華氏451度

我々は自らの感性と思想の砦である言葉を権力に奪われ続けている。言葉を奪い返そう!! コメント・TB大歓迎。

今日から2007年、ひとまず新年のご挨拶

2007-01-01 03:00:52 | お知らせ・報告など


あけましておめでとうございます。

◇◇◇◇◇

ブログを始めたのは2005年の秋。いつの間にか、あしかけ3年目に入った。私は前々から、日々生きている中で気付いたことや少しばかり考えたこと、読んだ本の感想などを(毎日ではないにせよ)走り書き風にメモする習慣を持っていたが、ブログなるものに手を染める気は毛頭なかった。自分の呟きを公開しても仕方ないだろう、と思っていたのだ。その斜に構えた姿勢を変えさせたきっかけは、一昨年の衆院選だった。落書きめいた庶民の寝言であっても、チリも積もれば山となる。今の日本に怒りを持っていることを、1人でも多くの人間が表明することに何らかの意味があるような気がしてきたのだ。で、主に社会的な問題に関わる記事をブログに載せることにした。私と同じような人は多いとみえ、この時期にスタートしたブログは結構ある。

公開するとなれば、(わずかでも他者に読まれる可能性があるのだから)いくら何でも書き散らしのメモのままとはいかず、多少は筋の通った文章にするのではないか。それなら自分の頭をまとめる上で役立ちそうだし……という気持ちも大きかった。どちらかと言えば消極的かついい加減なスタートで、だから始めてしばらくはTBもあまり送らなかったような記憶がある。

だが、少しずつTBを送ったり送られたりして「知り合いブログ」が増えるにつれ、同じように今の状況に危機感を覚え、住みやすい(息のしやすい)社会を作りたいと考えている人が大勢いるのだと知った。同じ問題について、一緒に考えてくれる人が大勢いるとわかった。ブログを始めた最大の収穫は、それだった。もちろん日常の中で同じように考え、情報を交換し、行動する友人達はいるけれども、見知らぬ人達の間にも多数の同志がいるのだと確信できたことはやはり大きい。もうひとつの収穫は、多くの良質なブログに目を通し、さまざまな視点や感覚、考え方のベクトルなどを知ることができたという点だ。「ああこんな見方ができるのか」「この部分を自分は見落としていた」等々――目からウロコが落ちるという言葉があるが、私の場合はウロコが落ちっぱなしである。むろん、私が知らないことを無数に教わりもした。最初の目的であった「頭をまとめる役」に立ったかどうかの方は、残念ながらあまり自信がないけれども。

実のところ今でも私は、自分のブログで世論を喚起しようとか、広く持論を述べようとは思っていない。別に画期的なことを言っているわけでも、役立つ情報を提供しているわけでもないのだから。訴えたいこと、伝えたいことがあって公開しているには違いないが、それは私がひとりで大声を上げなくても、声がつながってさざ波のように伝わっていけばいい。個々の楽器が自由に出している音が、巧まずして壮大な曲になる、その音のひとつになれればいい。

そして、これからも「孤ではない」と確信し続けたく(たった1人でもかまわないと思っているが、これは自分自身のいわば基本的決意の話。もちろん実際上の同志は大勢いて欲しい)、ブログの輪の中で頭と感性に刺激を受け続けたいと思っている。

皆さん、本当にありがとう。今年もよろしくお願いいたします。
コメント (12)
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