6月1日は衣替えの日である(あった)。僕の遠い記憶では、戦前昭和の時代には東京の小学校では男子生徒は一斉に黒の学生服から霜降りの服に替え、学帽に白い覆いをかぶせた。制服を着ていた職業のお巡りさん、駅員さんなどもそうであった。子供ながらに、これで夏がやってきたと思ったものだ。
最近、この衣替えの風習が失われてきた。僕の目には2005年から始まったクールビズと関係があるように思える。環境省がエネルギー節約の観点から、室温を28℃に設定、それに合わせた服装を奨励してからである。6月1日の昔からの衣替えの日に関係なく、都会の勤め人はクールビズを着始めた。それに近年の地球温暖化による5月の異常高温も影響しているのではないだろうか。
そのクール.ビズだが10年経って日本の社会に定着してきた。しかし、テレビの画面で見る限り、男性の政治家のクールビズは白色系のシャツの上にジャケットを着、わずかにクール(涼しく)なのはネクタイがないだけだ。規定があって、Tシャーツ、Gパンなどは着用は許されないが、地方の役所によってはアロハは許可しているし、沖縄では民族衣装のかりゆし も来ている。
正直いってノーネクタイにジャケットのクール.ビズは80歳半ばすぎの僕が見てもあまりダサくて野暮ったい。戦前昭和の時代の都会のサラリ―マンは、真夏でも白麻の背広にきちんとネクタイをしめ、カンカン帽を被っていた。本人はクールかどうか分からないが、見た目には涼しい夏の風物詩であった。それに引き換え、ノータイのジャケット姿のクール.ビズはは暑苦しい
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