから9Khzの間にしました。

 ■2)L(左)側のスピーカー620A+2405Hの距離を変えた結果
 これは、下記の8KHzのトーンバースト波形のデータをご覧ください。

 ①が2405Hの引っ込み距離が、20cmで、順に、②22cm、③24cm(半波長分の時間ずれで合成されたことが良く判る)、④25cm、⑤26cm、⑥28cmと続きます。⑥の右にNoなしですが、27cmの波形も載せます。グラフを書くまでもなく、26cmが、1回目と同じくらいのオシロのMAX4に対し、3レベルのP-P強度になっているので、ここがタイムアライメントの採れたところです。波形も綺麗なシングルパルスの形です。
 尚、今回P-P強度が高くなっている関係で、2ms後にセカンダリーのパルスが出ています。横軸は、0.6ms/DIVですので、3.4DIV×0.6=2msくらいで距離に直すと、70cm位ですので、反射波が70cmの経路差で到達していて無響室なら出ないと思います。どの壁かは?ですが、オーディオラックかもしれません。

 ■3)L(左)側のスピーカー620A+2405Hのタイムアライメントの取れた距離で周波数を変えた結果
 これは、下記に示します。タイムアライメントの取れた距離は、26cmですので、26cmのデータです。

 ⑦は、5KHz、⑧は、6KHz、⑨は、7KHz、で全て綺麗なシングルパルスです。⑩は、620Aのみの波形ですが、ほぼ1/2のP-P強度ですので、妥当です。⑪は、L側のサイン波のF特で、所謂40万の法則にほぼ合致(高音が少し低下気味ではあるが)しています。⑫は、両スピーカーのサイン波形と高調波歪みです。これは今まで採った中で、一番歪みが低いと思います。タイムアライメントが正しく採れたら、本来のユニットが低歪みならその実力が出るのかもしれませんね。高調波歪みは、+40db表示ですので、100Hzから10KHzまで、-50dbの歪みです。100Hz以下はピークがありますが、それ以上はほぼ、0.3%なら非常に良いと思います。

 ■4)R(右)側のスピーカー620A+2405Hの距離を変えた結果
 これも以下のデータをご覧ください。周波数は、オーバーラップの下限の5KHzです。

 ①から距離を、24cm、②25cm、③26cm、④27cm、⑤28cm、⑥29cm、⑥の右は30cmのデータです。R側でも、24cmや29cmは、波形が崩れており、半波長近く時間差を持った2つの波が合成されていることが伺われます。また、R側も、26cmでP-P強度が最大となっており、ここでタイムアライメントが採れていることが判ります。

 ■5)R(右)側のスピーカー620A+2405Hのタイムアライメントの取れた距離で周波数を変えた結果
 これも、下記に示します。タイムアライメントの取れた距離は、26cmですので、26cmのデータです。

 ⑦は、5KHz、⑧は、6KHz、⑨は、7KHz、で全て綺麗なシングルパルスです。⑩は、620Aのみの波形ですが、ほぼ1/2のP-P強度ですので、妥当です。⑪は、L側のサイン波のF特で、所謂40万の法則にほぼ合致(高音が少し低下気味ではあるが)しています。⑫は、両スピーカーのピンクノイズ波形ですが、⑪とほぼ同じ形です。

 ■6)今の状態
 以下に、写真を載せますが、結構奥に引っ込んでます。これで良いのかなという感じもしますが、暫くは620A+2405Hで、26cmで聴きます。60Hz以下用のデジアンは3/8に壊れてしまったので、これは、札幌市のマニアの方の13項目にも渡る改造品ですので、直したいと思っていますが、TA2024という石が死んでいる(オペアンプ2個も死んでるかも)ので、少しむつかしいです。トライパス(現在は会社は存在しない)のTA2024を探していますが、中々見つからないのと、見つかったとしても、36-pin PSOP チップを一旦半田(高融点Pbフリー半田で昔の半田よりやり難い)を剥がして、代替チップをアライメントして半田付けする気力がでるか、技量があるか(一旦半田で片側18本のリードを全部濡らしてから、垂直に立てて半田を流し取るのは経験が必要)要検討です。


