Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

法学部における犠牲強要とクソな競争

2018年08月23日 08時29分25秒 | Weblog
誰のために法は生まれた(木庭顕)
 「・・・信用のシステムが壊れると、ただ何か物を握っていることしか信用できなくなる。資源獲得を目指して争う。」
 「そういう雰囲気というものは若い人たちに圧力としてかかっていっている。・・・キャリアの頂点に先端のビジネス・ローヤーになるというのがある。そのためには司法試験に良い成績で合格しなければならないし、ロースクール経由より予備試験に学部在学中に受かる方が優秀とみなされる。大手の弁護士事務所への就職に学部の成績なども問われると訳もなく信じられる。そうするともう、心理的に、犠牲強要モードがヒステリックに暴れだす。法学部がよくないのはね、これがあるからなんだよ。これでみんなクソな競争を始めるわけ。」(p128)

 木庭先生がズバリと指摘して下さっている。
 もっとも、「先端のビジネス・ローヤー」が頂点に来たのは最近のことだと思われるので、これを「エリート官庁」(高等文官試験は司法科より行政科の方が難しかったらしいし、戦後も公務員試験と司法試験のダブル合格でアピールする学生もいた。)などに置き換えれば、おそらく戦前から十数年ほど前まで続いた状態に相当するだろう。
 結局、「クソな競争」は、「犠牲強要」社会の大学・大学院への反映であり、信用崩壊の結果ということである。

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