だれでも こころの中に ひみつの箱を 抱えていると思います。
ありきたりの毎日の中では 触れることも ましてや開けることなんてないのだけれど
時々 こそっと動くときがあって
箱の中の ちいさなものが カラコロと 動く音が聞こえたりします。
昔々の 若かりし頃・・・というかバカかりし頃・・・というか、とんがってた頃というか
遊びまわっていたあの頃、面白い人たちが 周りにたくさんいたのでした。
住所なんて知らないし、仕事も知らない、呼び名くらいしかわかっていないとか。
今 思うと ふしぎ。 そのパワーは、いつもキラキラしてた。
その人たちの「今」とか「経過」を知るとき、鼻の奥がツンとします。
もちろん (滅多にないけれど)その頃を思い出しても・・・。
決して 驚くような偉い人になってるわけではないけれど
あの頃を残しつつ 大人になっている彼ら。
見当違いの羨ましさも若干あるのだけれど、なにはともあれ とてつもなく嬉しい。
数年前の出来事を (なんと)昨日知り 慌てて仕事帰りに中古CDを探しました。
Shortcut Miffy!
たった1枚ありました。 250円也。
もう解散しているそうですが このバンドのドラムやってたのが せいちゃん。
当時、周りにいた子では珍しく 国立大学いってたせいちゃん。
卒業してサラリーマンになるってとこまでしか知らなかったけれど
サラリーマンと掛け持ちしつつ CDまで出していたなんて。
その種の道(どの種?)では、結構有名だったんだね。 すごいや、せいちゃん。
ここ(*)で書いた N君たちと 同じように遊んでいたせいちゃんだから
こんなふうに道を作っていたのが 嬉しくて。
ひみつの箱に入れていた大切なモノが カラコロ動きます。
『ひみつブック』 おーなり由子
ひとりの時間をうれしくさせる小さいひみつというのは、自分も知らない自分を見つけるようで、なんだかわくわくします。
中には、ひみつと思わずにひみつにしてる事もあるし、とても大切な宝物のようだから、壊れないようにひみつにしてる事もあります。ひとりの時間は、普段の自分とは別の自分と遊んだり、出会ったりする時間なのかも知れません。
ひみつの箱の中には、名前や肩書きやらとは別の、普段とは違う自分を自由に入れる事ができるような気がします。だから時々、ひみつの箱をあけると、心に羽が生えるみたいで嬉しくなるのです。(後略)
~ 『ひみつブック』 あとがき より ~