 ■7)1回目と2回目と3回目の差の原因
 1回目は、2016年7月1~3日実験で、タイムアライメント結果は、20cmで、条件は下記
 ・チャンデバ不使用(購入前)、620A+2405H(1.5μFパスコン、アッテネーター(ATT)無し)
 2回目は2017年1月22日実験で、タイムアライメント結果は、20cmで、条件は下記
 ・チャンデバ使用、2231A+620A+2405H(1.5μFパスコン、ATT:5.2db有り)
 3回目は、2017年3月23日実験で、タイムアライメント結果は、26cmで、条件は下記
 ・チャンデバ不使用、620A+2405H(1.5μFパスコン、ATT:5.2db有り)
⇒2回目は、オシロの出力で見て、P-P強度が~1/2と低く、これはセカンダリーのピークと推定し、タイムアライメントが正確に取れていなかったと推測するので除外。

 【結論】
 1回目と3回目の6cmの差は、アッテナーターの有無であると推定する。追記:翌24日に実験で確認して、アッテネーター無しで、20cmでタイムアライメントが採れた。


PS.昨日京都の実家に墓参りしに行きましたが、その時に、以前JBL4331Aを改造するとしたら、スコーカーとして候補に挙げたパイオニアのPE-20を1台持って帰りました。その内、特性を測るつもりです。






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2405Hのみ3次フィルターを付けた場合のタイムアライメント評価

2017-03-16 12:10:30 | タイムアライメント
 今回は、3/10の記事の最後に書いた、2405Hのみ3次のF特がディップもなく、1次とほぼ同等に見えるのと、4KHz、6KHz、8KHzで同じようにトーンバースト波形が潰れていて、位相ずれも一定に見えますので、もしタイムアライメントをやり直すとしたら、上のみ3次ということで、2405Hのみ3次フィルターを付けた場合のタイムアライメントについてお話します。

 ■1)2405Hのみ3次フィルターを付けた場合のタイムアライメント評価
 先ずは、データを下記ご覧下さい。もし、右側の波形が見えない場合は、下のバーをスライドして下さい。トーンバーストの周波数は、クロスの9KHzに近い8KHzとしました。

 ①は、20cm奥に2405Hを置いた今の状態で3次フィルターを2405Hのみに付けた場合のF特です。②以降は、2405Hの620Aバッフル面からの距離を変化させた場合で、②が20cm、順番に③が22cm、④は、23cm、⑤は、23.5cm、⑥は、26cmのトーンバーストデータです。尚、これ以外の距離でも、波形確認はしています。これを眺めていると、①の20cmや⑥の26cmでは、2つのシングルパルスの波が時間遅れで、ほぼ1波長分の遅れで合成されているように見えます。この中間がタイムアラインができていそうですので、そこを0.5cm刻みで見たところ、⑤の23.5cmが理想的なシングルパルスの波と成っているので、ここがタイムアライメントの取れた距離としました。

 ■2)タイムアライメントが取れた位置でのトーンバースト波形の周波数依存とF特
 次に、タイムアライメントが取れた23.5cmでのトーンバースト波形の周波数依存とF特を見てみたのが、以下のデータです。

 ⑦は、8KHz、⑧は、6KHz、⑨は、5KHzで、⑩は、23.5cmの3次フィルター(上のみ)でのF特ですが、2231Aは不使用です。⑦~⑨は非常に綺麗な単独サイン波になっており、1次フィルターのみ付けた現状(1/22アップ分②参照)より寧ろ今回の3次の方が波形は綺麗になっています。またF特もフラットに近い形で綺麗に604-8Gと合成されているのが、⑩より判ります。この波形を見ていますと2405Hのみ3次フィルター追加も聴感を評価する価値のあるネットワークと思います。厳密に言うと、3次は位相歪みが乗っているはずですが、このトーンバースト波形は美しいです。

 この23.5cmの状態では、2405Hのケースの後ろは620Aのバッフル面から28cm位です。604-8Gの奥行きが28.3cmですので、両ユニットのお尻がほぼ同じ位置にあることになります。感覚的には凄くリーズナブルな距離です。

 この状態で、暫く聴いてみるかも知れません。
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620Aと2405Hへの3次同相フィルタータイムアライメント評価

2017-03-10 14:47:35 | タイムアライメント
 今回は、前回今の上のみ1次から3次上下に換えると、45度=0.5cm或いは、位相差が逆になっていれば、135度=1.5cmタイムアライメントがずれることになるという机上の予測が実際実験してみたら、どうなるかを確認してみました。

