脳のミステリー

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254.神経障害性痛み!

2008-03-19 15:27:49 | Weblog
 昨日は、リラックスも兼ねて音楽セラピーの会に昨日参加した。元気印の障害者ばかりのグループである。障害は様々、もしかして見かけはどこも悪く見えない私だが、痺通は誰よりも最悪だったかも知れない。
 殆ど終始ある種快適に過ごしていたが、会の終盤は最悪だったのである。音楽セラピーは歌うだけでなく、簡単な楽器も使う。そして、私にとってはやっぱり予想通り、小さな鈴が曲者だった。参加者が一斉に鈴を鳴らした時、歓声と一緒に鈴の大合唱は暫くの間止まなかった。
 間近で叩くと一定の振動数の音を発生する音響器の音叉と違い、夫々の障害者の手による鈴の音の周波数はきっとバラバラなんだと思う。そして、突然3月13日に書き綴ったあの異常疼痛が私を襲ったのである。感覚を失った筈の部分から自発性の異常疼痛、即ち痺れ、電撃痛、灼熱痛、押圧痛、乱切痛等とも表現される激痛のすべてが同時発生したのだから堪らない。言葉がない。対処のしようもない。私はしばしチョッとうつむき加減に黙り込んで激痛が収まるのを待った。収拾は単なる収拾で、単に混乱を収めるに過ぎず、痺通は容赦なく私の半身に留まった。だが、有難い事にこういう場合の長逗留はない。鈴を伴う大音響が収まると、私の異常疼痛もやがて収まり始めた。
 神経障害性の痛みは神経細胞が変性したり、神経を電線に例えると混線状態になる為に起こると、麻酔学の著名な医師が言っている。混線状態で神経が勝手な信号を送っているという訳だし、神経細胞の変性が進むと痛みの信号を受け取る細胞や組織の神経が過敏になると言っている。更に痛みを齎す部分の周囲の筋肉が硬直して痛みが長引くという訳である。同医師は、本人が痛みを感じる場合は医療に携わる者は、痛みの治療にあたっては心理的、精神面からのアプローチが必要になると明言している。そして、痛みを訴える人間には「神経障害性の痛みは慢性化させない事が大切だ」と言っている。
 では、どうしたら慢性化を防げるのか? 果たして、答えは・・・
「根本的な治療薬はないと言ってよいでしょう。神経障害性の痛みはよく使われる麻酔系鎮痛剤があまり効きません」
 確かに、私の痺通も今となっては原因疾患がないにも拘わらず、痛みを感じるのである。原因が分からないから痛みは?と首を傾げるのではなく、本人が痛みを感じているという事実を真摯に受け止めて貰いたい。医療関係者は真剣に対処する努力が大切だと前出の医師は述べている。こういう医師がいるという事が私のような立場にある人間にはとても大切だと思うのである。
 

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