「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

”働き方法案“ ザル法への懸念

2018-04-07 07:04:00 | 2012・1・1
残業時間の制限などを盛り込んだ働き方法案”が昨日、閣議決定され国会へ上程された。骨子の一つは 残業時間に上限を設け、原則月45時間、年360時間とし、企業がこれに違反すれば罰則を課すというもの。もう一つは、高年収の専門職(高プロ)制度を設け、この時間規制から外すというものだ。これを見て、世論の期待にに反するかもしれないが、ザル法への疑念をもった。

特異の例かも知れないが、僕の現役時代は、労働k基準法に反する労働の連続だった。昭和28年、学校を出て新聞社の地方支局に勤務したが、支局は下宿の一室で、部屋代はいらなかったが24時間勤務で残業代はゼロであった。記者職という性質上、休日出勤もあったが、特別手当を貰ったことはない。完全な労基法違反行為である。東京本社の仕事も大同小異で、会社側は残業代を頭打ちにしていたが、特に問題にはしなかった。仕事が国際ニュースということもあって宿直勤務が多かったが、これも厳密には労基法違反ではないのだろうか。

マスコミの仕事を50歳で辞めて国際交流の仕事を約10年間、派遣社員として勤務した。これも勤務時間が不規則で、時には24時間勤務に近いこともあったが、残業時間はなかった。「働き方法案」による「高プロ」制度に野党は反対しているようだが、世の中にはいろんな職種がある。それよりも僕が体験上心配しているのは、厚労省東京労働局長のマスコミ関係者に対する”なんなら、皆様の会社に行って(労基法違反)の是正勧告をしてもよい”という意味深長な発言である。局長は”働き法案”のザル法を見越しての発言としか思えない。問題は現実に即した法案であり実施である。

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