ちょうど1ヶ月ほど前に この本を読みました。 アレックス・シアラー作品。
それ以来 はまりにはまってしまい ・・・
と続いています。
一緒に読み始めた娘のペースは すごくて 他にも
とうにこれらを読了し
今は この本を 読んでいるようです。
どちらかが読んだ本を どちらかがあとで読む ということになるので
娘の読んだ本を 「どんなだった?」と聞くことが多くあります。
内容がわかってしまっても面白くないので ものすごく感覚的な話なのですが
最初に読んだ2冊を ものさし代わりにしています。
←こっち系? それとも こっち系?→
『透明人間』っぽいかな?でも、少し下。 とか 『13ヶ月』系、でもやっぱり『13ヶ月』。とか
『透明人間のくつ下』は、愉快爽快わくわくと 楽しく読めるものでした。(*)
『13ヶ月と13週と13日と満月の夜』は、ドキドキ怖くもなりながら・・・(*)
次に読んだ『チョコレートアンダーグラウンド』は、見覚えのある表紙でした。
以前、図書館から借りてきたものの、その厚さにひるんでしまいちっとも読まないまま
返却時期を迎えたのでした。 ヘヘヘ
よくよく見ると、文字の色もチョコレート色なーんか、いいじゃない?
「健全健康党が政権をとると、チョコレート禁止法が出され、国民は自由とチョコレートを奪われる」
強い権力に戦いを挑み、自由を取り戻すことを考えた少年たちのストーリー。
読み始めると、ドキドキ・・・。ハラハラ・・・。
お花なんて、「あの人、いい人だよね~」 「あの子はさぁ、もう少し気をつければいいのに・・・」と、
登場人物が現実化してしまい 心底感心したりイライラしたりしている様子。
一番愉快だったのは、「健全健康党」の定めたお別れの挨拶が 我が家に浸透したということ。
さようなら や バイバイ や いってらっしゃい や おやすみ の代わりにこういうのですよ。
「リンゴさくさく気分を!」 「ジューシーオレンジ気分をどうぞ!」 「どうぞバナナを!」
そして昨日読み終えたのは 『ミッシング~森にきえたジョナ』
まだ娘は読んでないので 前情報がなかったのですが・・・読みながら
「お母さん、これ好きかも・・・ こんな感じ、なんか好きなんだけど・・・」とブツブツブツブツ・・・
核心に迫ってから(事件の解決に向かってから?)は 心が動かされる展開になるのですが
なんだか、私、そうなる前の「大切な友人を失ったジョー」の物事の捉え方とかその心の動きとか
それから その事件の発端の ジョナの消え方とか・・・そんなものが ものすごく好きでした。
無くしたものを見つけるというはっきりしたことではなく、消えたものに近づくには同じように消える
しかない、すべてを失うことを覚悟して・・・という感覚的な表現が しっくり私に入ってくる。
同じ感覚で 同じ目線で 物事を見ることができる安心感。
これまた最後は(核心?)目の離せない展開で、一気に読み終えました。
これらのほとんどを訳されたのは 金原瑞人さんで、
この方はどんなペースでお仕事をなさっておられるのか不思議なほどですが
この方の訳書は、YA分野で 数多く見ることができます。
金原さんの「訳者あとがき」に あさのあつこさんの言葉が載っていました。
子供たちの本に書いてはいけないのは 暴力や性描写や死ではなく 絶望感である、と。
(次回、正確に記します)
* * 追記 * *「ミッシング」のあとがきに金原さんが引用された あさのあつこさんの言葉
これは一般書でもそうかもしれませんが、私は児童書においてただ一つタブーがあるとしたら、そ
れは性的表現とか、殺人などといったことではなく、絶望だろうなと思うのです。人生ってこんなも
のだとか、死んで終わりだとか、破滅して終わりだとか、それだけは語りたくない。ありきたりな希
望ではなくて、ほんとうにささやかであっても、やはり若い方たちがこれから生きて行く価値のある
未来があるんじゃないかみたいなことを語りたい。(「読書のいずみ」全国大学生活協同組合連合会)
そのことに うんうんとうなずきました。
娘が(そして私が)楽しく安心して心を動かすことのできる作品と これからもたくさん出会えますように!
シアラー作品も まだまだ続きが待っています