Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

音がおちる、音がのぼる

2024年06月04日 06時30分00秒 | Weblog
曲目・演目
ピアソラ(アグリ編曲):アディオス・ノニーノ変奏曲
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第4番 ホ短調
プロコフィエフ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 op.115
ブロッホ:無伴奏ヴァイオリン組曲第2番
イザイ:2つのヴァイオリンのためのソナタ

 「そり込みを入れた短髪に色つきレンズの眼鏡。硬派な外見からは想像もつかない優雅な音色を響かせる異色のバイオリニスト、石田泰尚さん。クラシックからロックまで幅広いレパートリーを弾きこなし、オーケストラ、アンサンブル、ソロと縦横無尽に活躍する演奏家の内に秘めた思いとは――?

 地元神奈川では絶大な人気を誇るヴァイオリニスト:石田泰尚さんのコンサート。
 見た目も歩き方も話し方も”反社”そのものだが、れっきとしたヴァイオリニストである。
 セット券が販売されていたのだが、日程が平日の夜ばかりなので買い控えていたところ、1回券発売時点ではほぼ売り切れで、唯一買えたのがこの日の券(舞台後方の2階席)だった。
 「無伴奏」、かつ高難度の曲ばかりで、石田さんも正直に「疲れた」とおっしゃっていたが、私はブロッホという掘り出し物を手に入れて、十分満足である。
 それだけでなく、今日は新たな発見があった。
 ヴァイオリンのコンサートの場合、舞台後方の席でも大きな不利はないということである。
 私が行くのは、オーケストラかオペラかピアノ・リサイタルが多いので、やたらと席の位置を気にする習性がついているのだが、ヴァイオリンの場合、そんなに気を使わなくてよいのである。
 この理由を考えてみたが、素人考えでは、ヴァイオリンの音は、同心円状かつ上に向かう性質があるためではないかと思う(間違っていたらすいません)。
 しかも、ミューザ川崎は球形の構造なので、席による有利/不利の差が出にくいのではないかと推測する。
 これに対し、(グランド)ピアノの場合、音は基本的に上下方向に出る(ピアノの音の伝わり方と防音対策)。
 コンサートでは、このうちの上に向かう音を反響板が捉え、観客席の方向、つまり横ないし斜め下方向に反射させるわけである。
 また、下に向かう音は、主に最前列中央付近に届くということになる。
 なので、ピアノ・コンサートで最も音が大きく聴こえる席は、最前列中央・やや右寄りということになる(これは私が何回か実験して得た結果であり、おそらく確実だと思う。)。
 何が言いたいかというと、ピアノの場合、音が横ないし下に向かう(大雑把に言うと、音が「おちる)のに対し、ヴァイオリンの場合、音は上に向かう(つまり、「のぼる」)ということである。
 こういう性質を押さえておくと、ピアノの「弾き振り」のコンサート(半響板を使用しないので、基本的に音は上に向かう)では、舞台後方・2階席最前列中央付近がいちばん有利な席であることが分かるのである。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする