プロフィールに書いてますが、びっきぃは以前自動車部品(の素材)の開発と営業をやっていました。
だから自動車については人一倍、思い入れがあります(良くも悪くも)。
で、最近思うこと。
「欲しくなるクルマが無~い!」である。
今国産車だけで車種は150くらいあります(軽を含む乗用車のみ)。
さらにそこからグレードが分かれます。
そんだけ選択肢があるのに欲しくなるクルマが無い、という状況。私個人の話ではありません。営業のころ業界(取引先他)の人と話していても同じでした。
有る意味では異常事態ですよね。
だから金のあるトヨタなんかは、それこそ生鮮食料品のごとく新車種を次々作り出し、3ヶ月ほど新車効果で売って、4年後には廃番、という状況が長く続きました(まだ続いているかな?)。
それが始まったのは、バブル絶頂期から少し後のころ。
三菱の「パジェロ」が大ヒットしたときからです。
それまでクルマというのは「ステイタス」だったのが、「道具」に変わり始めたのが「パジェロ」のヒットだったんです。
それまでは、トヨタでいえば「カローラ」から始まって「コロナ」「ビスタ」「マークⅡ」ときて「クラウン」という、ステイタスを基準にした商品構成でよかった(消費者もステップアップしていくことに喜びを感じていた)、わけです。
それが「パジェロ」以降、次にヒットしたのが「レガシィ(のワゴン)」。
より「道具」的な意味合いが強くなりました。
ただこの時期、若い層の中では「パジェロ」や「レガシィ」に乗っていることが「ステイタス」だったことは否めませんが。。。
それで、いよいよ次に来たのが「オデッセイ」です。
ここまでの流れをびっきぃなりに分析?するとこうなります。
これまでの「ステイタス」を軸とした流れに反発する形で、クロスカントリー4WDである「パジェロ」が若い層を中心に支持を集めた。他に「ハイラックス」とかね。
それがある程度広まると、今度は「実はパジェロ(他クロカン系)って使い勝手わるいじゃん。」ということが分かってきた。
そこで、従来商用車しかなかった「ライトバン」の世界に乗用車の質感・装備を盛り込んだ「レガシィ(ワゴン)」が登場し、多くの支持を集めた。
話は少し逸れるが、「パジェロ」は以前からあったものが突然売れ出しただけ、一方「レガシィ」は狙いが大当たりした、という意味で当時の富士重のマーケティング部隊はすごいと思う。
さて、「レガシィ」のヒットで、「便利なクルマ」というのが重要なキーワードとなったわけです。
で、次に来たのが「オデッセイ」ですわ。
これまでのステーションワゴンは、荷物が積める(ように見える、実際にはセダンのトランクルームと大して変わらないんだけどね。)ことが「便利」だった。
「オデッセイ」はそれにプラス7人乗れるよ。と
それまでのクルマで7人乗れるのは、商用車ベースの1BOX車(ハイエース・キャラバン他)しかなかった。
そこに、1BOXと比べて、運転感覚が乗用車とあまり変わらない(実際は大分違うんだけど)、車高低めタイヤ小さめの「オデッセイ」が大うけし、いわゆる「ミニバン市場」が形成されていったわけです。
また話が逸れるけど、「オデッセイ」開発時の話題。
オデッセイが受けたのは上記の通り、低目の車高と15インチの小径タイヤ(による乗用車感覚)。
これ、マーケティングで決定したわけじゃないんですよ。
車高は、生産ラインとして予定されていた鈴鹿工場のラインが、あの車高(約1.7m)までのクルマしか流せなかった、ということ。
タイヤは、当時の社長(名前が出てこない…)が、アンチクロカン思想の持ち主で、「クルマに15インチを超えるタイヤがいるかい!」という鶴の一声で、あのサイズに決まったんです。
ま、それはともかく。
「ミニバン市場」が形成されて、完全にクルマは「道具」となりました。
往年の名コピー「いつかはクラウン」は完全に消えました。
このときびっきぃは思いました。「ミニバン市場はなくならないが、次は小さい車の時代が来る」って。
大当たりでしたね。自慢です。
ヴィッツ、フィット、マーチ。ミニバンが要らない人ってのは「足」としてのクルマが欲しいんだから小さい方がいいに決まってるわけです。
で、その後は、ミニバンの中での差別化(高級化やスポーツ性能、他)、小型車の中での差別化(広い室内、高級化、他)が進み今に至っています。
というのがびっきぃが、クルマに対して感じてきたことです。
で、今後どうなるか。
ひとつ言えることは、ひとつのクルマに長く乗るようになるだろう、ということ。
実際この点、日本は特殊で、一台のクルマを保有している期間は平均7~8年だそうです。欧米他海外の人は10~20年乗り続けています。
この7~8年というサイクル、先の「ステイタス」を軸としたラインアップに重ねると納得です。
「カローラ」「コロナ」「ビスタ」「マークⅡ」「クラウン」5車種。
24~5歳からクルマに乗り始めて、「いつかはクラウン」なら、1車種当たりちょうど7~8年でしょう?。
それが今後は変わってくる。はずです。
今はまだ、「クルマは7~8年で乗り換えるもの」という意識がありますが(実際7~8年目ごろからメンテをしてないが故の故障などが多くなりますけど)、これは変わってくるはずです。
クルマが「ステイタス」だったころは、「もう”カローラ”は恥ずかしいよ。」というような理由で購買意欲が芽生えましたが、「道具」としてのクルマとなると、自分が満足していれば買い替え意欲など生まれないわけです。
「修理するくらいなら買い替えよう」という気持ちも、実際に経済的に計算すれば、買い替えよりも修理の方が安上がりなのは明白です。
なら購買意欲はどこから生まれるか、というと「飽きた(笑)」なんです。
もしくは家族構成などが変わって「別の特徴を持った道具」が”必要”になるか。
このどちらかですね。
だから、びっきぃはオデッセイに替わる(魅力を感じる)クルマが無いんです。
家族構成変わってないし、両方のジジババや、近所に義姉家族までいるので、オデッセイが(で)いいんです。
経済的にムリして買い換える必要は無い、と。
まあ「飽きた」部分も多分にあるんですがね。。。
「飽きた」からって数百万円の買い物するのもバカバカしいし。
今後こういう考え方の人が増えると思います。
今国内の販売台数(軽除く)は約600万台だったと思いますが、減っていくでしょうね。
そして一台当たりの保有期間が延びていくと思います。
また、メンテナンス系やカスタム系(「飽きた」気分解消の為)のショップが増えていくのでは、と思っています。
あ~、何を一生懸命こんなレポート書いてるんだろね。
自分の過去を意味有るものと思いたいのかな…
となるとカテゴリー間違えたね。「ウツ」のカテゴリーにすべきだったかも(笑)。
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