 ■1)620Aと2405Hへの3次同相フィルタータイムアライメント評価
 先ずは、データをご覧ください。

620Aバッフル面から2405Hまでの距離を、①14cm、②16cm、③18cm、④20cm(1次の現状)、⑤22cm、⑥24cm と変化させた4KHzのトーンバースト波形です。④の20cmが、最初のマイナス波が潰れていますが、その他はそんなに大きな差は無いように見えました。一番形がサイン波に近いのが最適な波形と判断し、⑤の22cmがベストと判断しました。つまり、予測で、0.5cm、又は1.5cmと予測したのが、実験結果は、2cmだったと言うことです。当たらずとも遠からずと言うところでしょうか。尚、4KHzを選んだ(クロス周波数ではなく)のは、波長が8.5cmになりますので、2cm刻みの変化が採りやすいからです。(もっと高い例えば8KHzだと、2cmで180度になり、刻みがもっと細かくなるので変化を見逃す。)

 ■2)最適距離22cmでの周波数変化
 22cmがベストと判断しましたので、そこで周波数を上に変えていったのが、次のデータです。

 左上は、20cmの3次同相でのこの時採ったF特で、右上は、4KHz、左下が、6KHz、右下が、8KHzです。夫々、タイムアライメントが取れている波形と判断しました。特に、4KHzの波形は、先に紹介した棚瀬さんの3次の同相波形(これは、フィルターのみの通過波形)と良く似ており、最初同じ側の2つの波(私のはーで、棚瀬さんのは+)が、小、大と来てから逆の位相の大きい波が来る波形です。この形が一番顕著なので、22cmを選んだと言うこともあります。

 【結論】
 3次でタイムアライメントの採れた22cmの波形と現状の上(2505H)のみ1次フィルターでの波形(3/5アップ分)と比較すると、やはり1次の方が、4KHzの最初の等符号の2波がないことと、8KHzでも波高が落ちていない(これは3次でもアッテネーターを換えれば対応はできるが、かなりの最適化(+低音側のクロス周波数の高音化)が必要)こと等考えると、今の1次から代えることはしません。

 今さらですが見返してみると、3次フィルターについては、3/6にアップした2405Hのみ3次のF特がディップもなく、1次とほぼ同等に見えるのと、4KHz、6KHz、8KHzで同じようにトーンバースト波形が潰れていて、位相ずれも一定に見えますので、もしタイムアライメントをやり直すとしたら、上のみ3次ですね。
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タイムアライメント 高音 改訂

2017-01-22 14:48:40 | タイムアライメント
 今回は、タイムアライメント 高音について、前回お話した時点の見直しを今日実験しましたので、そのホットな話をします。

 最近、以前ブログでもご紹介した、岐阜のプロの音響関係のお仕事をされている棚瀬様とメールでやり取りをさせて頂いた折に、タイムアライメントで高音評価の2405Hのトーンバーストが2パルスになる件で、サジェスチョンを頂き、早速その件を確かめようと、又現状から見直してみました。
 ■1)タイムアライメントの原状確認結果
 その結果を、下に載せます。評価した周波数は、ほぼクロスの5KHzで、パルス波形は、左側のスピーカーです。①は、2405Hを、19cm620Aのバッフル面から引っ込めた場合、順に②は、20cm、③は、21cm、④は、23cm、⑤は、左側のスピーカーの纏めのグラフ、⑥は右側のグラフです。

 前回は、2405Hと620Aの同軸ツイーターの両方の合成の音圧が、2パルスであったにも拘らず、今回は綺麗な1パルスになっています。今日は、620Aの方に、LPF(ロー・パス・フィルタで具体的には、1次の0.2mHのコイル)を追加してみようとしていたのですが、する必要が無くなりました。

 ■2)前回評価との差異の検討
 待てよ、前回と何が違うのかと、考えてみましたら、前回は、2016年7月1日~3日にかけて実験をしていました。その頃は、アッテネーターを2405Hに付けておらず、直接1.5μFのコンデンサーを2405Hとアンプの間に繫いでいました。又、CX2310を買ったのが、2016年7月15日ですので、チャンデバも未接続でした。どちらが効いているのかですが、チャンデバは、620Aにも2405Hにも信号を供給していますから関係ないと思いますので、アッテネーター追加が原因で、ダブルパルス⇒シングルパルスに変わったと考えています。(アッテネーターの導入日は、3dbが、2016年の11/5、4.3dbが、11/20、5.2dbが、12/25と聴感を確認しつつ徐々にUPしていきました。)

