まいにちまいにち

お母さんの毎日は いつも同じようで、
少しの素敵がチラリ。

おしまいの鼓笛隊

2010-10-19 | まいにちのこと
日曜日の市民まつり。子どもたちの小学校は、早朝からのパレードにも参加しました。
6曲を、4回くらい、ぐるぐる演奏しながら、目的地までパレード。

 この子達の演奏は とっても上手です。
4.5.6年生で構成され、4年生はリコーダー。5.6年生は、試験を受けて 楽器を担当できます。
葉っぱも、どうしてもトランペットがやりたくて、夜中に人気のないところで、必死に練習しましたっけ。
来年、6年生になったら、どんな演奏をきかせてくれることでしょう。 とても楽しみです。

この日、早朝のパレードを沿道から見ていると、この春転任された昨年の担任の先生を発見。
葉っぱのいいところをたくさん見つけてくださって、あたたかく見守ってくださったK先生。
嬉しくなって声を掛けると、先生はパレードから外れ、立ち止まってお話くださいました。

「葉っぱがさぁ、去年、窓際に置いてる私の鉢に、ヘチマの種を埋めたのよー。
 (植えたのではなく、埋めたのですね・笑!)
 そしたらさぁ、今の学校で、その種が芽を出したのよー! 
 あの子に、言っといてねー!」

先生は とても嬉しそうに笑っていました。
母は なんだか 朝から 泣きそうになりました。
葉っぱのお土産だね~、と思いました。 わかる人にだけわかる、葉っぱのお土産。
さすが、葉っぱ。  さすが、K先生!


本と過ごすこと

2010-10-08 | 本を読んで

図書館のつどい。  落合恵子さんの記念講演を拝聴。
落合恵子さんといえば、私の中では、クレヨンハウスの落合さんではなく、活動家の落合さん。
強い女性の代表とでも言うべきか・・・。
父親の顔を知らずに生まれてきたご自身と、彼女を育てた母親との生活の中で
弱い立場、労働階級の人々の声を響かせるような日々を送ってこられたのだろうなー。
詩人・石垣りんさんを初めて取材したときのこと。
また、平和を願う 強い強い気持ち。  たくさんの心に響くお話を聞くことが出来ました。
20代ちらほら・・・ 30代ぱらぱら・・・ 40代、50代・・・80代までいらっしゃった会場は
落合さんの流した音楽とその訳詩に、目頭を押さえる人が多く見られました。
当日の会場では、たくさんたくさんの思いを共有できたのだと思います。


午後の分科会では、素敵な本をご紹介いただきました。
 『ぼくのブック・ウーマン』
今から80年ほど前のアメリカ。 その国は不景気の只中でしたが、政治家たちは「子どもたちに
本を読ませたい」と願っていました。 そして、実行していました。
学校も、図書館も、書店もない場所に住んでいる子どもたちには、定期的に本が届けられました。
舗装が完備されていなかったのですが、どんなに寒い日でも、雪の深い日でも、馬にまたがった
女性たちが、少ない賃金にもかかわらず、おそらく大きな意義を感じて職務を果たしていました。
今、私たちの国の政治家たちは、こういうことを言ってくれるでしょうか?

 『トマスと図書館のおねえさん』
トマスの両親は、アメリカ国内を移動しながら、農家の手伝いで生計をたてている家族です。
トマスは、学校に通うことが出来ません。 ある知らない町で、図書館のおねえさんにであいます。
中に入れずに躊躇していたトマスに 「中に入って、お水を飲みなさい」と声を掛けてくれたのです。
このお話は、カリフォルニア大学学長の幼い日の思い出を描いたものです。


本を読めば素晴しい大人になるとは限りません。
それでも、本の素晴しさを知っている大人である私が、子どもたちの未来のために、たったひとりの
子どもの背中を押してあげること。その環境を守ろうとするために、1歩踏み出すこと。
未来のためにも、今、平和でなければならないと、きちんと声に出すこと。
大義名分を声高に叫ばなくてもいいのです。ただ、自分のやれることを誠実にやり続けることがで
きれば、きっと誰かの何かの役に立つにちがいないと、大げさですが 頷くことのできた一日でした。
そして あ~・・・ 私はこういう人になりたいと、憧れを抱いた日でもありました。