「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

連夜停電が続いた70年前の勤労感謝の日の頃

2017-11-23 06:11:39 | 2012・1・1
今日11月23日は「勤労感謝の日」の国民の祝日である。戦後すぐの昭和22年まで、この日は「新嘗祭」(にいなめさい)といって、この年できた新穂を神に捧げ、収穫に感謝する皇室の祭儀で、国民もこれにあやかって祝日だった。「勤労感謝の日」と名前が変わったのは23年の祝日法の改正以降である。子供だった戦前昭和の記憶には「新嘗祭」は10月17日の同じような名前の「神嘗祭」(かんなめさい)と共に懐かしい。ただ、子供には、二つとも皇室の昔からのお祝い日で、嘗め(なめ)が舐めを連想させたぐらいの認識、ただ学校が休みなのが嬉しかった。

「エメラルド婚」を迎えられたエリザベス女王の70年前のご成婚当時の事が知りたくて亡父の日記を読み返して見た。戦後すぐの時代で、粗末な仙花紙で、記述欄も少ないが、連日、停電下、豆ランプの下で夜なべの手内職をしていた。亡父は当時65歳、年金などなく貯金のなし崩し生活をしていた。極端な電力不足から、家庭での電熱器使用は禁止され、一家の電球は60ワット一つだけという制限だった。電力不足から街の銭湯は開店休業、父と僕は電車に乗り、多摩川を越えて新丸子(川崎)まで週に一度入浴に通っていた。

「一億総参加社会」が政府のスローガンである。アベノミクスの効果があってか、このところ有効求人倍率は都会では改善されている。職種によっては人出不足現象だそうである、80歳半ば過ぎの僕には無関係だが、70年前、豆ランプの下で手内職した父の時代のようなことはない。もって好しとすべきかもしれない。

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1 コメント

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有効求人倍率 (chobimame)
2017-11-24 17:20:19
有効求人倍率が増えたとマスコミも政府も言っていますが、人手不足は限られた業種のように思います。
求人欲しさに賃金アップならいいですが、ハローワークなどにも賞与、昇給、退職金なしという名前だけの社員をうたい会社が増加しているようです。
それで本当に有効求人といえるのか疑問です。
いまの日本は、暮らしにお金がかかり過ぎもありますが、生活も人の心も貧しさが増しています。
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