 ■3)グラフの結果から判ること。
 尚、⑤と⑥を見ますと、同じ傾向ですが、20cmで綺麗なピークとなり、そこが、タイムアライメントの出来ている位置と言うのが判りますが前回は左右で若干(0.5cm)の差がありました。
 又、17cmと23cmで明らかにディップしていますので、その間で360度位相(正確に言うと位相のずれではなく1波長分の時間のずれ)が変わっているのも判ります。①の19cmはそれ程明確ではないですが、④の23cmのパルスなんか見ますと、位相(正確には、半波長分の時間のずれ)が逆転した2つの波が合成されているのが良く判りますね。5KHzで評価しましたので、波長は、6.8cmとなり、これも実験結果(17cm-23cm)とぴったりです。これで、今までダブルパルスになっていると思い込んでいて、モヤモヤとしていた気分が爽快になりました。

 ダブルパルスで高音が濁っているはずなのに、最近は、モルダウや、トゥオネラの白鳥を聴いていて、トライアングルが全く濁らないのはおかしいな、私の耳がおかしいのかとか思っていましたが、逆プラシーボだったのかも知れません。尚、トゥオネラの白鳥のバスドラの連打の重低音を、2231Aを60Hz以下で追加した620Aは、壁が地鳴りのように、唸ります。

 棚瀬様には、良いタイミングでサジェスチョンを頂き、ありがとうございました。

PS.今回の20cmの結果については、オシロのPーP強度からすると、縦軸MAX4DIVの半分の2DIVくらいしかP-P強度がないので、1回目のP-P強度の3DIV強のレベルの位置がもう少し奥側に有る可能性があります。3/23に再検証していますので、それを参照ください。
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タイムアライメント~低音

2017-01-14 08:22:06 | タイムアライメント
前回に続いて、今回は低音のタイムアライメントになります。
 ■1)低音のタイムアライメントについて
 低音については、通常38cmのコーン紙ユニット同士ですので、バッフル板の位置を揃えればほぼ同じところから音が出るので同じ種類の2台のアンプを使う場合は、アライメントは不要です。

 ■2)高音用アンプの選択
 今回は、マルチアンプで2台のアンプを使いますので、元々考えていたアンプが、ビンテージの石のアナログアンプで、SA8800(パイオニア)と、AU-D907FEX(サンスイ)があるので、これらを考えていました。(下記写真上がSA8800、下はAU-D907FEX、今までご苦労様!)


 しかし、いざ、これら2台とチャンデバをラックに入れようとすると、ラックの高さが足りません。入らないのです。特にAU-D907FEXは、片チャン130W(8Ω)も出せますので、使いたいところですが、18kgもあり、ぎっくり腰を持っている私にとっては、上げ下げするのも危険なことになります。 従って、今回は、高音用はサブシステムに使っていたA-J7(パイオニア)という小型の石のアンプを使うことにしました。これも2台ありますが、チャンデバを入れるとやはりラックに入りません。

 ■3)低音用アンプの選択
 低音用の1台のアンプは、60Hz以下しか出しませんので、特性的な利点(デジアンは低域ほど低歪率で、高域ほど歪が大幅に増加)も考え小型のデジアンにすることに決めました。

 そのデジアンに必要な条件は、下記です。
 1)高さが4cm以下であること。
 2)低音がフラットにでること。(中華デジアンは、コスト削減で入力カップリングコンデンサを小容量の3.3μF位を使うので低域端が、3~5db落ちている。最低、50μFは必要。)
 3)電源ON・OFF時のポップノイズが無いこと。(中華デジアンは、コスト削減でポップノイズ対策は大抵していない。)

