「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

日銀総裁とお公家さん

2006-06-21 05:47:35 | Weblog
日銀発足時、職員にはお公家さんが多かった、と先輩記者から聞いたことが
ある。おカネに困らない公家ならおカネで悪いことはしないだろうという発想から
らしい。ひるがえって今回の騒ぎをみてみよう。日銀のトップは「カネ儲けして
どこが悪い」と強弁している容疑者に組してその分け前に預かっていた。

たしかに正当なカネ儲けは悪ではないし、福井日銀総裁の村上ファンド運用も
犯罪ではない。しかし、国の金融政策のトップが政策推進の裏で、今回のような
資金運用に参画していれば、庶民は誰もがが自分だけ儲けやがってと嫉むに
違いない。今の”零金利政策”の下で短期間に1千4百万円の運用利益を得るのは
不可能だからである。

先日、82歳のかっては一流企業の幹部だった知人から、インチキ商法に
ひっかかって8百万円損をした。何とかならないかと相談があった。年金だけ
では生活できないから、小金のある老人の中には、ついこんな詐欺まがいの
商法の犠牲になってしまう。彼らからみれば、総裁の今回のファンド運用は
一種の”インサイド取引”である。

福井総裁は辞任しないと頑張っている。儲けた運用利益は社会福祉に寄付する、
といっている。しかし、問題はそんなことではない。自分が日本の国の金融
政策最高責任者であることを再度自覚し、くだらない私欲に走らないで欲しい。
僕ら庶民の感覚からすれば、最高の名誉と高額な手当てを貰っておられるのだから。






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