 この3つの条件を満たすアンプを、ヤフオクで見つけました。これは、札幌のI様が出品されていたLP-2024+改造品というもので、15項目にわたる改造をI様にて施してあります。云わば、フルチューンの改造車です。
 I様にも非常に感謝!
 このLP-2024+改造品は、1)は、4cm、2)は、100μF(PANA製)で低域もフラットで、3)のポップノイズも全くなく、申し分の無いアンプです。コンデンサはほぼ全部強化されておりコイルもNFJ特注TOKO等にグレードアップされていて、欲を言えば、オペアンプが新日本無線のNJM5532DDとド・ノーマル品ですが、ソケットタイプなので後で高スルーレート品に換装するのは簡単で、クラシックなら新日本無線のMUSES01、ジャズならMUSES02を付けたいところですが、今回は、60Hz以下なので、NJM5532DDの8V/μs、GB積 10MHzでも十分です。爆音で聴いている時でも、60Hz以下だけに切り替えたら、小さな唸り(ブーン)が聴こえるだけですので、0.1W以下の電力しか使っていない感じです。

 ■4)デジアン(低音)とアナログアンプ(高音)の共用の懸念点
 さて、本題に入りますが、低域(60Hz以下)にデジアン、高域(60Hz以上)にアナログアンプを使うとどういうことが起こるでしょうか?そう、思い出して下さい。TVがアナログと地デジが共存していた5年位前に、同じ放送を両方のTVで見ていた時に、地デジの方が、少し画面が遅れていたのを記憶されている方もおられると思います。それがひょっとしたら、起こる可能性があると考えました。デジアンは、最終段にデコード部のLPF(ローパスフィルター)が入るので、そこと最初のエンコード部でアナログより大きく遅れると思っています。
 としたら、タイムアライメントを計れば、それが分かるだろうということで計りました。
 ■5)低音タイムアライメントの評価
結果は以下に載せます。
評価に用いたチャンデバのクロスオーバー周波数は、精度を考えると高いほうが良いので、両方のウーハーが出せる高い周波数(930Hz)にしました。①が、JBLとALTECのバッフル面を同じに合わせた位置で、②は、JBLを5cm前に出した場合、③は15cm、④は、両者の合成音圧出力をグラフにしたもの。(WGから出る波は、+から始まる正弦波のシングルパルスですが、マイクで受けた波のオシロ画像は通常逆転します。)


 この結果から見ると、JBLを5~10cm手前にせり出さないといけないので、今はJBLを6cm602Aより前へ出しています。当初デジアンは、5~10cm分遅延していると思っていましたが、棚瀬様からアドバイスがあり、D級デジアンは、遅延は無いとのことですので、この差は、マイクを、620Aの真前80cmに設置していた為、横に置いている4331Aとのマイクとの距離が、620Aとの距離より当然長いので、その為に5cm~10cmの差が結果として出ています。尚、②の波形なんか見ますと、惚れ惚れしますね。シングルパルスで2つのスピーカーを鳴らした場合に中々こんな波形は出ないです(1KHz以下は、反射を防ぐ、ノウハウが必要)。
 (10cmで、0.3msですので、一般にプロの演奏家が遅延を感じる検知限が~5ms(複数の楽器でほぼ同じ)という、ある論文の記述からは問題なさそうですが、0cmで波形が崩れているのが、気になりJBLを6cm前へ出した。)

⇒【結論】2231Aを620Aの横(外側)に置いた場合は、5cm~10cm、2231Aを前に出すと、タイムアライメントができる。

 ■6)評価時のミスから市販ケーブルの導入
 実は、これも纏めはきれいになっていますが、最初は、右(R)側は、上記5cm前にJBLを出すのですが、左(L)側のJBLの極性を間違えて、ALTECと同相に繋いでいて、結果は、JBLが15cmもせり出すという、左右アンバランスな結果でした。これも、暫く、そのままで聴いていたらどうも、定位もぼやけているし、おかしいと思って2週間後に徹底調査をして分かりました。それに懲りて、今までスピーカーケーブルは、+-の区別ができないACケーブルを使っていましたが、1系統は、GS(ゴールデンストラーダ)のGS#79という5000円弱/mのやつにして、他は、ACケーブルで+に赤をマジックで塗りました。懲りないやつと、お笑い下さい。GS#79を使っていますが、私はケーブルで音が変わるとは思ってはいません。まあ、1系統ぐらいは、おまじないで贅沢するか!という感じです。

写真の赤白のケーブルがGS#79。ACケーブルに赤マジックを塗っているのも見えます。
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